第168話 そういえば…
「まぁ、そういうことだ。で、肝心の居場所を言うぞ?猛将 フェリルの居場所はここだ!魔王ナクアの森!!」
ルーファはそう言って地図を広げてナクアの森を指差した。
「…魔王ナクアの森。」
アリルがそう言って唾を飲み込んだ。
「正直行くのはお勧めしない。ナクアの森に入るということはバケモノの口に入っていくようなものだ。入ったら生きては出てこれない、蜘蛛の罠は死の罠だ。逃れることは難しいだろう。」
俺は勇者パーティーに警告する。たぶん行ったら死ぬだろうから。
「だが、行くしかない。」
ルーカスは覚悟を決めた顔をしてそう言った。
「ナクアの強さは三大王に匹敵する。もしお前たちを侵入者だと見做し、本気で排除しようとしたらお前ら程度などナクアの森から絶対に生きては帰れない。ナクアの罠が張り巡らされた森から脱出するのはおそらく俺でも無理だ。それでも行くか?」
「えっ!ジンでも無理なの?」
アリルが驚いたように言った。
「無理だろうな。」
もちろん冒険者ジンのスペックでは無理ということだ。ハシャなら余裕だが。
「ルーカス、やめとく?」
アリルは苦笑いしながらルーカスに言った。
「行くしかないだろう?フェリルがそこにいると言うことは生きてるということだ。ドルフ、もしも生きて猛将が国に帰ったら国の士気はどうなる?」
ルーカスの代わりにマーミヤがアリルにそう答え、フェリルが行きて国に帰ったらどうなるかドルフに聞いた。
「そりゃ戦士たちの士気は一気に最高潮よ!猛将もその士気にはもちろん応えなくてはならない。そのタイミングでもしもエルランドから連合加入の話が来たら加入は確実だろうな。いや、加入せざるを得ない。」
ドルフは獰猛な笑顔を浮かべて答える。
「ならば命をかける価値はある。」
ルーカスはそう言ってアリルを見つめる。
「大丈夫、蜘蛛なんて僕が焼いてあげるよ。」
アベリオもそう言ってアリルの背中を撫でた。
「ねぇ、ジン。ジンならナクアと話できるよね??」
アリルは俺に近づいて俺の耳元でそう言った。
「それは俺が関与することではない。あと、本当に行かない方がいいと思うぞ?あいつらが地上に攻撃をし始めた時の経緯を忘れたか?」
俺は小声で答える。
「えっ…?あっ!!」
アリルは気づいたようだな。
「そうだ、お前らがナクアの縄張りを荒らしたからだ。そこからあいつは人間を危険視し始め、冒険者を殺し始めた。あははっ!あいつらがお前らを覚えていないと思うか?」
そうこいつらはすでにナクアに認知されている。
同胞を殺した危険な人間として。
「あう…。」
「ナクアは魔王アルモルドなんかが束でかかっても倒せない正真正銘の化け物だ。死ぬなよ。」
あいつの強さは大魔王クラスのSランクモンスターだ。それも配下にナラを始めとした何体ものAランクモンスターを従えている。
勇者達が逆立ちしても絶対に勝てない相手だと言える。
「ジンも一緒に来て。お願い!」
涙目になりながらアリルが俺に懇願する。
「行かないけど、遠くで見てるよ。俺とお前の仲だ、骨は拾ってやる。」
「死んじゃう前に助けてよね!!」
遠くで見てる宣言笑
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