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Act3.強いということ。

天夜「うわっ」

勇気「いっでっ」


起きて頭上げたら勇気と頭ぶつけたわ

こんーな少女漫画みたいなことあんのかよ

…起きて…?


天夜「俺いつ寝てたんだ。」

勇気「屋上で気を失ったろうが…保健室まで運ぶの大変だったんだぞ」


あぁ、そうだった。

俺は負けたんだ。


天夜「…頑張ったけど負けちまった」

勇気「…見てた。」

天夜「…そうか。」

勇気「屋上から投げ出された時は心臓止まるかと思ったわ。…屋上に引きずり戻されたのは慈悲かしらね。」

天夜「…そうだな。」


能力者じゃないのにあそこまで強いんだ。

今の時代は能力者だらけだ…俺は能力者に目覚める前まで

差別を受けていた。少なからずとも、どんな些細な能力ですら持てなかった俺は劣化者扱いを受けていた。

…でも能力ないのにあそこまで強いと逆に感服する。

能力者を片っ端から潰すのは能力を持たないことが無力の証明であるの事を打ち破るためなのだろうか。

…そういや俺は努力をしたことなかったな。


勇気「…どうした?」

天夜「いや…なんでも」

勇気「私の膝枕が」

天夜「膝枕!?」


うわ、ほんとだ…勇気のひ、ひざ…

…冷静になって考えてみりゃ俺を殺そうとした人の膝か。


天夜「…なんで膝枕」

勇気「煙草野郎が男はこうすると治癒力上がるって」

天夜「上がるのは血圧だ、そこをどけ」

勇気「…どくまえにひとつ聞いていいか」

天夜「なんだ、金は払わんぞ」

勇気「そうじゃない…。…許してるか?私のこと。」


うわ思ってた矢先なんでそれ今聞くんだよ…。

…とっても怖いぞ…。


天夜「…気にすんな。俺だって同じ立場ならそうしてる。」

勇気「…」

天夜「…」

徳雄「おふたりサーン」


いいタイミングで入ってきたな!

助かったぞ徳雄!!!


天夜「変な事勇気に吹き込むんじゃねぇよ信じ込んじまうだろ馬鹿なんだからよ」

勇気「なんだとお前灰にするぞ」

徳雄「…まさか本気でやるとは思わなかった」

天夜「えっ」

徳雄「えっ」

勇気「いやあの」


………。



天夜「おれ、こっち方向だから」

勇気「おう、じゃあな」

徳雄「また明日ー」


…保健室の後、さっさと荷物まとめて出た

申し訳なさそうな顔をした徳雄と

なんだか腑に落ちない勇気と

どうしたらいいかわからない俺がいた。

そんな事はどうでもいい

"あの先輩"に近づくにはどうしたらいいだろうか…。

どんな努力をしたらいいのだろうか…。

どうしたら…。


天夜「ただいまー」

淡雪「うぃーっすおかえり...おかえり」


新聞から目を離して

俺の顔を二度見して

おかえりを二回言った。


淡雪「...お前...派手にやられたな。」

天夜「...なんでしってんの」

淡雪「顔に痣あるべよ。調子のって叩かれてきたのか」

天夜「ちげぇ...くねぇけどよ」


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