第154話 大魔王との対話
「お主今なんと言ったんじゃ?」
ルーは目を見開いてそう言った。
「えっ?」
アリアはポカンとした顔を浮かべる。
「全ての種族が笑い合い助け合える国じゃと?」
「そうですわぁ!」
「ゲコッゲコッ、まさかこんな人間の少女からその言葉を聞けるなんて…無理じゃよ。それを夢みた者がいた。お主のように弱くはなく強大な力を持ち、確かなカリスマを持って国を率い強力な国を作った者が。」
ルーは懐かしそうに空を見て話し始めた。
「そうなのですかぁ!?誰ですの?」
アリアは驚いた。同じ志を持って居た人がいた事に。
「大魔王ムー。かつての儂の主じゃ。」
「大魔王ムー?」
アリアは首を傾げる。聞いたことのない名前だったからだ。
「あぁ、様々な種族の王を従え、慈悲の治世を敷き、全てを導いた。だが、あの方でもダメじゃった。従えたはずの王達の裏切りに合い道半ばに…歴史は証明したのだ、そんなことは不可能であると。」
ルーは悲しそうな顔を浮かべてそう言った。
「そんなことありませんわぁ!」
アリアは思う、そんなことはないと。今までさまざまなな人達と対話して分かり合えてこれたのだ。
「この者たちもお前のその志、全ての種族を平等に扱う王という言葉に魅了されたのだろう?無理だ、大魔王ムー様でさえ、裏切られたのだ。矮小な人間の小さな少女になど、できるはずがないじゃろう!!!」
ムーはそう言って巨大な水の剣を作り出す。
「儂は大魔王ムー様の意思を継ぎ世界を征服する!そして、儂の力で争いを起こさせない、危険な全ての勢力を徹底的に滅ぼし歯向かう敵をなくす!儂の力の下に平等な世界を築く。それが儂の答えじゃ。全てを滅する、お主もそのうちの一つじゃ。」
—それは正解かな?—
スケさんがカタカタと骨を鳴らしながらアリアの前に出てきてそう言った。
「なんじゃと?スケルトン?」
なんじゃこのスケルトンは?低級モンスターのくせにかなり高度な考えができるのか?
このスケルトン…なんだか気持ちが悪い。儂の本能がこの低級モンスターであるはずの、数秒で殺せるほどのスケルトンを儂は拒絶をしている。
こんな感覚初めてじゃ。気持ちが悪い。
「スケさん…」
アリアがスケさんを見つめる。
—力による統治はいずれさらなる争いを呼ぶ。わかるだろう?—
「ゲコッ、主人が殺されそうで焦っておるのか?まぁ、いいじゃろう。争いを起こさせぬほどの力で儂が収めればいい。それだけの話じゃ。」
—あははっ!君じゃ無理だろう?それに、次々に出てくる争いの芽を摘んでいって最後に残るのはなんだ?それは平等か?違うだろう?それがかつて君の主人が目指した全ての民が助け合える笑い合える国か?違う、それはただの支配だろう—
「ゲコッ、知ったような口を。じゃが、力なきものは何も為せぬ。それは変わらぬ。そこの人間の少女はなにももたないじゃろう?」
—持ってるだろ?誰よりも圧倒的な力を—
「どこにじゃ?」
—モテ力!みんなアリアにメロメロなのさ!さぁ、アリアの下僕よ、アリアを助けろ—
「ちょっと、スケさんフザてる場合ですのぉ!?」
アリアが驚いた顔で叫んだ。
ボコボコと地面が盛り上がり、アリアのテイムモンスターのストーンマン達が現れた。
さぁ、ここで137話でアスタリアが言っていたアリアに与えられていた大きな力が明らかになります。
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