オメテオトルへ
長老を訪ね始めて30分が経った。目の前には大きな建物が聳え建っていた。
「あれが長老の居るオメテオトルだぜ!」
オメテオトル・・・。黒くて厳かな見た目。中世界と裏世界の争いのためか、人の出入りが激しく門になかなかたどり着けなかった。
「おい!待て。お前らは何者なんだ?」
門番が聞いてきた。
「私たちは長老様に会いに来ました。中世界を守ってくれる人物をつれてきたのです!」
プレーナがそういうと俺の袖を引っ張り門番の前に連れ出した。
「お前みたいな子供がこの世界を守ってくれるのか? 笑わせるね」
「えっと・・・。そう・・・・みたいです。その、なんていうか・・・・・」
なんか、急に自信がなくなってきた。
「なんか、証拠でもあるまいし! 大人をからかうんじゃない!」
からかっては無い。ただ、何か証拠って・・・・・・待てよ、あの時裏世界の奴を追い払った呪文を唱えればいいんだな。
「証拠ならある!」
そういって俺はあの時と同じように胸の前で手を組み、そのまま地面に手をつけた。そして
『バックス・ハヌマーン』
力強く叫んだ。腹の底から叫んだ。しかし、何も起こらない。恥ずかしくて顔が赤くなった。
「ふふふふふ。どうしたんだい? やっぱりからかってたんだね! 早く帰りなさい。ここはお前たちの来るところではない。」
「おい、待て!あれは何だ?」
もう一人の門番が指差した。俺らはその方向を見ると赤黒い何かがこっちに近づいてきてる。
「ドラゴンだー! ドラゴンが来るぞー」
ドラゴンは俺の真正面に降り立った。
このドラゴンは俺が呼んだのか?もしそうだとしたら俺は本当にドラゴン使いの卵なのか?
“フェライト、初めまして。俺はドラゴンのヴァースキって言うんだ! よろしくな。」
そういうとヴァースキは大きな前足を差し出した。おれはその前足と握手を交わした。すると、腕が激しく痛んだ。袖をまくると、紋章みたいなのが彫られてた。
“これは俺とお前が永遠のパートナーであることの証拠だ。これで俺たちは一心同体になった。」
一心同体か・・・・・。なんか、この世界を守る自信がついた。
「俺のほうこそよろしくな、ヴァースキ」
「おい、そこのボウズ。中に入って3階のKanhelの部屋に行きたまえ。そこに長老が居られる。」
「もちろんです!」
俺はこの言葉しか出なかった。
「長老様と儀式を交わしに行こう。」




