第19話 王女カヤ・オルアイ
「どうぞお入りください。」
カヤが部屋に入るように促す。
「し、失礼します。」
ギアトはゆっくりと部屋に入った。部屋は片づけられ整理が行き届いており、白の家具で統一されていて清潔感があった。ほんのり甘い香りもした。
「モルエさんは部屋の前で待機しておいてもらえますか?」
「承知いたしました。」
そう言うと護衛の兵士は部屋を出て二人だけとなった。
テーブルを挟み二人は椅子に腰かける。ここで少し問題が発生した。
(ちょっと待て、胸デカくねーか?!谷間が見えて目のやり場に困るんだが…。)
ギアトがそんなこと思っているうちにおもむろにカヤが話し始める。
「いきなりお呼びして申し訳ありませんでした。お話というのは7年前のことについてです。」
「えッ?」
全く予想していなかったことにギアトは目を丸くした。
「7年前にこの国、父上がギアトさんにした仕打ちについて私からも謝罪したいのです。」
「謝罪ですか。」
「はい。お恥ずかしながら私が7年前のことの話を知ったのはつい先日、ギアトさんに父上が直接会いに行くとなったときなんです。私はなぜ一般の方にわざわざ父上が直接会いに行くのか疑問に思い聞いたんです。そうしたら父上から7年前にギアトさんにひどいことをしたことを聞かされたんです。」
「そうですか。」
(確か王女様は今20歳だったよな。となると7年前は13歳か、まぁ知らないのも無理ないか。)
「この話を聞いた時にどうにか私からも謝罪ができないかと思っていたのです。そして今日ちょうどギアトさんがいらっしゃると聞いたのでお呼びしたのです。」
「なるほど、そういうことだったんですか。」
「改めて私からも謝罪いたします。申し訳ありませんでした。」
カヤは深く頭を下げた。
「ちょッ、頭を上げてください。もうこの話はいいんです。自分の中で一応区切りはつけたので。」
「本当にいいのですか?」
「はい。なのでもう気になさらなくても大丈夫ですよ。」
「お優しいのですね。ありがとうございます。」
「話はこれで終わりですかね?それならば自分はこれで失礼します。」
「あ、最後に、どうかこの国をよろしくお願いいたします。」
「任せてください。命に代えてでも守って見せます。それでは失礼いたします。」
そう言い残しギアトは部屋から出た。
城の外に出ると一気に疲れが襲ってきた。
「ハァァァァァァ。」
深いため息をして、心を落ち着かせた。
(マジで緊張した。ナミアと同じく心臓バックバクだった…。いやでもそりゃいきなりカヤ様から呼び出されたら誰だって緊張するよな。)
ギアトは寄り道せずにそのまま家路についた。
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