特訓
「さぁ。さっそく特訓をするぞ」
無事に買い物から帰って来て、すぐに先輩が言う。
まためんどうなことになりそうだ。
「なんの、話ですか」
「それは、もちろん君が私達に慣れる特訓だ」
いきなりの事に面食らう。
「それは、家事よりも大事ですか」
「あぁ。もちろんだとも」
逃げの一手は封じられた。
「高崎さん」
「すみません。坂上様。私もお嬢様に賛成です」
やっぱり。味方をしてくれない高崎さん。
「聞いてください坂上様。今のあなたはすでにキャパオーバー寸前のところまで来ています」
「そんなことは無いです」
「先ほどの妄想の事です」
不意に思い出し、顔が赤くなる。
このままでは駄目だ。
頭を強く降り忘れようとする。
「普段の坂上様なら自分からそういった妄想はしないと思われます」
確かにそうだけど―――。
「何で知ってるんですか」
正直気持ち悪い。
「何故ならお嬢様から好かれているからです」
「ん?」
良く解らない。先輩の方を見るとニッコリと微笑まれた。
「解らなくてもいいです。ただ、今のあなたは、理性がの鎖が欲望を抑えきれなくなってきていると言う話です」
つまり、僕の心のどこかにはああいう願望があるというのか。
それは、なんだか凹むなぁ。
「そこで、特訓が必要なのです」
「特訓って何をするつもりですか」
「それは、もちろん私達と触れ合ってもらう」
先輩が突然言い出した。
「それって逆効果なんじゃ。もし、本当に理性が飛んだらどうするつもりですか」
「その時は、その時だ。まぁそっちの方を私は望んでいるがな」
「高崎さん。やめにしません。そもそも、高崎さんはお目付け役でもあるはずですよね」
「大丈夫です。その時は私がお嬢様の身代わりになりますから。問題ありません」
「いや。問題しかないですよね。それ」
「大丈夫です。坂上様が理性を飛ばさなければいいことです」
大丈夫じゃない気がする。
「えぇい。ぐだぐだ言わずに観念しろ」
先輩が抱き着いてきた。
「失礼します」
高崎さんも抱き着いてきた。
なにこれヤバい。
抱き着かれて気づいたがいつもより、体がおかしい。
なんだか色々な所が反応しそうになる。
彼女たちの息遣い、体温、匂いがすべて僕を攻め立てる。
「あっ♡………。あっ♡」
自分ではないような声がでる。
そして、僕は意識は堕ちて行った。




