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赤壁の戦い 〜僕を裏切るの? 年下わんこ・孫権の甘い罠〜

ヤンデレ天才軍師・孔明の加入により、劉備軍の戦闘力(主に修羅場度)は限界突破していた。

しかし、そんな彼女たちに最大の危機が訪れる。


「劉備……。貴様を私のコレクションにする。大人しく我がハーレム(許昌)へ来い」


ツンデレ覇王・曹操が、こじらせた独占欲を爆発させ、「100万の大軍(実質すべて劉備ファンクラブの男たち)」を率いて南下してきたのだ。さすがの関羽と張飛も、この数には大苦戦。


そこで孔明が提案したのが、南方の巨大勢力「」との同盟だった。

劉備は孔明に連れられ、呉の若きリーダーのもとへと直談判に向かう。


呉の宮殿。

そこで待っていたのは、みどりの瞳をした、どこか儚げな美少年――孫権そんけん、字は仲謀だった。


偉大すぎる亡き父(孫堅)と、カリスマ溢れる亡き兄(孫策)のプレッシャーに押しつぶされそうな彼は、いつもどこか怯えたような、捨てられた子犬のような目をしている。


「曹操が攻めてくるなんて……。僕の力じゃ、呉を守れないかもしれない……」


膝を抱えてウジウジする孫権。そこへ、トコトコと劉備が近づいていった。


「あの……孫権くん、大丈夫?」

「えっ……? 君が、劉備……?」


劉備は孫権の前にしゃがみ込むと、その細い手をそっと両手で包み込み、母親のような、あるいは優しいお姉ちゃんのような笑顔を向けた。


「大変だったね。お父さんとお兄さんのこと、一人で背負って、ずっと寂しかったんでしょ? 頑張ったね、偉い偉い」


そう言って、劉備は孫権の頭をよしよしと優しく撫で回した。

天然タラシ、呉のトップに完全直撃。


「あ……、あぅ……っ」


孫権の碧い瞳がみるみる潤み、顔が真っ赤に染まる。

周りの家臣(周瑜たち)からはいつも「しっかりしてください!」「孫家の跡取りでしょう!」と厳しい言葉ばかり浴びせられてきた。こんな風に、自分の弱さを丸ごと肯定して、甘えさせてくれた人は生まれて初めてだった。


(な、なんだこのお姉さん……! 包容力が……包容力がすごすぎる……! 好き、もう僕、このお姉ちゃんの手下になる……!)


「劉備先輩……! 僕、頑張る! 先輩のためなら、曹操なんて怖くないや!」


一瞬で懐いた「年下わんこ(闇あり)」の孫権。彼は劉備の腰にしがみつき、ブンブンと心の尻尾を振った。


だが、その様子を背後から見ていた孔明の羽扇が、パキ……と不穏な音を立ててひび割れる。


「……おや。呉の若殿は、随分と人懐っこい犬コロのようですね。我が君の腰からその不浄な手を離さなければ、今すぐこの宮殿ごと、東南の風で吹き飛ばして差し上げますが?」

「ひえっ!?」


孔明の笑顔から放たれる絶対零度の殺気に、孫権はガタガタと震えながらも、劉備を渡すまいとギュッと抱きしめる力を強めた。

「嫌だ! 劉備先輩は僕が守るんだ! 先輩、僕と結婚して呉の王妃になって!」


「ちょっと待てコラァアアア!!」

ここで乱入してきたのは、呉の最高司令官にして、超ナルシスト美周郎・周瑜しゅうゆである。


「我が君(孫権)に変な虫(劉備)がついたと思えば! 私は認めんぞ! 曹操を倒したら、劉備、貴様は我が呉の『人質(という意味の愛玩ペット)』になってもらうからな!」


こうして、曹操の「力ずくの強奪」を防ぐため、劉備を巡る呉・蜀の連合軍が結成された。

戦いの舞台は、赤き壁の長江――『赤壁せきへきの戦い』。


迫り来る曹操の巨大戦艦群。その先頭で、曹操は叫ぶ。

「劉備ーーー!! 観念して私の胸に飛び込んでこい! 貴様のために特別なお部屋(銅雀台)を用意してあるのだ!」


対する、呉のわんこ・孫権。

「曹操なんか大嫌いだ! 先輩は僕のお姉ちゃん(孫尚香)と結婚させて、実質的に僕の家族にするんだからね!!」


そして、劉備の背後に立つヤンデレ軍師・孔明。

「……やれやれ。どいつもこいつも、我が君を汚す害虫ばかり。まとめて『大炎上プロポーズ拒絶(火計)』で灰にしなさい、周瑜」

「言われなくとも!! 喰らえ、曹操! 私の美しさと嫉妬の炎をーーー!!」


ドガガガガーン!!


周瑜と孔明の放った火計により、長江の水面は一瞬にして真っ赤な炎の海へと変わった。

曹操の「激重ラブレター(100万の軍)」は、劉備に届く前にすべて燃え盛る灰となって崩れ落ちていく。


「ぐわあああ、劉備ぃいいい!! 覚えていろ、私は絶対に諦めんからなーーー!!」

ツンデレセリフを叫びながら、涙目で撤退していく曹操。


こうして、天下を揺るがす大決戦「赤壁の戦い」は、「劉備を巡る、泥沼の超巨大痴話喧嘩」として、幕を閉じたのであった。


「わあ、花火みたいで綺麗だねぇ、みんな!」

のんきにパチパチと拍手をする劉備。


だが、彼女の争奪戦は、ここからさらにドロ沼化していく。

孫権の「ねぇ先輩、僕の国にずっといてよ」というメンヘラ監禁作戦(荊州問題)が、静かに始まろうとしていた――。

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