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最凶の転生者  作者: ネック
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第17話 ナミアの思い

 城に向かう道中でギアトはふと疑問に思ったことをナミアに聞いた。


「そういえばナミアはどうして冒険者になろうと思ったんだ?」


「あ~それはですね…。」


なぜかナミアは話しずらそうだった。


「あの、馬鹿にしないでくださいね?冒険者になった理由は人間とエルフ族と獣人族が一緒に暮らせる世の中を作りたいと思ったからです。」


予想外の答えにギアトは驚いた。


「それはまた、すごい理由だな。」


「無謀だと思いましたか?」


「いや、無謀だとは思わない。ただ初めてそういう考えを知ったからちょっと驚いた。」


「まぁ私のような考えを持っている人はすごい少ないですからね。これまでこのことを話したら鼻で笑われましたよ。そんなの無理にきまってるだろう、とかそんなことする必要なんかない、とか散々でした。」


 ギアトは静かにナミアの話を聞いていた。


「でもこのままの関係でいるのはよくないと思いませんか?魔物が蔓延っている中で犬猿の仲でいるのはよくないと思うんです。」


「確かに関係が改善すること自体は良いことだと思うが、このような関係になったのはこれまでの歴史が深くかかわってくるからな。歴史的な問題は解決することはほぼ不可能だと思う。」


「確かに簡単なことではないですけど、それで問題をこのまま放置するのはやっぱり納得できないんです。だから私はもっとエルフ族と獣人族のことを知ろうと思って冒険者になったんです。」


「そっか。じゃ俺もその野望に参加させてもらおうかな。」


「えッ?」


いきなりのことにナミアは目を丸くした。


「いいんですか?さっきギアトさん自身で不可能に近いって言ってたのに。」


「あぁいいよ。できるかできないか、なんて議論したところで無駄だからな。まずはやってみる、目指してみるほうがよっぽど建設的だ。しかもパートナーの願いを無下にすることなんてできないからな。」


そういった瞬間ナミアは目を輝かせながら


「ありがとうございます!」


と感謝した。


「ただ、なんで『一緒に暮らせる世の中』なんだ?別に仲直りするだけでもよくないか?」


「それはですね、私は昔は人間とエルフ族と獣人族が一緒に暮らしていたと思うからです。」


ギアトはナミアにとても興味が湧いた。こんなことを考えている人がいるとは思っていなかった。


「なんでそう思うんだ?」


「えっと、理由は人間もエルフ族も獣人族も同じ言語を使っているからです。」


「同じ言語?なんでそんなこと分かるんだ?昔から人間とエルフ族と獣人族は交流がないんだぞ?」


「約300年前に一度人間とエルフ族と獣人族とで話し合いが行われましたよね。不戦の契りを交わすために。それで私はこう思ったんです。話し合いができたのは同じ言語を使っているからじゃないかって。」


「…確かに。」


ギアトはナミアの話を聞き、感心していた。正直ここまで考えているとは思わなかった。


「後は同じ世界に住んでいる者同士仲良くできないわけないと思って!」


「急に理由が論理的じゃなくなったな。」


「いいじゃないですか!」


 話しているうちに二人は城の前に着いた。門番の兵士に事情を話し、中に入れてもらう。謁見の許可をもらい、王とまた対面する。


「こんなにも早く戻ってくるとは何かわかったのか?」


「何か分かったということではなく、早めにお知らせしなければならいことが起きたので戻ってまいりました。」


「そうか。それでそのお知らせというのは一体なんであろうか?」


ギアトはガリアに起きていた異常事態について話した。


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