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煽り

 「ふんだ」


 先輩は本格的に拗ねてしまい僕の布団にくるまりベットを占領してしまった。

 そりゃ、僕が条件反射並みの即で許可を出したのは悪かったと思うがそれで、ベットを占領されるのは困る。


 「あらあら、お嬢様が異性のベットに潜り込み匂いを嗅ぐ変態とは思いもよりませんでした」

 「ちがっ。これは、あれだ。私の匂いをこの布団につけようと」


 高崎さんの煽りが、図星だったのか慌てて弁解を始める先輩。

 と言うか、匂いを付けられるのもそれはそれで困る。


 「あらあら、つまりお嬢様は大好きな異性に匂いを嗅いでほしいという欲求があるということですね」

 「なっ。違うぞ断じて違う」

 「では大好きでもない異性に匂いを嗅いでほしいと」

 「違うそこじゃない」

 「では、坂上様の事は大好きと」

 「うがーっ」


 先輩は布団から真っ赤になった顔を出し高崎さんに威嚇する。

 高崎さん僕を巻き込まないでほしい。

 おかげで僕の顔も真っ赤になってしまった。


 「あらあら、かわいらしい。坂上様は異性の匂いに興味がありますか」


 高崎さんがなぜか突然僕に抱き着いてきた。

 またですかぁ。


 「興味がお有りなら私の匂いをいくら嗅いでいただいても構いませんよ」


 高崎さんの爆弾発言に僕は固まり。先輩は布団から飛び出て固まっている僕を高崎さんから奪い取った。

 

 「あらあら、そこまで坂上様に嗅いでいただきたかったのですか」


 高崎さんの煽りはとどまらない。

 やめて、僕の精神力は0よ。


 「ちがっ。ちがうのだが。君が興味があるというのであれば好きなだけ私の匂いを嗅げばいい」


 とうとう、高崎さんに感化されたのかそんなことを言い始める先輩。

 こうなってくると、否が応でも匂いに意識が向いてしまう。

 かんきつ類のような甘酸っぱい香りがして、すごく恥ずかしくなる。


 「もう離してください」


 耐えきれず振りほどこうとするが先輩は離そうとしない。


 「それで、私の匂いに興味があるのか」


 そういう先輩の瞳の奥がぐるぐると渦を巻いているように見える。

 あっ、これはヤバい。

 先輩は暴走して血迷った挙句混乱しているように見える。


 「お嬢様。そこまでです。坂上様が本気で引いております。嫌われますよ」

 「あっ、済まない」


 先輩は我に返り、そういうと僕を解放してくれた。


 「このように。私が居ればお嬢様の暴走も止めることができます」


 そう誇らしそうに語る高崎さんだが、その暴走の原因も高崎さんなのではと、腑に落ちなかった。


 

 


 

お読みいただきありがとうございます。


高崎さんによるマッチポンプ回でした。

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