出発
ここは・・・・・・!?今朝、夢で見た場所だ。あのときの花の匂いもする。
「おーい、みんな何処にいるんだ?」
みんなを探そうと叫んだが、誰の声もしない。ただ、俺の声がこだまするだけだった。
「そうか、これは夢なんだな」
ということは、ほっぺたを思い切りつねれば・・・・・・
「痛ってーーー!!!!!!」
え?これは、もしかして・・・・・・現実なのか!?いやいや、そんなことはない。だって・・・・
“これは現実よ”
不意に、声がした。この声に聞き覚えはある。
「あなたは、今朝の夢に出てきた・・・・」
“覚えててくれたの?うれしい”
あんなリアルで不思議な夢は初めてだから、忘れられないよ。
「あなたは誰?そして、ここは?」
“そうね、私は影の主とでも名乗っておくわ。そして、ここは裏世界よ”
そう声がすると、景色が変わった。周囲には何もなかったが、おどろおどろしい雰囲気が漂ってきた。
「ここが裏世界だって?」
“そうよ”
「他のみんなは?」
そう言うと、また景色が一変した。現れたのはオリフィス学園だった。しかし、日中の学園とは似ても似つかなかった。花は枯れ、木は折れて、大地が荒れ、教室もぐちゃぐちゃになっていた。しかし、それよりも変わっていたのはつい先ほどまで離していた5人が石像と化していたことだった。
“フェライト、私はあなたが憎い! 憎くてたまらない。私たちの世界を中世界の連中と共に破壊しようとしてる。だから、ゴミ共とお前の仲を引き裂いてやることにした!”
「ふざけるな!」
そう言うと、胸が熱くなった。そして腕が勝手に動き出し、胸の前で手を組み、そのまま地面に手をつけた。それと同時に口も動き、
『バックス・ハヌマーン』
とたんに、体全体に熱が走り、大地が震えた。いきなりのことで目をつぶった。
“まさか、こんな力を持ってるとは少々見くびっていたようね。また会いましょう”
その言葉を最後に俺の意識が無くなった。目が覚めたとき、やはり学園はボロボロになっていたが、5人は元の姿に戻っていた。
アンビソートが俺に言った。
「この学園は狙われている。何かここであったのか?」
「・・・・・・いや、分からない。ただ、急いで行こう。」
それだけ言うと、俺は学園を見ないようにして中世界の入り口に向かった。
次回はいよいよ中世界に向かいます。
まだまだ続くので、よろしくお願いします




