24 三匹の獣、それぞれの道を歩めるのか……
――この大陸に来てから二ヶ月という時間が過ぎた。
すでにレダ特有の空気というか、レダ国での生活に慣れたウォロンが街を徘徊していた。
当然、王に頼まれていた仕事は時々思い出したように傭兵ギルドへ顔を出し、例の袋から取り出す大量の魔獣や魔物を納めて今もギルドの受付嬢を続けているサーラやベラと会話を楽しむ。
稼ぎはかなりの金額に上り、それに伴ってレダのギルドは近隣のギルドでも一番稼ぎの良いギルドとなっていた。
物価も下降気味であり、街の活気も良くなっているようだ。
ウォロンは大量の稼ぎがあるのだが、基本的に酒があり、腹が膨れるだけの食料があれば良いと考えているため、余った資産の使い道が無く、相談したギルドマスターからひとつ提案を受け、了承した。
最下級の魔法袋を二十五枚も買い取った。プロングスとトナへ五枚づつ渡し、自分用に十五枚の二十五枚だ。
そして、中級の魔法袋はレダ国へ返却している。最下級とは言え、十五枚もあれば十分代用出来るため、なにかと煩わしい小言を言われてきたウォロンが返却を申し出たのだ。
レダ国としては重要なものを預けるリスクを負いつつも、国に従属させるための首輪でもあった。
だが、返却した時に安堵の表情を浮かべたのは下位の大臣連中であり、苦い表情を浮かべたのは賢王も含めて上位の重臣達であった。
ちなみに、仲間であるトナは様々な知識を使い、内政に助言を加えて効率の良い政策を幾つか実行している。成果は目に見えるほど顕著には出ていないが、間違いなく有効で良い結果を出せるはずだ。助言という形ではあるが、内務大臣連中に煙たがられているという噂を耳にしたので、主導的に実行したのだろう。
プロングスはお気に入りのアシューの手伝いをしていた。今では細かい事務仕事も任され、最初はウォロンに一任されていた訓練教官も今ではプロングスが行っている。アシューがフォローしてくれるので、今のところ大きな不満は無いようだ。このまま続けていれば空席となっている第一分隊副隊長の座を任せられるのではと噂が流れているようだが、実際騎士達からも慕われているようなので、噂というよりもすでに候補として名が挙がっているのかもしれない。
自分好みの仕事だけをやるだけで済んでいるウォロンは悠々自適な生活を送る事が出来ているため、幸せだった。
今回、ちょっと短いですが、次はもう少しなんとかします(´・ω・`)




