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お仕事完了しました

続編です、よろしくお願いします

水面に浮かぶリンを救いに水中に飛び込む。

泳いで彼女に近寄る内に、死んだ巨大ミミズの体液や肉片の一部が、身体に纏わり着いて厭な臭いが鼻につく。



リンを抱えて泳ぎ岸に辿り着いた俺に、ディーネは走りよってきた。

そして、数歩手前で急停止したと思うと後ずさりを始める。


「うわあっ、ノベルさん……、臭いがあっ」


指で鼻をおさえ、近寄らなくなってしまった。

何時の間にか、元の姿に戻ったリベルタも一度は至近距離に来た物の。

やはり彼女もディーネの立つ位置から、近寄らなかった。


「なんだよもう、リンを助けるのにどうしても如何しても、あの中を泳ぐしかなかったんだ。仕方ないだろ」


「いや済まん、それは十分に分かってるが……、うっ! 、駄目だリンじゃないがその臭いは堪らない。アッチの綺麗な場所で洗い流して来い、リンも綺麗にしてやらないと意識を取り戻しても又、気絶しかねない」



リンの身体を抱き上げて、綺麗な水のある場所へ歩き始めるとディーネから呼び止められ、余計な一言を俺に注意して来た。


「ノベルさん。分かっていると思いますけど、意識を失っているリンさんに変な事をしちゃ駄目ですよ!♪」


「分かってるよ! 、全くもぅ」



っと、不貞腐れてみたが。

実際に意識を失ったリンを、溺れさせない様に水に尽けて洗い流す

その身体から臭いを消し去る作業を、彼女の言葉を裏切らない様にするのに。

リンの『身体』に触れては成らない、至難の技と成った。


二人は臭いを嫌がり遠く離れ、俺が彼女を洗っている時に傍へと寄らなかった事が幸いして、リンに着いた臭いを流すのに一部の服を脱がすしかなく、柔らかく隆起した肌に直接触れた俺が赤面しながら、彼女を洗っている事をバレずに済んだ。


それでも意識を取り戻したリンは。


「うわああぁっ! 、服に臭いが染み込んでるぅ!」


「わわわっ、リンさあん駄目ぇ!」


そう言って、もう少しで俺の目の前で全裸に成り掛けたのを、ディーネから取り押えられて事無きを得た。それでも、一瞬だけ触れた彼女の感触が蘇り、ディーネに俺の思考を読まれ睨まれる事に成った。




請負った魔族の討伐を終えた事を、ギルド本部へと報告に行く。

俺の話の後、森の池に行った係官によって討伐の確認は終了した。

報告から確認の間、俺とリンの傍には誰も寄り付かなかった。




「しかしノベルとリンの二人、この臭いでは宿屋には入れないぞ?」


「うーん仕方ないなぁ、今貰ったお金で新しい装備を買うしか無さそうだな、リンもその服を諦めて新しいのを買うだろ?」


「当然よおっ!、もうこの臭いは嫌だぁ!」



二人分の装備を新調しにいく。

処が……、俺の方は大して問題無く新しい物を買えたのだが、リンの服を買いに行った時に入店を拒否されてしまう。確かに女性専門の店に、あの臭いで入店されて臭いが服に移れば売り物に成らない、拒否されるのも至極当然だ。


結局、今着ている服に似た物を幾つか選んで、店の外からリンが決める。

無事に買い物は済ませたが、店の中では着替えさせて貰えず二人の女性が監視しながら、店の裏で着替えてきた。


「わぁ、これの方が軽くていいわぁ」


っと、凄くお気に入りの様子だが。

元々、スタイル良いリンがそんな服着て目の前をうろつかれたら、気に成って仕方ない。もう少し地味な服装にしてくれると助かった物を、選りによって前より露出度高い奴を買って来るなんて!。


  そんな格好で目の前を歩かれたら

  又、ディーが変な顔して俺を……


そう思いディーネに目を移すと、ニコニコ顔の表情が訴えてくる。


 『じろじろと、見ては駄目ですよ』





宿屋にも無事には入れ。

巨大ミミズを倒したあの『アルテミス』の話が普通に始まる。


「ディー、あの姿は本来『女神専用』ではないのか?」


変身を譲渡された当の本人であるリベルタが、ディーネの方へ顔を向けて最初に口を開いた。突然『アルテミス』に変身したディーネにびっくりするのは当然として、まさかその姿と能力をそっくり自分に譲渡され『女神の戦闘形態』を成した。


彼女にしてみたら、女神の力を受け取る事なんて思いもせず、心臓が飛び出るほどに驚嘆したに違いないのだから。




その向けられた者は、ちょっと上目遣いに天井を見詰めた後に返事をするが、皆が納得する言葉を出してくる事はない。


「はい、私達の戦闘用の形態の一つですけどぉ。如何してリベルタさんに、あの姿と能力を譲渡できたのでしょうかねぇ?」


  それを俺達がディーに聞いてるんだけどなぁ

  まぁ、ディーに聞いたのが間違いかぁ


「あはははは、リベルタそりゃあディーに聞くのが間違いだよ!」


「う、うむぅ、しかしなぁ」


「えへへへ」


  そこは……、笑う所では無いんだけどなぁ



前回同様、ディーネに自覚が無い。

只、一言だけは感想めいた物を口に出してきた。


「でも……、凄く『怖くて哀しい気持ち』が急に弾けたら、ああ成った様なぁ」


  っと、又……意味不明な事を




そして、これ以上論議しても答えは出無い事は、過去に学んだ。

今日、これからやれる事と言えば。

先ずは、宿屋で夕食を済ませた後は、明日に備えて寝る。



だけの筈なのだが。

リベルタは、街の酒場へと向かい夜遅くまで酒を愉しみに行き。

ディーネとリンは、買い物と称して二回目の夕飯を平らげに駆け出して行く。



 まあいいかぁ、おかげで俺はゆっくりできる




翌日。


青い顔したリベルタが、自室から出てくると。


「おはよーリベルタ。だ、大丈夫か……?」


「大事無い……、ただ、大きな声はださんでくれ頭に響く」


頭を抱えてふらふらと歩く彼女に、部屋から飛び出したディーネと鉢合わせ、声を掛けられる。


 あーリベルタ可哀想に……



「リベルタさぁん! おはようございまあぁす!」


どでかい声で挨拶されたリベルタが、床にへたり込む。


「で、ディー……、やめてぇ!、頭が割れそう!」



そう、ディーネの高音の声色を二日酔いの耳で聞いては当然そう成る。

いつもはクールな大人の女性を通している彼女も、二日酔いのせいで。

かなり、弱体化されていた。


 


ギルド本部の係官に見送られ、俺達が街を離れたのは。

リベルタの調子がマシに成るのを待った為に、昼近くに出発と成った。

本来、この街を訪れた目的の『保存食』を、忘れ掛けて慌てて買いに行った後の事。



次の目的地は、まだ決めていなかった。






有難うございましたぁ!


少しでも気に入って貰えたら、ブクマ、感想、レビューをお待ちしています。

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