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突然

部屋着に着替え、夕食の用意をする。

朝の約束の通りにカレーを作ることにする。

アリシアにも手伝ってもらい、上手に作ることが出来た。


夕食を済ませ、今は食後の団欒をしている。

アリシアはこと有るたびに薬指のリングを嬉しそうに撫でている。


「そんなに気に入ったのか?」


「当然でしょ? ヨシカズさんがくれた物なんだもん。」


「そうそう、その指輪にはある秘密が有るんだよ。」


「え? 何々、教えて~」


「リングの内側を見て見な。」


俺がそう言うと、アリシアはリングを外して確認している。


「何か文字が書いて有る。何だろう? 何処かで見た様な…」


「ローマ字で俺の名前、YOSHIKAZUって書いて有るんだ。」


「あぁ! どうりで見た事有ると思ったんだよね。

 あれ? ヨシカズさんの名前が私のリングに有るってことは…」


「俺のリングにはアリシアの名前が彫ってある。」


「!?」


俺がそう言った瞬間、アリシアはボロボロと涙を流した。


「ど、どうした!」


「わかんない、嬉しいのに涙が…何でだろう?」


「そうか、良かったな。」


「うん…」


・・・・


アリシアが落ち着いた所で今日の話をした。

「アリシアは今日は何をやってたんだ?」


「へっへ~ん、1年生の漢字は全部覚えたよ?」


「凄い! やっぱりアリシアは頭が良いんだな。」


「ふふん♪」


アリシアの鼻が伸びているみたいだ。


「じゃあ、そんなアリシアにはプレゼントだ。」


「何々?」


「ほら、2年生のドリルだ。」


「あ、次に覚える奴だね。」


「そうだ、次は3年だな。」


「頑張る~」


やる気が有る様で何よりだ。


「あ、そうだ、こんな本が有ったんだけど。」


そう言ってアリシアが白い本を出してきた。これって…

ペラペラとページをめくる。確かに例の本だ。


「これはアリシアを召喚する時に参考にした本だな。」


「え? これが? へぇ~」


アリシアが本を受け取り、マジマジと見ている。


「ま、俺にはもう必要のない本だけどな。」


「じゃ、じゃあ、私が貰っても良い?」


「良いぞ。」


「やった~」


アリシアが喜んでいる。

ふと、思い付いたことが有った。


「ちょっと待ってて。」


俺は部屋に向かい、使っていないトートバックを持ってアリシアの所へ戻った。


「これをやるよ、辞書とか本とかをしまっておくと良い。」


「良いの?」


「ああ。」


「ヨシカズさん、ありがとう~」


アリシアが嬉しそうに、トートバックへと辞書やら本やらをしまった。


「へへ~、似合う?」


そう言ってアリシアがバックを肩から掛けてポーズを取った。


「おー、似合う似合う。」


俺がアリシアを褒めた瞬間、突然アリシアに向かって空気が集まる様に動き、そして光り始めた。


「何これ~!!」


アリシアは慌てふためいている。この現象を俺は何処かで見た様な…


カッ!


「うわっ!」


フラッシュを焚かれたような光が溢れ、俺は思わず目を瞑った。

光が落ち着いたので、俺は目を開けるとそこには何も無かった。


「アリシア?」


俺がアリシアの名前を呼んだが、返事は無い。


「アリシア!」


もう一度名前を呼んで周りを探したがアリシアの姿は部屋の何処にも無かった。


「まさか!?」


思い起こせば先ほどの光はアリシアを召喚した時と同じ? だとするとアリシアは元の世界に戻ってしまった!?


「何てこった…」


俺は愕然としたのだった…

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