第166話 人探しができる人!
「なんだお前らまだこの街にいたのか?」
いつも通り酒場で美味い飯をルーファとアリと食べているところにルーカス達勇者パーティーがやってきた。もちろん、リーナは遊ばずにお仕事に行っている。
「違うの!反三大王の大連合を結んでもらえないかとにエルフの国エルランドに行ってきたんだけど…」
アリルは俺たちに今までの経緯を話した。
「すまない、私は少し用事を思い出した。今日はもう帰ろうとおも…アリ、手を離すんだ。」
話を一通り聞いたルーファが小さな声でポッシル様の娘!?っと驚いてすぐにどこかに行こうと立ち上がったが、アリがガッチリとルーファの腕を掴んで逃さなかった。
「ルーファ、今日は何にもないって言ってたよね?」
アリはルーファを掴んだままジト目でそう言った。
「だから言っただろう?用事を思い出したんだって。」
「少しだけ時間をくれないか、同胞よ。仮にも守り人の娘 ルーファ様と同じ名前だろう?これは我らの祖国エルランドにとっても大切な相談なんだ。」
マーミヤがルーファに頭を下げながらそう言った。
ルーファという名前は若いエルフの中ではそこまで珍しい名前ではない。ルーファは精霊に最も愛されている者として知れ渡っている。自分の子も精霊の祝福をと子の名前をルーファと名付ける親もいるのだ。
「話を聞く限り無理難題ではないか!私たちにどうしろというのだ。ぐぅー、放せアリー。」
ルーファはそう言って文句を言って、逃げ出そうと必死にアリの手を振り解こうとする。
「万能のルーファ様もこの世界の為に尽力なさっているのだ。先もエルランドのことを思い一度帰国され、また護衛も付けずに旅立たれた。きっとこの世界のためにできることをしてくださっているのだろう。一人のエルフとして貴殿にも協力してもらえないだろうか。」
ビクンとルーファの肩が跳ねる。
「あっ、え?うん、なんかすみません。」
ルーファはそう言ってゆっくりと自分の椅子に戻って座り、顔を伏せた。
流石に口が裂けても言えないだろう。
その万能のルーファが自分で、エルランドに戻ったのはエルランドの戦士たちに囲まれて無理やり連れ戻されて、ただ駄々を捏ねて出ていって、今世界の命運とかなにも考えず酒場で飲んだくれていたなんて。
「ん?わかってくれたならいいのだが。」
マーミヤは不思議そうな顔をする。
俺とアリは笑いを堪えるのに精一杯だ。
「それでね、ジンなら誰か人探しの特殊能力を持っている人知らないかなーって。」
アリルがそう言って俺の隣の席に座り、俺の唐揚げを食べ始める。
「それ、俺が楽しみにとっておいた唐揚げなんだが…獣王国の猛将フェリルの行方ねぇ。」
俺はそう言いながらルーファの方を見る。
「人探しとかできる人ですかぁ。」
アリもそう言うとルーファを見る。
俺ら2人がルーファの方を向くと勇者パーティーも自然とルーファの方を向く。
「…いくらだ?」
ルーファは勇者に向かってそう言った。
「えっ?」
ルーカスは困惑したような声を出す。
「当たり前だろう?私は冒険者だ。それもS級パーティークローバーのメンバーでありA級冒険者だ。依頼料もそれ相応となる。いくら出せる?」
ルーファは悪そうな笑みを浮かべてそう言った。
こ、こいつ、勇者からぼったくる気だ!
勇者パーティーも驚いた口が閉じていない。
「ちょっと、ジン、あの子いくらぼったくる気なのよ!?私達そんなにお金持ってないわよ?」
アリルが俺の耳元で焦ったようにそう言う。
「まぁ、間違ったことは言っていないからなぁ。あいつも腐ってもA級冒険者だ。A級冒険者の力を借りるのだそれなりの対価は必要だろう。」
「いくらあれば探してもらえるんだ?」
ルーカスが恐る恐るルーファに聞いた。
マーミヤはルーファを睨みつけている。
小声で「もう貴様のことは同胞だとは思わない。」とか言ってる。
エルランドの王女なんだけどなぁ。
「んー、100万Gくらい?」
ルーファは考えてからそう言った。
「「えっ!?そんなもん?」」
勇者パーティーの声が揃う。
「適正価格ですね。」
アリがそう言った。
まぁ、対価をもらうのは当然と言えば当然ですよね。だって、冒険者なんですもん。
「面白い!」「続き読みたい!」「最後まで見たい!」など思った方は、ぜひブックマーク、下の評価を5つ星よろしくお願いします!一言でも感想お待ちしております!!




