第14話 異変
「おいおい、大人気だなナミア。はぁ、この先もこんな感じなのかよ…。」
「いやいやそれほどでもないですよ~。」
ナミアは照れながらそう答えた。
「褒めたつもりで言ったんじゃねぇ。」
ギアトは呆れながら返した。
その後二人は城下町を出て、クエストと調査のためサラエド密林へ入った。昼間でも少し薄暗いため不気味な雰囲気が漂っている。
「この感じ久しぶりだな。気を引き締めていこう。」
「そうですね。さっさとクエストを終わらせて調査に取り掛かりましょう。」
「おい、いくら簡単なクエストだからと言って油断はするんじゃないぞ。」
「真面目なんですね。油断はしないので安心してください。」
自信満々に言うわりには緊張感があまり伝わってこなかったが、あまり気にしていても仕方ないのでそのままターゲットのガリアを探す。ガリアは2足歩行で体長1m50㎝ほどの魔物で頭に角が生えているのが特徴だ。動き自体は遅いが力は強いので油断すると痛い目を見ることになる。
10分ほどで5体ほどで行動しているガリアを見つけ出すことができた。が、ギアトはある異変に気付いた。
「妙だな…。」
「何が妙なんです?」
ナミアは異変に気付いていないようだった。
「分からないのか?ガリアは非常に縄張り意識が強いから集団で行動するなんてありえない。」
「あ、確かに。どうなっているんでしょう?」
「分からない。」
ギアトは胸騒ぎがしていた。何か不穏な雰囲気がガリア達からしていた。
「まぁでもすぐにクエスト達成できるのでいいんじゃないですか?」
異変に気付いてもナミアは楽観的だった。ただ、このままでいるわけにもいかなのでギアトは戦闘準備をする。ナミアも準備をする。
「よし、じゃやるか。支援頼むぞ。」
「支援するほどでもないとは思いますけどね。そういえばギアトさんって魔法はどんなのが使えるんですか?」
「あぁ、俺は身体強化魔法しか使えないんだ。」
「そうなんですね。それじゃ後ろは私にお任せください。」
「おい、さっきも言ったが油断はするなよ。」
ギアトはナミアにそう言った後、素早くガリアの集団に向かって攻撃を仕掛ける。目の前のガリアに剣を振り下ろすとガリアは華麗な動きで回避した。予想外の出来事にギアトとナミアは驚愕する。ガリアがこんなに機敏な動きをすることはない。しかし、実際に先ほどギアトの攻撃をかわした、この事実は変わらない。明らかに普通じゃない事態にギアトとナミアは警戒する。
「どうなってやがる?俺の攻撃をかわすことができる魔物なんてランク7以上の魔物ぐらいだぞ…!」
考えていると次はガリアのほうから攻撃を仕掛けてくる。攻撃の速さも段違いに速くなっていた。しかし、ギアトは簡単に攻撃をかわす。だが、後ろにいたガリア達も次々に攻撃を仕掛けてくる。ギアトは攻撃をかわしていくが、反撃の機会が中々見いだせないでいた。
「チッ!スキができねぇ、ほんとにこいつらに何が起きてやがるんだ。…ん?4匹しかいなくなってる…後一匹はどこにいった?」
その時、後ろのナミアのほうから気配がした。
「まさか?!」
気付いた時にはナミアの後ろにもう一匹のガリアがナミアに攻撃を仕掛けようとしていた。ナミアは支援魔法を唱えようとしていて後ろのガリアに気付いていなかった。
「ナミア!危ない!」
ギアトはナミアに向かって叫んだ。
「え?」
ナミアはそこでようやく後ろのガリアに気付いた。
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