第167話 フェリルはどこ?
「100万Gだったらすぐに払える。猛将 フェリルを探してくれ。」
ルーカスがそう言って頭を下げる。
「わかった。だが、やり方は企業秘密だ。明日冒険者ギルドに来てくれるか?」
「わかった、その時に支払うでいいか?」
「ああ、構わない。さぁ、アリ、白銀いくぞ。」
ルーファはそう言って立ち上がり俺たちも立ち上がる。
俺たちは酒場と勇者パーティーを後にしてルーファの宿に向かう。
「精霊を使って探すのか?」
俺はルーファに尋ねる。
「当たり前だろう。私は探したい相手が異界にいない限り探すことができる。異界とはダンジョンとかのことだな。そして、探す相手が有名なら有名ほど精霊達も探すのが簡単みたいだ。生きていればすぐ見つかるだろう。ははっ、これだけで100万G貰えるなんて美味しい仕事だ。」
ルーファはそういうと大きな地図を取り出してそう言った。
「出鱈目な力だな。」
正直100万Gでは見返りが少ないと思う。それくらいすごい力だ。
「探索の精霊よ、我が声に答えよ。かの者の居場所を示せ。かの者の名は獣王国 猛将のフェリル。」
ルーファが呪文を唱え始めるとルーファの周りを無数の光がまわりはじめる。
その姿は妖精の姫君と言われても不思議ではないくらい美しく幻想的だ。
「綺麗ですね。」
アリもその姿を見て思わず賞賛する。
「わかったぞ。あっ、こりゃもうすぐ死ぬかもな。場所はかつて魔王ブーモルが根城にしていた樹海。魔王ナクアの森だ。」
地図上のナクアの森に精霊の光が集まり点滅する。
えっ?ナクアが猛将フェリルを捕らえてるの?
次の日俺らはギルドの談話室を借りて勇者パーティーと猛将フェリルの居場所の話をする。
「本当にフェリルの場所はわかったんでしょうね?」
マーミヤがルーファを睨みながらそう言った。
もうマーミヤは金を要求してきたルーファのことは同胞だとは思っていないようだ。
「なによ!居場所はすぐにわかったわよ!そんな睨まなくてもいいじゃない、お金貰ったっていいじゃない!」
頬を膨らませてルーファは抗議するが誰もが冷ややかな目にルーファを見る。
まぁ、いいんだけどね。冒険者だし。依頼料は本当に安いと思うし。
でもさぁ、お前は仮にもエルランドの王女じゃん?万能と呼ばれし稀代の精霊術師じゃん?
なんか小物感が半端ないのよ。
「マーミヤ、彼女は仮にもA級冒険者だ。A級冒険者はギルドに人外認定された特別な冒険者であり、本来A級冒険者に指名依頼するとしたら100万Gなんかじゃ絶対受けてくれない。それに本当に居場所がわかったのだとしたら、これから使うであろう凄まじい時間と労力を省略できるんだ。…本当に居場所がわかったなら。」
ルーカスも途中から自信がなくなったのか横目でルーファを不安げに見る。
「こいつは頼りなさそうに見えるが本当に凄いやつだ。これから言う居場所は信頼してもらっていい。」
俺はそう言って一応マーミヤをフォローしておく。
「えぇ、それに冒険者は信頼が命です。お金をもらっておいて嘘はいいません。ましてはA級冒険者が嘘をついて金をもらってしまったら彼女の冒険者人生は終わるでしょう。彼女はできないことはキッパリとできないという人です。」
アリもそう言ってルーファを見る。アリにそう言われたルーファは少し微妙な顔をしているが。
「まぁ、そういうことだ。で、肝心の居場所を言うぞ?猛将 フェリルの居場所はここだ!魔王ナクアの森!!」
ルーファはそう言って地図を広げてナクアの森を指差した。
ルーファへのなぞの信頼笑
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