その会議、意味あるのかっ!
俺は、モンスターたちを鉄の牢獄に閉じこめた。
残るはドラキュラ部長、ただ一人だ!
俺は剣をかまえる。
そうしたら、ヘルメットを被ったゴブリンが話しかけてきた。
「ゆ、勇者よ! 我々は、魔物建設(株)にいいように使われた!」
「よく頑張ったな!」
「ああ。我々の血のにじむ苦労に、カリフォルニア州が泣いたんだぞ!」
「全米じゃないのかよ! 何その地域限定!」
「俺たちの言いたいことは、わかるな!」
「ああ、ドラキュラ部長を倒せばいいんだろ!」
「頼むぜ!」
俺は、改めてドラキュラ部長に向き直る。その時、俺の背後に何かが触れた!
「勇者様、がんばって下さい!」
「そ、その声はランかっ! う、後ろから抱きつかれたら……戦いにくい」
「ふふ、素直じゃないですね。本当は嬉しいでしょ?」
ああ、最高です!
俺が密かに喜んでいる反面、ドラキュラ部長はイライラしてる。
「くっ、女は勇者にとられて部下は裏切る! パーフェクトなイケメンの俺が、屈辱を味わうだと!?」
ドラキュラ部長はわなわなと震えながら、
「せめて、部下のモンスターだけでも寝返らせなければっ!」
ドラキュラ部長め、どうするつもりだ!?
「おい、部下ども! この間、嘘の日報を書いただろ!」
ヘルメットを被ったゴブリンは怯えて、
「か、監視カメラに映ってたか! すいません!」
「日報には襲撃と書いてあるのに、スマホで村娘のパン○ラばっかり撮影してたじゃないかっ!」
「そ、それは……」
「お前らのロッカーを開けて、スマホは没収させてもらった!」
「そ、それだけは勘弁を!」
「未開封のクッキーも奪っておいた!」
「この泥棒めが! ……いえ、何でもありません!」
「弁当も半分食べた!」
「うぇっ、間接キスできもっ! ……いえ、何でもありません!」
「レンタルDVD。返却日だったから、返しておいたぞ!」
「このクソがっ! ……いえ、ありがとうございます!」
「その代わり、お前らのスマホは没収だ。今度の会議で、社長にも見ていただく」
「ボ、社長に! すいません、どうか見逃して下さい!」
「じゃあ、その牢を壊して我が社に忠誠を誓え!」
怯えるモンスターたちの前に、俺が立ちはだかった!
そして、モンスターたちに語りかける!
「目を覚ませっ! こいつらは、会議と言ってパンチラ上映会する気満々だっ!」
モンスターたちはざわついている。俺は続けて、
「その会議、意味あるのか!?」
モンスターたちから「意味ねえよ!」コールが起こった!
また、背後に柔らかい感触がした。
「勇者様。名言、カッコよかったですよ!」
「あ、ありがとうラン。抱きつかれると、当たるから……」
「何が……です?」
み、耳に熱い吐息が!
「このイケメンを差し置いて、のろけやがって! もうガマンならん!」
ドラキュラ部長は、突撃してきた。
「食らえっ! 闇の魔法!」
ドラキュラ部長の手から、暗黒球が放たれた!
バッターの俺、剣でそれを打ち返したーっ!
ヒット! ドラキュラ部長にデッドボール!
ドラキュラ部長の身体を、闇が飲み込んだ。
「イケメンの俺がっ、自分の技で負けるとはーっ!」
情けない悲鳴をあげ、闇の球体の中でもがくドラキュラ部長。
その場に横たわるドラキュラ部長の残骸。
「ふう、終わった!」
俺が、肩の力を抜いたその時だった!
「じ、自分の技で……死んでたまるかぁっ!」
うおっ、ドラキュラ部長が起きあがった! そして、しゃがれた声で叫ぶ!
「第二形態を見せてやる!」
なっ、ヤバいぞっ!
展開が、マジメの一点張りだからヤバい!




