第11話 再び冒険者になる
30分ほどかかり、目的地のギルドが見えてきた。
(やっとか…。ギルドまでの道分かりにくいんだよ!)
心の中で愚痴りつつ、ギルドの中に入る。受付のところまで行くと男の人が対応してきた。
「本日はどのようなご用件でしょうか?」
「あ、冒険者登録をしたいんですが。」
「冒険者登録ですね、少々お待ちください。」
受付の人は2枚の書類を持ってきた。
「ではこちら書類に必要事項を書いてください。そしてもう一枚には業務上の規約が書かれていますのでご確認された上で規約に同意をされるかお考えください。同意されるのでしたら下の同意するのところにチェックをお願いします。」
「分かりました。」
ギアトは必要事項を書き、規約を確認する。業務の遂行中についての怪我や死に関してギルド側は責任を負わない、などが書かれていた。
(前に読んだ時と変わってないな。)
規約に同意し、受付へ提出する。
「書き終わりましたか。ちょっとチェックしますね。…不備はないですね。はい、これで冒険者登録は終了です。これからギアトさんに冒険者の基本を説明します。」
冒険者にはランキング制度があること、クエスト依頼には10段階にランク分けされ、数字が大きいほど危険なクエストとなっているが得られるポイントが多いことなどが説明された。
「ランキングは1ヶ月ごとに更新されます。ぜひ上位を目指して頑張ってください。説明は以上です。」
「ありがとうございました。」
ギアトはそのままギルドから出て、家に戻った。
「はぁ〜。一応やるべきことはやったかな。後は剣の手入れか。」
ギアトは押入れにしまっていた剣を取り出す。
「久しぶりだな。」
この剣は両親から冒険者になったときにもらった世界に一つしかない『宝剣』大神永という剣だ。父からこの剣はエスフィ家に代々伝わる大切な剣だ、と言われた。刃の中央には何か文字のようなものが彫られているがこれが何かは両親もわからなかった。黒竜と戦った時に使用していたのもこの剣だった。
両親も冒険者で、実力も折り紙付きだった。だが俺が冒険者になってすぐの時に魔物によって命を落とした。想定以上に魔物が現れ、パーティーが壊滅寸前になった時に父と母が殿を務めて自分達の命と引き換えにパーティーのメンバーを逃したのだ。
(父さん母さん、あなた達の最期は本当に立派だよ。…でも死んだらそこで終わりなんだ。)
両親の死をきっかけにギアトはパーティーを組むことを拒否するようになった。
ギアトは刃を研ぎ終わると、剣を握る。不思議と力が湧いてきた感覚がした。
「これからまたお前には世話になるな。」
ギアトは剣をベッドの横に置き、明日に備えて早めに眠りについた。
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