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激重メンヘラ化の劉備!? 奪われた愛、決死の夷陵大突撃!

「愛が重すぎる乱世」は、ついに最悪の決裂を迎えた。


劉備への独占欲をこじらせて闇堕ちした年下わんこ・孫権と、嫉妬に狂ったツンデレ覇王・曹操。二人の巨大な歪んだ愛の挟み撃ちにより、荊州を守っていたクール系過保護お姉様・関羽が、戦場で行方不明(呉の監禁室へ拉致)になってしまったのだ。


「関羽さんが、僕のプロポーズを断るからいけないんだ……。ほら、この特製の檻(離宮)の中で、一生僕たちの『家族』として暮らそうね……?」


虚ろな目で笑う孫権によって、深手を負った関羽は幽閉されてしまう。


この一報が、益州の劉備のもとに届いた瞬間。

優しくて、いつも泣いてばかりだった天然ドジっ娘・劉備の「なにか」が、完全にぶっ壊れた。


「……うそ。お姉ちゃんが、いない……?」


劉備の瞳からハイライトがスッと消え、深い、深い、底なしの「闇」が広がる。

天性の愛されヒロインが、大切な存在を奪われたショックで超弩級の激重メンヘラ(ヤンデレ)へと覚醒した瞬間であった。


「私の……私のお姉ちゃんを返しなさいよぉおおおお!! 孫権のバカ犬ぅううう!!」


いつもなら「喧嘩はめっ、だよ?」と泣いていた劉備が、般若のような形相で双股剣を畳に突き立てる。


「玄徳姉ちゃん! あたしも行くぜ! 関羽の姉御をあんな犬小屋からブチ壊して連れ戻す!!」

張飛が涙目で叫ぶが、冷静さを失った張飛は、出陣直前に部下の裏切り(という名の、激重感情に怯えた家臣のボイコット)にあい、負傷して戦線離脱してしまう。


「張飛ちゃんまで……。もう、誰も信じられない。……いいよ、私一人でも、呉の国を全部すり潰してお姉ちゃんを取り戻すから……」


ドロドロの独占欲と怒りに身を任せ、劉備はなんと「70万のメンヘラ大軍勢(=我が君の病み病みオーラに当てられて狂暴化した兵士たち)」を率いて、呉へと全軍突撃を開始した。これぞ歴史に名高い『夷陵いりょうの戦い』――もとい、「奪われた嫁(関羽)を取り戻すための、命がけのストーカー大進撃」である。


「我が君!! お待ちください! 今の貴方は正気ではありません! 完全に目が病んでいます!!」


ヤンデレ軍師・孔明が必死に劉備の服の裾を掴んで引き留めようとするが、今の劉備には届かない。


「うるさいっ、孔明のいじわる! お姉ちゃんがいない世界なんて、全部燃えちゃえばいいんだよぅ!!」

「くっ……! 私という本妻(軍師)がありながら、関羽ひとりのためにそこまで……! ですが、そんな狂気に満ちた我が君も……ゾクゾクするほど愛おしい……っ!」


引き留めながらも、劉備の新しい表情に不覚にもときめいてしまう孔明。しかし、劉備の暴走は止まらない。


劉備の率いる激重メンヘラ軍は、怒濤の勢いで呉の領内へと侵攻した。

「関羽お姉ちゃんを返せぇえええ!!」と叫びながら迫り来る劉備の姿に、呉の将兵は「ひえっ、聖女様がガチの怨霊になって攻めてきた!」と大パニック。


だが、ここで呉の防衛線に、一人の男が立ちはだかった。

白面の爽やかイケメンにして、呉の最終防衛兵器――陸遜りくそん、字は伯言。


彼は、劉備軍が関羽への愛のあまり、お互いの距離をぎちぎちに詰め、森の中に「超密着状態(密な陣形)」でキャンプを張っているのを見逃さなかった。


「……劉備さん。貴女の関羽さんへの愛は認めますが、さすがに距離感が近すぎて『過密(ディスタンス不足)』です。その激しすぎる愛の炎、そっくりそのままお返ししましょう」


陸遜がパチンと指を鳴らす。

次の瞬間、劉備軍のキャンプ地から、凄まじい大爆発が巻き起こった。


陸遜の放った『過密打破の超ウルトラ火計(大炎上)』である。


「あ、あついよぅ……! 私の、私のお姉ちゃんへの愛のメモリー(陣幕)が燃えていくぅううう!」


関羽への執念だけで進軍していた劉備軍は、陸遜の冷徹な現実主義(ディスタンス確保)によって一網打尽にされ、文字通り大炎上して敗退。70万の激重感情は、一瞬にして灰へと帰してしまった。


命からがら、白帝城はくていじょうへと逃げ延びた劉備。

髪は乱れ、服はボロボロ。すべてを失い、ベッドの中でシクシクと泣いている。


そこへ、益州から全力で駆けつけた孔明が、静かに部屋に入ってきた。


「……我が君」

「孔明……。ごめんね、私、お姉ちゃんを取り戻せなくて……みんなを巻き込んじゃって……」


元の弱気なドジっ娘に戻り、涙を流す劉備。孔明はその小さな手をそっと握りしめ、かつてないほど優しく、そして深い、底の知れない微笑みを浮かべた。


「良いのです、我が君。貴方がどれだけ傷つき、誰を失おうとも、私の愛だけは変わりません。……さあ、これからは私だけの『お人形』として、この白帝城で静かに暮らしましょう? 国の面倒(北伐)は、すべて私が代わりに見ておきますから……」


「孔明……。ありがとう……。私、もう疲れちゃった……。あとは全部、孔明におまかせ、するね……」


劉備は孔明の胸に顔を埋め、そっと瞳を閉じた。

それは、一人の偉大な愛されヒロインの、事実上の引退(あるいは監禁受け入れ)の瞬間であった。


天を揺るがした劉備のラブコメ覇道は、ここで静かに幕を閉じる。しかし、物語はまだ終わらない。ヒロインを失ったヤンデレ軍師・孔明の、世界を巻き込んだ「狂気の代理戦争」が、ここから始まろうとしていた――。

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