第174話 森からの脱出開始!
「じゃあ、森の外まで案内するよ。絶対に私から逸れないでね。なんだか怪しい動きをしている同胞が結構いる。もしかしたら、君たちに逃げられる前に強硬手段にでる気かも知れない。」
ナラはそういうと勇者達を連れて城の外へ出て、森の外を目指す。
「そんなことわかるの?」
アベリオは首を傾げでそう言った。
「私も至る所に糸を張っている。それに私の言うことを聞いてくれる子たちも糸で私に知らせてくれてる。」
「おいおい、本当にこの森はやばいな。この森の中は全部動きが筒抜けってことか。」
ドルフはそう言って冷や汗を掻く。
ナラたちは城を後にして旧魔王ブーモルの王都を進んでいく。
先頭を歩いていたナラの動きが止まる。
すると目の前の道が盛り上がり、土がどんどん避けられていく。
—ナラ様。その者たちを生かしてこの森から出す気ではないでしょうな?—
巨大な蜘蛛が地中から現れてそう言った。
「ダーラか。そうだけどなに?」
ダーラと呼ばれた蜘蛛のモンスターは巨大な体に鋭い牙を持ち、体は毛で覆われている。そして脚先は毛は無く、名剣のように鋭く鋭利である。
ダーラはAランクモンスターのバトルマスタースパイダーだ。
—その者たちは同胞を殺した者たちだ。生かしては返さない—
「いや、生かして帰す。私がそう決めた。」
—ダメだ!!—
「ダーラ、私のいうことを聞きなさい。」
—それは族長の意思ではない。族長ならば殺せと命じるはずだ—
「私はその族長からこの森を任されている。退けと言っている。いい加減にしろ。」
わらわらと建物や地中から大小沢山の蜘蛛のモンスター達が集まって来てナラたちを囲んだ。
—私に賛同する者も多い。ナラ様、貴方の命令は聞かない。貴方は族長ではない。そいつらを生かして出すというのならば貴方とて容赦はしない!!—
「貴様、族長がいないからと調子に乗って。一度わからせないといけないようだな。」
ナラはそう言って美しい美女の姿から黄金の美しい巨大蜘蛛、ゴールデンパラライズスパイダーへと姿を変える。
—その侵入者達はかつて縄張りを荒らした者であり、同胞の仇だ!その侵入者達を殺せ!!—
キシャー!!!
ダーラの号令に囲んでいるすべての蜘蛛たちが牙を剥き襲い掛かろうとする。
勇者達も即座に戦闘体制となり迎え撃とうとする。
「パラライズ!!」
ナラの8つの単眼から魔眼の力を放ち囲んでいた蜘蛛達の動きが止まった。
「その者たちを森の外に運べ!ベネットちゃん大丈夫、外にはきっと出られるよ。バイバイ。」
ナラの呼び声に千匹程の蜘蛛たちが現れた。中にはヘビーナイトスパイダーなどのC級モンスター達も多く、アークスパイダーが筆頭に囲んでいるダーラ側の蜘蛛たちに突撃して薙ぎ倒しルーカス達を背に乗せて森の外に向けて駆け出した。
—我らはナラ様のしもべだ。森の外までは乗せてやる—
ルーカス達を乗せた巨大な蜘蛛、アークスパイダーがそう言って、廃墟をぶっ壊しながら進んでいく。
「Bランクモンスターのアークスパイダー。それに周りにはCランクモンスターのヘビーナイトスパイダーがたくさん!これは頼もしいわね。」
マーミヤがそう言って周りを見渡す。
「ナラはナクアの右腕だよ。ナラに逆らう蜘蛛がいるなんて…ナラ、囲まれてたけど大丈夫かな。」
ベネットはそう言って不安げにいった。
「あいつは凄まじく強いから大丈夫だ。ランクが同じモンスターでもかなりレベル差がある。今は俺たちの心配だ。」
フェリルは険しい顔をしてそう言い、妹であるベネットの頭を撫でる。
「すまない、頼む!」
ルーカスはアークスパイダーにそう言って頭を下げた。
—そう楽観しては居られない。ナラ様の強いしもべたちはほとんど族長が持っていってる。今はこれしかナラ様のしもべがいない。もしも、他にもダーラ様クラスの者達がナラ様に牙を向いているのだとしたらこの戦力だと無理かも—
「ダーラクラスの蜘蛛は後何体いるんだい?」
ルーカスはそう言ってアークスパイダーに尋ねる。
—ナグラ様とマリラ様というマザースパイダーが2体いる—
「マザースパイダー、Aランクモンスターね。もちろんマザースパイダー自体も相当強いけれどマザースパイダーの本当に恐ろしいところは強力な軍団を作り上げることよ。」
マーミヤがそう言って補足した。
—そう、だからこの程度の戦力じゃむりだよ。あっ、やばい。あれロイヤルナイトスパイダーだ—
森の中を進んでいると隊列を組んだナイトスパイダー達と紫色の鎧を着込んでいるような姿のロイヤルナイトスパイダーが姿を現した。
「面白い!」「続き読みたい!」「最後まで見たい!」など思った方は、ぜひブックマーク、下の評価を5つ星よろしくお願いします!一言でも感想お待ちしております!!




