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ファウスト(白雪姫)〜白雪疑惑の幻視〜  作者: 語り部ファウスト


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4/5

第四幕:事実の確認

【第四幕】

やあ、君。

誰かに言われた事を、

そのまま正しいと思っていないかい?

頭の良し悪し、力のあるなしで、

君は他者に権利をわたす。

そんな判断の放棄をしたら、

最悪な結果を招く事がある。

最高の哲学者を毒リンゴなんかで、

始末することさえある。

 早速だけど、小人のグリッズルの背中を追うよ。彼の中には、他の小人にはないものがある。

正しさを見極めるために、自分の足で動く意志だ。

さてーー、君は?

君にはあるのかな?


第三幕では、小人のグリッズルは、仲間の小人から離れた。

ボクらは、それを見た。


 グリッズルは黒い森の木々を、問題なく歩いていた。盗賊や狼などの縄張りを彼は知っていたし、彼らが未知を恐れるのも知っていた。

知らない場所に出くわすことは、よほどの事がない限りは安全だ。

彼は呟いていた。


「クワークル。友よ。

君の言った神はボクらの神じゃない。

ボクらの神は、

ずっと前に、

ーー土と一緒に埋められた。

ーー風と共に吹かれて去った。

ーー炎として消えたんだ。」

彼は灰色の外套をギュッと両手で掴んだ。

黒い森の境界線を彼は越えた。

それから岩山から下る細い石畳の道を進んだ。

もうすぐで、グリッズルは街に着くだろう。


街は谷間にあった。

木と石造りの家々が並んでいた。

すぐ側で小川が流れ、

市場の喧騒や馬車の車輪の音が響いて、聞こえてくるだろう。


グリッズルは、市場へと向かった。

そこで、ある男から話を聞くためだ。


町の広場には、木の屋台が並んでた。

売る者と買う者、暇な者たちがいた。

その中に、七人の小人の知る行商人がいて、彼に話しかけた。

「おい、行商人。話がある」とグリッズルは、屋台の上でクズ石を弄ってた行商人に声をかけた。

彼は周りを見てから、小人に気づいた。それはパッと見、子供の背丈だった。

「なんだ、ゴブリンか。森の中から出たら、危ないぞ。戻れ」と行商人は嫌悪感を混ぜて話した。

「ボクのところに女が来た。白雪姫を名乗ってる。ーー何か知っているか?」

行商人は片眉を上げた。

「白雪姫? ああ、そういえば、行方不明の姫がいると、衛兵が話していた。ホンモノなのか?」

「わからないから、

ーーここに来てるんだ。

どんな女だ。白雪姫は?」

「噂じゃ、黒髪と白肌をした華奢な女。美女らしい。だが、頭がおかしいって噂だ。ーーじっさい、見たいな。」と行商人は目を細めた。

「なら、違うな。その女は黒髪だけど、冬眠前のクマのようだ」

行商人は、それを聞くとグリッズルに興味を失った。手で追い払う仕草をした。


その時、市場の中央で声を張り上げる男がいた。彼は白い短髪だが、精悍な顔をしていた。黒いローブに身を包み、彼の右手には十字架が握られてた。

彼は、こう歌った。

「神よ、この国は呪われてる。

暗い森には悪魔が住む。

人の宝を掠めとる。

人間の住むこの地ですら、

腐敗の魂の気配がする。

魔女が城にいて、

夜な夜な神を呪う。

鏡を使って、

永遠の美しさを見つめてる。

その為には、

悪魔に魂を売り渡す娼婦が、

この国を治めている。

罪深きものどもに災いあれ!」


グリッズルは、この男が嫌いになった。この男の神はもっときらいだった。

彼は唾を石畳に吐きつけた。


彼は女王に会うことにした。

街中では、

彼は誰からも相手をされない。


なら、女王に直接聞いても変わらない。


彼の視線は街の奥にむけられた。

谷間の先だ。

その先には、別の黒い森が覆っていた。

その黒い森を越えると岩山の頂にそびえる。遠くからでも、鋭い塔のシルエットが見えた。


そこに、女王は住んでいた。


(こうして、第四幕は鋭い塔で幕を閉じる。)

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