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第178話 ナラの冒険者登録

「あーあ、族長に怒られちゃった。本来の姿にはもう戻れないのか。蜘蛛としての私は死んだも同然だね。」

ナラはそう言って森から追放されてとぼとぼと歩く。


「…クーリッヒだっけ?とりあえず、迷宮の近くに行ってみるか。」


ナラはそう言ってクーリッヒに向かって歩き出した。

とりあえず、ナラは古巣に戻ることにしたようだ。


「街に入るには税がかかる。1000G払ってくれ。」

ナラはクーリッヒの門に着き、門番に止められた。


「はい、どうぞ。」

ナラはすごく重そうな袋から大金貨を一枚取り出して門番に渡す。


「おいおい、ねぇさんこれ大金貨じゃねぇーか。なんだ、お貴族様か?銀貨一枚でいいんだ。」

大金貨は10万Gだ。少しめんどくさそうに門番がナラに返した。


「むぅ、いいよあげる。」

ナラはそう言って大金貨を門番に返す。


「えっ!?いいのか?」

門番はまさかのチップに驚いた。


「うん。じゃあ通るね。」


「迷宮都市クーリッヒへようこそ!!どうぞお楽しみください!」

門番はさっきの態度とは真逆に満面の笑みで90度のお辞儀でナラをクーリッヒに迎え入れた。


「んー、お金はいっぱいあるけど。働いた方がいいのかな?だとしたら、冒険者になってみたいな…あっちかな?」

ナラはブーモルの財宝の大金貨や白金貨をたくさん袋に詰めて持ってきていた。

だから数億Gのお金を持っている。金には困っていないが、ナラは冒険者に興味があった。彼らがどういう風に冒険しているのか、なにをしているのか。そしてどうして命の危険を犯してまで迷宮に潜るのか。


「ここで冒険者になれるの?」 

冒険者ギルドについたナラは受付にそう尋ねた。


「冒険者登録ですか?はい!ここで受け付けていますよ!えっと、ちなみに戦えるのでしょうか?」

受付嬢は元気に答えるが、ナラの容姿と服装を見て思わずそう質問してしまった。

あまりに美しい姿に絹の上等なワンピースを着ている。

どう見ても貴族がお忍びで遊びに来ているのではないかと思ってしまう。


「むぅ、それは心外だよ。」

ナラはそう言って頬を膨らませる。


「わかりました、ではこちらの書類にサインを。えっとナラ様ですね。えっ?職業戦士ですか?本当に?えっと、では、それで登録致します。登録料3000G頂きます。」


「はい、どうぞ。」

ナラは言われた通りに書類を書いて登録料を支払った。

ナラはナクアの蜘蛛の戦士だ。だから、戦士と書いたのだが、今の見た目からは戦士とはかけ離れているのでまだ魔法使いとかの方が信じられただろう。


「では、こちらが冒険者の証と冒険者カードとなります首飾りです。これは常に首から下げていてください。冒険者カードは冒険者としての身分証となります。冒険者のランクは下からF、E、D、C、B、A、Sと魔物と同じように上がっていきます。」

ナラはFと書かれた首飾りと冒険者カードを受け取る。


「では、冒険者ギルドの説明を致しますね…」

ナラは頷きながら冒険者ギルドの説明を受けた。


「説明は以上となります。なにか質問などはありますか?」


「ん、わかった。大丈夫。」

ナラは自信満々に答える。


ナラの容姿に見惚れてしまう受付嬢であったが、やはりその美しい容姿ゆえにとても不安になってしまう。



「んー、あっ!レオンさん!」

ナラの後ろにレオンが横切ったのを受付嬢はちょうどよかったとばかりに見逃さず、レオンを呼び止めた。


「は、はい?」

レオンは受付嬢に返事をする。


「新人冒険者の方です。冒険者のイロハを教えてあげてください。ナラさん、この方は凄まじいスピードでB級冒険者になった最速のレオンさんです!」

そう言って受付嬢はレオンを紹介する。


「あの、その異名やめていただきませんか?」

レオンは顔を引き攣りながらそう言った。


「えっ?なんでですか?」

受付嬢は不思議そうに顔をかしげる。


「いや、恥ずかしいので。」

レオンは頬をかきながらそう言った。


「でも、本当にすごいことなんですよ?ナラさん、C級、B級冒険者の役割は後進育成も役割の一つなんですよ。だから、レオンさんにたくさん教えてもらってください!」

受付嬢は笑顔でそう言った。


「そういうわけです。俺の経歴のためにも少し冒険者についてお話していいですか?」

レオンはもちろん了承したようで、ナラにそう言った。


「うん、もちろんお願いする。冒険者の仕事、楽しみ。」

ナラも笑顔でそう答える。



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