第41話 マリルとリーベの関係
数日が経ち、マリルとの約束の日になった。ギアトはマリル達が住む貸家に向かう。三十分ほどしてこぢんまりした家が見えてきた。
「あそこか。」
ドアをノックすると家の中から元気な声が聞こえてきた。
「はーい、あ、ギアトいらっしゃい。どうぞ中に入って。」
「お邪魔します。」
「アハハ、なんか堅いね。」
中に入り、部屋に案内される。家の中には必要最低限の家具しかなく、殺風景だった。部屋にある椅子に座ると同時にリーベがもう一つの部屋から出てきた。
「ギアトさんこんにちは。」
「こんにちはリーベちゃん、今日はよろしくね。」
「ギアト、リーベ準備は良い?」
「いいよー。」
「俺も大丈夫だ。」
「よし、それじゃ早速出発しよっか。」
他愛のない会話をしながら歩いているうちにいつの間にか目的地についていた。
「よし、到着!ここが至優の花園だよ。」
「「おぉ!」」
目の前には色鮮やかな花々が植えられていた。赤、青、緑、黄色など色ごとに分けられているところや様々な色が混ざり合っているところもあった。
「どう?すごいでしょここ。絶対に見せたかったの、ギアトは任務?とかで大変そうだしリーベにも喜んでほしくてさ。」
「すごーい!ねぇ早く見に行こうよ!」
「慌てないで、ほらギアトも突っ立ってないでいくよ?」
「おう。」
三人は庭園をぐるっと見て回った。三人のほかにもたくさんの見物客が来ており、にぎわっていた。一通り鑑賞したところで道端に設置してあったベンチで休憩をとることにした。
「ねぇねぇちょっとあっちのほうの花を見てきてもいい?」
「あまり遠くに行かないでね。」
「分かった!」
リーベははしゃぎながら走っていった。
「元気だなリーベちゃん。親を失ったってのに。」
「ここでそんな話しないでよ。」
「ごめん。でもすごいよマリルもリーベちゃんも。こんなに強い人はそういない。尊敬するよ。」
「い、いきなりなによ。もう湿っぽくなっちゃたじゃん。」
マリルは照れ笑いを浮かべた。
「そういえばいつの間にかリーベちゃんのこと呼び捨てにしてたけどもうそんなに仲良くなったのか?」
「そうだよ~、驚いた?私小さい子から好かれやすいからね。」
「あーそういえばそうだったな。」
マリルは持ち前の愛想のよさで小さい子に限らずお客さんから非常に評判が良かった。
「なんかねリーベと一緒にいると心が落ち着くの。なぜだかわからないけど。」
「そうか、いい関係じゃないか。」
そこに何か花を持ったリーベが駆け寄ってきた。
「マリルとギアトさんにお花持ってきたよ!」
「ありがとう~、なにもってきてくれたのかな?」
「これはカーネーションかな?」
リーベの手には花弁が重なり合った、深紅の花があった。
「でも勝手に花を持ち帰ってもいいのか?」
「少しだけなら大丈夫らしいよ。」
「そうなのか。」
「それじゃ、時間もいいとこだし帰りますか。」
「えぇもっと見ていこうよ~。」
体を揺らしながらぐずるリーベをマリルは優しくなだめる。
「また今度遊びに行こう、ね?今日はもう日も暮れてきたし帰ろう?」
「うーん分かった。」
リーベを納得させ、帰宅する。
「ギアト今日はありがとう。時間があったらまた遊びに行こうね。」
「あぁ、そうだな。今日は楽しかったよ。またな。」
よかったら評価などよろしくお願いします。




