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隣の席の女の子と友達


「おはよう。みこちゃん。」


入学式翌日。朝。


俺は花たちに水やりを終えた後、教室に着いた。吹奏楽部も朝練があったみたいでみこちゃんはいつもよりも早く席に座っている。


「おはよ〜ゆーくん。」


みこちゃんは俺に向かって微笑む。はあぁ。好きだ。


溢れ出てくる気持ちを喉元で止める。


「ゆーくん。この本見てよ。“季節の花”!図書室でさっき借りたんだ〜」


「“季節の花”か〜俺もこの本持ってるよ。面白かった。確か今の時期は、、」


「待って!私が言う!薔薇とかカーネーションだよ!」


「そうだね。」


覚えたことをすぐ使いたくなっちゃうみこちゃん可愛い。


「5月は母の日もあるし、多分うちにもカーネーション増えると思うよ。」


「本当?買いに行こうかな。」


「最近花束作る練習してるんだよね。まだ未熟だけどよかったら作らせてよ。」


「本当に!?花束作れるのとかすごくない!?絶対頼むね!」


目をキラキラさせているみこちゃん。可愛いです。宝石以上に星以上に目が輝いている。


二人で仲睦まじく話していたら後ろから怪しい影が現れた。


「みことちゃ〜ん!お〜はよ?」


げ、渡会だ。


「おはよ。」


みこちゃんは普通に接しているが少し気まずそうだ。


「告白の返事、考えてくれた?」


渡会は自信満々な表情で言う。



少し間が空いた。



みこちゃんは口を開く。


「告白なんてされたっけ?」


みこちゃんの鋭いジャブが入った。窓の外には強風で葉っぱが激しく揺れている。そして、渡会くんの顔もさーっとなっていく。


「俺、しなかったっけ?告白。」


「あー、、一目惚れしたとは言われたけど、告白はされてないよ。」


今思うと、“付き合おう”という一言は入っていなかった。“一目惚れした”とだけ言われても確かに言われた本人も困るよな。


「あ゛ー!!」


渡会くんは膝から崩れ落ちる。俺は少し同情する。


みこちゃんは哀れみの目を向ける。


「あの、告白はされてないけど、もし告白されてたら断るつもりだったよ。」


またもやみこちゃんの鋭いジャブが入った。渡会くんにさらなるダメージが刺さった。


「渡会くんのこと全然知らないし、初対面だったから。」


え、、流れが変わってきた。


「今は誰とも付き合う気はないし、思わせぶりなことはしたくないんだけど、もしよかったら友達になってくれないかな。付き合うは無理だけどそこからなら、、」


みこちゃん優しすぎるよ。でも、“今は誰とも付き合う気はない”のか。


俺も、、だめかな。



いや、弱気になってちゃだめだ。



「いいの?みこと。」


「もちろん。」


「よろしくね!みこと!」


渡会はみこちゃんの手を握る。


マジで許せない。


今日ここに、みこちゃんの新たな友情が生まれてしまった。





喜ばしいことだけど、ちょっと嫉妬するかも。

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