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第149話 神格の簒奪

「ここですか。女神ジャスティスナの世界は。」

ジンが突き止めた女神ジャスティナの世界にアステリアは軍を率いて降り立った。


「アステリア様、見てください。ジャスティナ?とかいうやつの手下どもが向かってきますよ。」

パンドラがニヤっと笑ってこちらに向かってくる天使の軍勢を指さした。


「殲滅なさい。」

そう言ってアステリアは天使たちを指差した。


「「御意。」」

そばに控えていたAG–02とパンドラの声が重なり天使の軍勢に突撃していった。










「我が名は正義の女神ジャスティナの最強の騎士大天使ジーク。どこの神かは知らぬが身の程を弁えろ!!恥れ者が!!」

ジークという軍団長がこちらの軍勢を突破してアステリアの元まで攻め込む。


「アステリア様!お下がりください!!」

側に控えていたザラキエルが慌てて構えた。

まさかパンドラ様、AG–02様の軍を突破してくるなんて!?


「大丈夫です。」

アステリアはジークという軍団長の前に出た。


「ふん!首を刎ねてくれる!!」

アステリアにジークの剣が迫る。


「引力。」

アステリアの強力な引き寄せる力によってジークがアステリアの手のひらに倒れるように引き寄せられる。


「ぐあぁー!!なんだ、なんなのだこの力は、あっ。」

アステリアの強力な引き寄せる力にジークは抵抗するが強力すぎるその力に成す術なくアステリアの手の中に引き寄せられ頭を握り潰され絶命した。


「弱い。これが最強?」

アステリアは握り潰した血まみれの手を見ながら言った。


「強すぎる。これがアステリア様の力…」

あのジークという騎士は弱くはありません。むしろ、こちらの軍を突破しアステリア様に剣を向けた。私と互角かそれ以上の実力はあったはず。

それほどのものが何の抵抗もできずただ、握りつぶされた。それも一瞬でだ。


「ふん、相手の実力は知れた。大したことはない。滅びの彗星…はやりすぎか。射手座の矢。」

戦いをしばらく観察していたアステリアであったが、敵軍が大したことないと判断した。

凄まじい魔法を放とうとしたが、アステリアは考え直し、弓を引くように構えて引いた。

背後に射手座の星座が現れて巨大な光の弓と矢が出現する。大きく弓が引かれて矢が敵の宮殿に放たれた。

放たれた矢は敵の軍勢を消滅させながら宮殿を消し飛ばした。


「こ、これがアステリア様のお力の一端…。」

ザラキエルがゴクリと唾を飲む。


「さぁ、全軍さっさと天使の残党を掃討し女神とやらを捕らえなさい。」

アステリアの一撃で体勢は決した。敵軍は味方によって次々と討たれていく。


ほとんどの天使が掃討されパンドラがボロボロの美しい女性をアスタリアの前に縛り上げて連れてきた。


「アステリア様、こやつが女神ジャスティナです。」

パンドラがそう言って縛り上げられた美しい女性を荒く放り投げた。


「ぐぅ、貴様ら私が正義の女神ジャスティナと知っての狼藉か!?ゆるさぬ!貴様、どこの世界の神格だ!?」


「喚き散らすな。この世界の者だ。それに私は正確には神ではない、亜神だ。」

こいつが女神ジャスティナか?強さで言うとこの世界の三大王と言われる者たちほどの力しかないではないか、わが神を最上級神と考えるならば、下級神ということか?


「この世界の亜神だと!?貴様のような亜神は聞いたことがない!?嘘をつくな!」


「下級神如きが知ったような口を聞くな。お前あの世界から逃げておいてノコノコと勇者とかいう世界の繋がりを作ってそのつながりを強めていき、こちらの世界に戻ろうとしていたな?」


「なっ!?元の世界に戻ろうとしてなにが悪い?」


「丁度いいんですよ。」


「丁度いいだと?」


「言ったでしょ?私は亜神なのですよ。この世界に干渉はできないが神に類するもの。どうすればこの世界の神になれるか…分かるでしょ?」


「っ!?貴様!私から神格を奪う気か!?や、やめろ、やめてっ!!」

女神ジャスティナは涙を流しながら身を捩って逃げ出そうとするが無駄な抵抗だ。


「本当に丁度いいのがいました。この世界の神を殺して神格を簒奪するのは気が滅入ります。ですが、貴方なら。かつての神々の戦いを逃げて世界の管理をほっぽり出していなくなって今更ノコノコと帰ってきた貴方なら、誰も何も言わないでしょ?」

アステリアはそう言って女神ジャスティナに手を伸ばす。


本当に丁度いい。ちゃんとしたこの世界の神格を持ちながらも、世界樹にいるエルのような大物でもなく、簡単に刈り取れる。



「いやー!!!」

アステリアの迫る手を見て女神ジャスティナは綺麗な顔立ちを絶望に染めて悲痛の声を上げる。




「これで私も神だ。」

アステリアはそう言って口元を緩めた。

アステリアも正式にこの世界の神となりました。


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