隣の席の女の子と電話
「寂しいなら今度会う?」
なかなかに攻めたことを言ってしまった。みこちゃんに嫌われないか心配だよ。心配なら言うなよって話だけれど振り向いて欲しいじゃん!!だって、2年生で同じクラスになれるかもわからないんだし。
「え、会ってくれるの?」
みこちゃんが普段言わないような発言をする。
「もちろんだよ。でも、どうしたの?普段はそんなこと言わないのに。」
みこちゃんに元気がないように感じたので尋ねてみる。
「それがね、日向と紅葉に遊びに行こうって誘われたの。映画見て、カラオケ行く。」
「おぅ、、、」
文字に表せないような相槌をする。
「紅葉が春休み家族で旅行するらしくて、他の日は全部友達と遊ぶ約束で埋まってて、、」
「うん」
「私とも日向とも遊びたいのに一日しか空いてなくて、二人とも仲良いし一緒にまとめちゃえ〜って、、」
そうか、確か望月さんはみこちゃんが秋山くんに告白したの知らないんだもんな。
「日向、絶対気まずいでしょ。」
「そうだね。」
「だってほとんど元カノと今カノと三人で遊んでるようなもんじゃん。」
これはみこちゃんの言う通りな気がする。だって望月さんと付き合う前の秋山くんとみこちゃんの距離、こんなこと言うのは悔しいけれどほとんどカップルだったもん。
「みこちゃんは行きたい?」
「ううん。行きたくない。でも紅葉が絶対遊びたいって、、」
こういう一面を見ると本当に優しい子なんだなぁ感じる。そして好きの気持ちが大きくなる。心を落ち着かせないと「好き」って口走っちゃいそう。
「じゃあその日、俺と出かけよう。他に友達と約束してるって言えば納得してくれるよ。」
「いいの?」
「俺も春休みだからどこか行きたかったし。あと、さっき約束したじゃん。今度会うって。」
「やった!」
俺もガッツポーズを決める。
「ゆーくん。明日時間ある?」
「もちろんある。」
「もちろんって、、」
みこちゃんは少しツボる。
「じゃあ明日、お花屋さんの方まで行くから会議しない?どこに出かけるか!」
「わかった。楽しみにしてる。」
「10時ごろ行くから待っててね。」
「うん。ありがと。」
「明日起きられるようにもう寝るね。おやすみ、ゆーくん。お話付き合ってくれてありがとう。」
「こちらこそありがとう。おやすみ。」
そして僕らは電話を切った。
“おやすみ”だって、、、
でも僕はひよってみこちゃんの名前を声に出せなかった。アホらしい。
明日、楽しみだなぁ。
そんな気持ちがいっぱいのまま瞼を閉じた。




