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最凶の転生者  作者: ネック
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第10話 エルフィンパン工房を辞める

「実は昨日俺のところにシャルロ様が訪ねてきたんです。」


「国王様が?!あーちょっと頭が痛くなってきた…。」


「本当に現実離れしたことだらけじゃない。」


「まぁ、話を続けますね。なぜシャルロ様が俺のところに来たのかというと、今現在魔物が増えていることは二人も知ってますよね?その魔物が増えていることへの対応と、危険人物への対応の二つを頼むために来たんです。」


ザックとマリルは話を整理するのに精一杯の様子だった。


「危険人物ってなんだ?なんかやばいやつがいんのか?」


「そうです。絶大な力を持った人物がこの世界を支配しようと企んでいるだそうです。」


ザックは頭を抱えた。


「えぇと、とりあえず今世界が危険なことになっているから英雄であるお前に国王様が頼みに来たってことか?」


「はい。俺はシャルロ様に協力することにしました。なので今日限りでここを辞めたいという話をしました。」


「事情は分かった。しかしまだ謎がある。ライア・エスフィは死んだはずなんじゃなかったのか?国が嘘をついてたってことなのか?」


 ギアトは過去に自分が国から裏切られたこと、それでライア・エスフィは死んだことにしてギアト・マーシャルとして生きてきたことを伝えた。


「そんなことがあったとはな…。まったく、まさか死んだと言われていた英雄さんがうちのパン屋で働いていたとかそんな話多分誰も信じないだろうな。」


ザックは苦笑いした。


「まだ私はギアトが英雄のライア・エスフィって信じられないよ…。ねぇ本当に辞めちゃうの?」


「本当に辞めるつもりだよ。」


マリルは目に涙を浮かべた。


「まぁ、こうなっちゃ無理に止めることは出来ねぇよな。ギアト、ちゃんと自分の使命を果たすんだぞ。」


「ありがとうございます。後、僕がライア・エスフィだということは内緒でお願いします。」


「そ、そうかこのことは秘密にしといたほうがいいよな。分かった、このことは誰にも言わねぇよ。」


「改めて感謝します。今日まで本当にお世話になりました。ザックさんとマリルには感謝の気持ちしかないです。」


 感謝の気持ちを伝えたギアトは、立ち上がり店を出ようとする。


「たまには顔見せにこいよ。いつでも歓迎だからな。」


「アハハ。今度からはお客として来ますよ。ザックさんの焼くパンはすごく美味しいですからね。」


会話を済ますとギアトは店を後にした。


(なんか、店を出たら急に悲しさが溢れてきたな…。でも気持ちを切り替えないと。)


 次にギアトは冒険者登録をするため一番近くのギルドへ向かった。

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