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グロマギア  作者: ハナビ
魔法学園の親睦会旅行篇
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桃源郷の旅準備⑤

俺が気が付くと体が重かった。何かに押しつぶされているようで目を開くと俺の胸元に夜月の顔があった。

「え?何これ?」

夜月のこんな姿を見たことないため衝撃だったが、落ち着いて見れば重さよりも柔らかさが感じられた。

「気がついたようね」

俺の寝ている布団の横のベッドには彩花が寝ており、嫌そうな顔で見ていました。

「彩花。状況を教えてくれ」

「あんたが廊下で倒れたからそのまま夜月の部屋に運んだのよ。最初は夜月とあんたを分けて寝かせようとしたんだけど。その子が強引に寝たから動かせなくなってね。その状況よ」

彩花はため息混じりの報告をしてきたが、怒っていないようでそれ以上のことは言わなかった。

「それより。あんたが起きたのならそこから離れなさいよ」

「結局はそうなのね」

俺は夜月を起こさないように離れて部屋から出た。

「なんか寝てしまって夕方になっているから食堂にでも行くかな」

俺は人と話すことに疲れたため誰も誘わず、一人で食堂に向かった。

「お!来たぞ。噂のご本人様だ」

俺が食堂に向かうと既にかなりの生徒が集まっており、特に男子生徒は雅樹を中心となって集まっていた。

「嫌な予感…」

俺は一歩下がって雅樹から離れようとしたが、呼び止められたことに無視する事ができず、ため息を吐いて向かった。


「それで…どうなんだよ。夜月ちゃんの”お叱りプレイ”は?」

「プレイってお前は実際にされていないから言えるだろ。あの香ノ木さんが逆らえないくらいだぞ。」

俺は香ノ木さんの恐ろしさを目の当たりにしてきたと思われる皆に助言をした。

「まあ。それはまあな。あの人も怖いからな。」

「ほほう。私がなんですって!」

雅樹は後ろにいる人が誰なのか一瞬で分かったようで汗をかきだした。

「そのですね。夜月ちゃんと比較していたのですよ」

「そうですか。ではあなた方はその夜月さんに”プレイ”とか言うものを受けてください」

「先輩!元気そうで何よりです」

何もかも遅かった。俺たちは集まるべきではなかったとのちに思ってしまった。


「いただきまーす」

学園に来てから食べるご飯は美味しく感じていた。

カレーや唐揚げ、ラーメンに、うどんと美味しいものが多い。

「さあ。先輩、あなたはここで何を話していましたか?」

目の前には夜月。机にはカツ丼が置かれている。まるでそこはドラマの中のワンシーン。

「さあ。答えなさい。あなたがこのものたちに何を触れ込みをしたのかを」

「お…俺は何もしていない!ただ、注意喚起をしたかっただけなんだー!」


床で血まみれの雅樹はどことなく嬉しそうな顔を浮かべていた。

「死ね。ゴミ」

香ノ木さんはそんな雅樹に火に油を注いでいく。

「さあ。凛華ちゃん。俺にももっと」

「これはあなた方が処分しなさい」

香ノ木さんは近くにいた女子生徒に指示をして雅樹の対処を任せた。

「はい」


「全く。あなたは一向に治す兆しはないようですね」

「俺は…」

俺は先程までの拷…尋問を思い出して香ノ木さんの注意を思い出した。

「自業自得ですね」


「全く。魔王くんったら。夜月ちゃんたちを怒らせたから悪いのよ。私だったら良いのに。」

「これ以上拗らせないでくれませんか!」

俺そう言うと夢島魔夜というけしからん女の子がスカートをパタつかせている姿に目を向けた。

「全く。仕方ないなあ。」

「先輩。良い覚悟ですね。」

「これ不可抗力だ!全く。今回だけですよ」

夜月が俺を許してくれたことに涙が出てきた。幸せだ。

「あ…。そういえば。香ノ木さん。学園長は?」

「ああ。あの人は今。病院食を食べていますよ」

学園長もギリギリではあるようだが、生きてはいるようで俺はほっとした。

「って。待て!マジでやったのか?」

「そうですよ?」

俺はやるとは思わなかったため固まってしまった。

「そ…それにしても学園長はあれだな。病院ってことはナースのお姉さんにお世話をしてもらっているってことだな」

「良いなあ」

雅樹はいつも間にか復活しており、学園長を羨ましそうに話した。

「そうですね。」

香ノ木さんはそう言うとどこかへと向かった。

「あの。ゴミ。紐なしバンジーでは生ぬるかったようですね…」

香ノ木さんが何か言っていたが、俺は聞かなかったことにした。

「それじゃあ。俺は戻るな。」

俺は過酷な日常を終えて自室で休むことにした。

「それにしても怖いな。女子生徒」

『お!なんだ?もう今日は終わりか?』

俺が今日の地獄を後悔していると唐突にクルスリアが話しかけてきた。

「また随分と寝ていたな。」

『何。今日は楽しかったからな。最後のイベントも楽しんでもらいたいと思ったのさ』

クルスリアは俺が何かを忘れている風に言ってきており、俺も何か考える。

『風呂だよ!風呂!マスターよ。こんな時に行くのがイベントの発生条件だろ!』

ノリノリのクルスリアは俺に囁いてきた。

「全く。お前は俺がどれだけきつかったのか知らないから言えるんだろ!」

俺は男風呂の暖簾を潜り、服を脱いで風呂場に繋がる扉を開けた。

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