クエスト受注しました
28話投稿です、よろしくお願いします
フロウ村、ギルド本部受注カウンター。
ディーネから『困っている人』と、めでたくも?公式認定された係官。
彼からクエストの内容に尽いて、詳細な説明を受ける事にした。
「おお?、このクエストを請けて貰えるんですか?」
ディーネの言う通り、この街のギルド係官が本当に困っている様子。
彼女が顔を見せて、クエストの話を始めると目の色変えて飛び付いて来た。
「まだ、請けるとは決めてないけど、内容次第ですかね」
「小さな街ですから、普段は些細な依頼ばかりなんですが、一週間ほど前から森の中に巨大な魔物が出現しまして、この街の警備程度では歯が立たなくて本当に困っていたんです。旅の冒険者さん達は、こんな小さな村の様な街には、滅多に来ませんから……」
その話から、一週間前から森に居据わっているという。
巨大な魔物の討伐が、依頼の内容だと理解できた。
「旅の冒険者さん、何とか解決していただけませんか?」
熱い視線を感じ、その方を見るとディーネがすがる様な眼で見詰めていた。
前回の事も在り、彼女も強く推しては来ないがその目は。
『依頼を請けて下さい!』
っと、訴えているのは明らかだ。
対象の情報が少な過ぎて、何とも判断のしようが難しいのが事実である為。
『もう少し情報を』と、保留にしたいのが本音だ。
だけど……、心の片隅から訴え掛けてくる声を感じる。
危険から逃げてばかりで冒険者と言えるのか?
心強い半魔族のリンも、仲間に入ってくれた事も在るし何より、俺自身も一振りで大地を裂いた力を手に入れた。今の四人なら、大概の障害は看破できると判断しても良いかもしれない。
「分かりました。この依頼を請けさせて貰います」
「おおっ! 、有難う御座いますっ!。なにとぞよろしくお願いします」
ディーネを見ると、実に嬉しそうな表情をしている。
純粋に、困っている人を助けたいと言う彼女の精神は、尊敬に値する事だけは疑いようも無い。
只もう少し、女神の威厳の様な確かな物を見せてくれると、助かるのだけど。
何はともあれ、一度その森に行って見る必要が有る。
フロウ村、近辺の森。
森の中を、適当に散策を始めるたが、取分けおかしな事は何も見付からない。
ギルドで貰った地図が有るので、迷子や帰り道には困る事には成らないが。
巨大な魔物は、何処に潜んで居るのか?。
「巨大な魔物って、何でしょうねぇ?」
ディーネが口を開くと、緊張感と言う文字は世界から消えて行く気がする。
それは、ある意味良いのかもしれないが、こういう場所では少し怖い。
「危険な魔物から襲われるかもしれないのに、ディーは怖くないの?」
彼女の後姿に問い掛けて見た。
すると彼女は、長い髪を尾の様に振りながらクルッと反転して、得意のポーズ。
手を後ろで組みながらの、後ろ歩きを執って見せた。
「ちょっとだけ怖いけど、皆がいるからそれ程でもないかな」
「能天気だなぁ……」
「えへへへ」
本当……、緊張感を抱いている俺が馬鹿に思えてくる。
最初にディーネが口にした疑問に、遅ればせながらリンが答えた。
「巨大な魔物って言ってたし、どうせ変種の何かじゃない?」
「その何か、が問題だな相手によっては苦戦し兼ねないからな」
リンもその生い立ちの影響なのか、明るい事を望む傾向かある。
彼女のその性格も、普通の場所でならディーネと相性も良く、大歓迎して止まないのだけど、やっぱり魔物討伐に来ている場所では、足をすくわれる要因になりかねない。
そういう目で彼女達を、興味深く観察して見ると。
リベルタはしっかりと、軌道修正をしようとしてくれてる様に見える。
彼女は俺達三人よりは、年齢が上だ。
勿論、それに類する物を露骨に態度で示せば、冷徹な視線が突き刺さる。
その為に、年齢に関する事は俺達の中では、禁忌となっていた。
だが年齢のせいも影響しているのか?。
彼女は、リーダーで無いのに責任を感じている様に思えた。
実に、頼りがいのある姉御である。
でもあくまでリーダーは、俺なのだから一番気を引き締めなければ成らない。
だけど、遂……リベルタに頼りガチ成ってしまう。
静まり返った森の中を俺達は、随分な距離を歩き続けている。
これだけ、長閑な雰囲気だと緊張感という文字を知らないディーネが、呑気に鼻唄を口ずさみ兼ねない。魔物が何処かに身を隠しながら、こっちを窺っているかもしれないのに、機嫌良く鼻唄を歌われては堪らない。
もしそうなら、止めさせねばと彼女を窺い見れば。
後姿からは、まだその雰囲気には達してないと察しホッとした。
だが、異変は突然として現れる物で。
匂いに敏感なリンが、急に悪寒を訴え始めた。
「うえーっ、気分が悪いわぁ。この厭な匂いなによ?」
地図で見れば、森の中央付近で大きな池の辺りに位置した。
周囲の雰囲気も、先程までとは違い確かに厭な感じを肌で感じていた。
俺は皆の、緊張を高め様と語気を荒げる。
「浮かれ気分は終了だっ! 、魔物は絶対にこの辺りにいるぞっ!」
「はいっ!」
流石のディーネも、一瞬にして態度を変えざる得なくなった。
俺が厳しい物言いに変わったせいで、表情を険しい物に変えた。
「うむ、ノベルが多分正しい。厭な匂いは……、恐らく魔物の体臭だ!」
リベルタに至っては、臨戦態勢を既に取り弓を手にした。
一番遅れたのはリン。
異常に臭気に反応してしまい、行動が遅れ気味だ。
この事は、後に足枷と成って彼女を危険に曝す事になった。
全員が緊張する中、前方に見える湖面が揺らぎ始める。
その小波は岸へと向って移動してきた。
透明度の高い水中に、巨大な影が移動しているのが、ハッキリと確認できる。
「いよいよ、巨大魔物のお出ましかな?」
「うむ、間違い無いな。出てくるぞっ、皆気をつけろっ!」
「うえー、マジ気持ち悪い。本当にどんな奴よぉ!」
水面が激しく波打ち、水飛沫が飛び散る。
遂に、水中から黒い影が俺達の視線の中に正体を曝した。
「な、何こいつは?。リベルタ……、こいつは大蛇なのか?」
咄嗟に、彼女へ質問を飛ばした。
「いや違うなっ! 、こいつは…………ミミズだ……な」
「み、みミミズっ! 嫌あ━━━━ぁ!」
ディーネは恐怖ではなく拒否、拒絶?、の悲鳴を湖面に響かせた。
その横で更に増した悪臭に、リンは嘔吐を繰り返した。
この魔物との戦闘に関してリンは、悪臭とも戦わなければ成らない様だ。
有難うございました。
駄女神に、勇気を!与えてあげて下さい




