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最凶の転生者  作者: ネック
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第35話 本性

 ギルドに到着するとすでにサラマがギアトのことを待っていた。


「あ、ギアトさんおはようございます。」


「サラマさんおはよう。」


ギルドで挨拶をかわし、薬草詐取のクエストを受注する。薬草採取は冒険者ポイントも報酬金も低いため、人気のないクエストであった。


「早速行きましょう。いや~一緒にこのクエストを受けてくれるなんて思ってませんでした。」


「そうですか。ま、行きましょうか。」


 王国を出発し、薬草が取れる場所まで歩いて向かう。


「ちょっと時間がかかりますが安全なところなので安心してください。」


「分かりました。それじゃ歩きながらいろいろ話しますか。」


「いいですよ。なに話すんですか?」


ギアトは慎重にサラマに話をする。


「昨日のことについてなんですが、パーティの人たちからひどいこと言われていましたが大丈夫でしたか?」


「あぁ…、大丈夫ですよ。いつものことですから。」


「いつもの?」


「はい。ラークさんたちは時々冒険者の方を招いてはああやって僕のことを見世物にするんです。ストレスのはけ口にでもしてるんでしょうね。」


悲しそうにサラマは話す。


「なぜそんなパーティから抜けないんですか?」


「抜けたところで僕なんかを入れてくれるパーティなんてないでしょうからね。だから待遇がひどくても抜けられないんです。」


「なるほど。でもあのパーティにいても精神を病むだけだと思いますよ。」


「ハハッ、そうですね。でもやっぱり僕の力を欲しいと言ってくれるパーティはないと思いますよ。」


ギアトは少し不自然に感じた。なぜならいくら力がないとしても新人冒険者同士のパーティや新人育成に力を入れているパーティなどがあるからだ。何かほかにあのパーティにいる理由があるのでは、と思った。


「ほかにも聞きたいことがあるんですが。」


「何ですか?何でも聞いちゃってください。」


サラマは笑顔だったがそれと対照的にギアトの顔は真剣な顔つきだった。ここから話す内容はギアトの予想に関することだからだ。


「魔物が襲撃した事件があったじゃないですか、その日にサラマさんと会った時にサラマさん魔物の襲撃が南門からだけでよかった、といいましたよね?なぜ南門だけとわかっていたんですか?」


ギアトのこの話を聞いた瞬間サラマの表情が一気に険しくなった。


「そんなこと言いましたっけ?う~んその時はほかのところとか考えてる余裕がなかっただけだと思いますよ。」


「では、この薬草採取は何のために行っているのですか?」


「え、それは冒険者として何か活動しておきたいなと思って。」


「薬草採取ってポイントも報酬金も低いですよね?このクエストを週一度行くだけだとポイントもお金も全然手に入らないんで、何かほかの目的があるんじゃないかなと思っているんですがどうですか?」


この質問にサラマは少し沈黙する。人気のないところまで来ていたのであたりが静まり返った。変な緊張感が漂う。


「えっと、そんなこと聞いてどうするんですか?なんかギアトさん怖いですよ。」


「答えてくれないんですね。まぁいいです。もう一つ質問があります。魔物が強化されているのはどうして分かったんですか?魔物が強化されるということは一部の人しか知らないはずなんですが。」


「………それはですね、えーと魔物を見た時に普段より強くないかなと感じて…。」


「強化されていたのはゴーレムとキンググリフォンでした。ゴーレムなら見たことがあるかもしれませんが、キンググリフォンは新人冒険者であるサラマさんは見たことあるというのは不自然です。しかもサラマさんは魔物を前にすると怯えてしまうと聞きました。そんな人が大量の魔物を前に逃げ出さずに見ているというのはおかしいです。」


「いったい何が言いたいんです?」


ギアトは自分が考えていることをここで言うことにした。


「簡潔に言います。俺は王国を危険にさらしている裏切者がいると考えています。そしてその裏切り者がサラマさんあなただと考えています。」


「…どういうことですか?」


「タイミングが良すぎたんですよ。魔物の襲撃が来た日は中央軍部会議が開かれていました。なので地方などの警備が普段より手薄になっているときです。襲撃のタイミングとして都合がいいとは思いませんか?」


「まぁそうですね。」


「そこで思ったんです。外部で魔物を操っているやつと内部でつながっているやつがいるんじゃないかと。そこにサラマさんのあの発言です。疑わないほうが難しいですよ。」


サラマの顔を見ると険しい顔をしていたがどこか嬉しそうな雰囲気を感じ、ギアトは恐怖心を覚えた。


「ギアトさんの言うことはわかりました。でもそれはあくまでギアトさんの推測ですよね。」


「確かにこれまでの話は全て推測です。でも、証拠をつかめるかもしれません。」


「証拠?僕が裏切り者だという証拠ですか?フッ笑わせないでください。」


「本気で言ってますよ。サラマさんこの薬草採取のクエストの目的、俺は外部のやつとの連絡手段として使っていると思っています。なのでサラマさんは俺の監視下にいてほしいと思っています。」


「は?」


「具体的に言うと今のパーティを抜けて俺のパーティに加わってください。そして俺の家で生活してほしいんです。今の現状から解放されますし、何もなかったらサラマさんの無実も証明できる。一石二鳥だと思いますが、どうです?」


そういった瞬間サラマが腰に差していた剣を抜き、ギアトに襲い掛かってきた。ギアトはサラマの動きを見切り、華麗にかわす。サラマが本性を現した瞬間だった。


「ばれちまったかぁ。やっぱりあんたはただもんじゃないね、俺の目に狂いはなかったか。」


さっきとは態度が一八〇度変わっていた。










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