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第179話 レオンの案内

「えっと、じゃあまず自己紹介からかな?俺はレオン、B級冒険者です。」

レオンはそう言って首に下げたBランク冒険者の証の首飾りを見せる。


「私はナラ。よろしくね。」


「よろしくお願いします!それでナラさんはなにが得意なんですか?魔法とかですか?」


「私は殴る、刺す、噛み砕く、縛る、なんでもいける生粋の武闘派。」

ちなみにナラの言う武闘派とは罠を張って待っている蜘蛛ではなく、どちらかというと自ら狩りに行くタイプの蜘蛛ということだ。


「へ、へぇ、そうなんだぁ。」

レオンはナラの見た目からは考えられず、苦笑いする。


「でも、もっとも信頼する私は武器は眼だ。」

ナラはそう言って自分の黄金の眼を指差す。


「眼?どういうことです?」

レオンは首を傾げてナラの美しい黄金の瞳を見ながらそう言った。


「私の魔眼は敵を麻痺させる。」


「魔眼!?すごい、初めて見ます!じゃあ、一緒に少し迷宮に潜りましょうか?そこで色々教えますよ!」


「うん、そっちの方がありがたい。」



レオンとナラは早速、死の迷宮の上層に潜りモンスターを探す。

そしてすぐにスケルトン一匹を見つけた。


「じゃあ、あそこのスケルトンを倒してみましょうか?」

レオンは見つけたスケルトンを指さしてナラにそう言った。


「わかった。」

ナラはそう言って答えるとスケルトンに向かって歩き出す。


「えっと、武器は…?えっ!?つよっ!!」

レオンは武器も取り出さず歩き出したナラに武器を確認しようと声をかけるが、すでにナラの拳は振り上げられており、スケルトンを一撃で爆散させた。


「当たり前、こいつらでは相手にならない。」

ナラはそう言って、爆散させて服についたスケルトンの骨粉を手で払う。


「じゃあ、もっと深く潜ります?」

もっと深くに潜れそうだと思ったレオンはナラにさらに進むことを提案する。


「いや、それはめんどくさいや。」

ナラからしてみればダンジョンはなつかしくはあるが、変わり映えしない。少し退屈に感じてしまったため、レオンの提案を断った。


「じゃあ、もう少しここらへんを散策しながら説明しますね。」


「うん、わかった。」


その後、レオンはナラに迷宮での歩き方や気をつけることなど冒険者として最低限の事をナラに教え、クーリッヒに戻ってきた。



「今日はありがとう。」

ナラはそう言ってレオンに礼を言う。


「いえいえ、ナラさんが思ったより強くて俺の方がびっくりしちゃいましたよ。」

レオンはそう言って少し笑う。


「当たり前。そうだ、この街も案内して。美味しいご飯のお店とか。」


「えっ?」

レオンは思ってもみない提案に驚く。


「私この街に来たばかりなの。右も左もわからない。」

ナラはそう言って不安そうな顔をレオンに向ける。


「あぁ、そうですね。じゃあ、まだ明るいし色々案内します。」

レオンはそう言ってナラのお願いを了承した。


「うん、ありがとう。」

ナラはニコッと笑ってレオンに礼を言った。


「ここは鍛冶屋。俺もすごいお世話になっています。」

レオンが最初に連れてきたのは自分も通っている鍛冶屋だった。凄まじい熱気と鉄を叩く音が鍛冶場に響いている。


「へぇ、ああやって鉄を伸ばしてるんだ。すごいねぇ。」

ナラは武器を使ったことがない。火事場で職人が鉄を叩いているところをしばらく目をキラキラさせながらしばらく眺めた。

そして、商品の棚を端から端まで見て楽しんだと同時にどの武器も美しく研がれているが、ナラはここに蜘蛛の姿の自身を傷つけることのできる武器ないと思った。


「そういえば、レオンはどんな武器を使っているの?」

ナラはレオンの方を向きそう聞いた。


「俺はこのナイフだよ。俺の憧れの冒険者から貰ったんだ。」

レオンはそういうと腰に付けていたナイフを鞘から抜いてナラに見せる。


「ッ!?これは…危ない、早くしまって。」

レオンが見せたナイフは刀身にはなにか文字が刻まれており、刀身自体が白く薄く輝いている。

凄まじい神聖な魔力を秘め、癒しの力も感じた。

そしてすぐにわかった。この武器は私を、いや、族長すらも殺せる武器だと。


「あっ、すいません。」

ナラに危ないと注意されたレオンはそう言ってナイフを鞘に戻した。



「ここは道具屋。冒険に使う縄とか小道具とか色々買えます。」

次に向かったのは道具屋だった。道具屋ではさまざまな種類の商品が棚に陳列されている。


「いろんなものが置いてある。…これ、なにに使うんだろ?」

ナラは興味津々で棚を見ていき、小さな箱が置かれている棚に目が映る。箱を開けるとバネに弾かれて小さな顔が出てきた。

ただのびっくり箱だったようだ。


ナラは全く驚いた様子はなかったが、ずっとびっくり箱を上からや下から見て「んー?」と首を傾げて見るナラの姿を見てレオンはくすくすと笑った。


「ここはポーション屋。ポーションは冒険には絶対欠かせません。」

レオンはポーション屋も紹介した。ここにはガラス瓶に入った様々な効果のポーションが棚に陳列している。店の中はかなり薬品の匂いがしている。


「これどんな味するの?」

ナラは鼻をつまんで緑のポーションを見る。


「すっごく臭くて苦い。」

レオンが味を思い出したのか、嫌な顔をしながら答えた。


「…じゃあ、いらない。」

薬品の匂いが嫌だったのか、ナラはすぐにポーション屋を出た。



レオンは冒険者に必要なお店を一通り紹介したのだった。



「最後にここはコスモ亭。すごく美味しいお店です。俺のもっとも尊敬する人が好きなお店ですよ。」

レオンはそう言って最後に美味しいお店を紹介した。


「すごくいい匂い!ここで食べて行こう。」

ナラは興奮したようにレオンの手を引いてお店に入る。


「えぇ、もちろんです。俺もお腹が空いちゃいましたし!」


美女に手を引かれてコスモ亭に入っていくレオンを見た1人の女冒険者がハッとした顔でどこかに駆け出して行った。



「すごく美味しい!!」

ナラは満面の笑みでたくさんの料理を平らげる。


「あはは、ナラさんそんなに細いのにすごい食べるんですね。」

凄まじい量を食べるナラを見てレオンは驚く。


「うん、私はすごい食べるよ。今日はいろいろ教えてくれてありがとう。」

ナラはニコッと笑ってレオンに礼を言う。


「いやいや、いいんですよ。俺もすごく楽しかったですし。」

レオンも笑ってそう答える。



突然酒場の扉が力強く開けられた。



「アイリス様!!こっちです!見てください、レオンの野郎が美人の新人冒険者を連れ回しているでしょ!!」

そう言って1人の女冒険者が入ってきて、その後に眉間に皺を寄せたアイリスが酒場に入ってきた。


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