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魔王転生〜転生した世界は魔族が滅ぼされた後の世界でした〜  作者: るる
プロローグ

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95/104

2章-53話 護衛依頼と少年の本音

高評価等とても励みになります。


もし良ければ高評価等よろしくお願いします

翌日

 

ルク達がせっせと木を切り

丸太を並べ

ルクの錬金術スキルの謎の力で丸太同士を合体!

スターマグナム2をレンカ監督指示のもと組み立てながら、朝ご飯のことが頭をよぎり始めた頃。


…………つまり早朝!

 

「何言ってんだ!タウ!!??学園にいかねぇだぁ??」

「そうだよタウ!この機会逃すともう学園に行く機会無くなるかもなんだよ!!どうして?」

 

 大きな声が村の中から響き渡ってくる。

「でも……今僕がいなくなったら誰が川底の異変を調べられるのさ?」

 

「そんなの今更だろ!タウに王立学園行きの手紙が届いた時何回も話し合っただろうが!!」

「でも!…………でも、皆絶対大変になるだろ!!?」


「話は聞かせて貰ったぞ!!」

タウ達がその声がする方に振り向くと……。

 

風魔法で川の水を巻き上げ、朝食用の魚を大量にとり次々と串焼きを作る少女達をバックにルクがドヤ顔で腕を組んでいた!


「要は行きたくないのだろう!!勉強とは辛いものだからな!わかる!わかるぞ??」

ルクが魔王だった頃、部下に散々内政の勉強させられた記憶がルクの中で蘇る!

 

まぁ、結局この魔王に内政は無理だ!と部下が諦める事になるのだが……。

ルクだってすこーーしは勉強したのである!ほんのすこーーしだが!

「…………え?いや、勉強は興味あるんですが……。」

 

「学校へは行きたく無いんですか……?モグモグ」

リリが朝ごはんを食べながら言う。

「べ、別にそんな訳じゃ……ただ、僕が居なくなると村が……。」

 

「またそんなこと言って、知ってるんだから!タウが毎日魔法の勉強してるのだって、最近中々上達出来ないって呟いてるのだって……」


………………そしてスルーされ続けているルクは思った。

 あっ、勉強が嫌いな訳ではないのだな………………と。

 そしてトボトボとサキ達の元へ帰って行った。

 

そして

「話は聞かせて貰ったわ!!」

魔法ですって?……と魔法の話には敏感なサキがタウ達の下に駆け出した!


「魔法の勉強が不安って事ね!それなら任せなさい!私が教えてあげるわ!!」

 

「「「えっ???」」」

こうしてタウ達の言い争いは幕を閉じた…………。

青春ボンバーサキの誕生である。


しかし

 

 【スペルマジック:エアロ】

 サァァァァ〜

「ちょっと!だから風魔法はビューンってイメージしてシュパーン何だってば!今のはスーンよ!全然違うわ!?」


「それじゃあ解らないですよ!?もっと何かコツとか無いんですか??」

「コツも何もビューンでシュパーン何だってば!!」


「ビューン…………こ、こうですか?」

 【スペルマジック:エアロ】

 ソヨ〜〜

 

「それはフワ〜よ!!よく見てなさい!」

 【スペルマジック:エアロ】

 ドドドドドドドド!!

 バキッ!ボキボキ!ドォォォン——木が切り倒される音


「…………………………」

「どう?これでわかったでしょ!!」

「わかりません!!!」

 結局1日でサキの指導はギブアップとなった……。


「やっぱり僕には才能が無いんだよ……。こんなんじゃ学園に行ったって…………。」


……あれぇ?

サキはなんか思ってたのと違うな?とそそくさと助っ人を呼びに川に向かって走り出した……。


「いいのかよ?魔法使いになるってずっと言ってだじゃねぇか!諦めんのか?」

「僕には低級の魔法がお似合いだったんだよ……。」

 

王立学園は国中から才能ある子供達が集まる場所。

この村の中では少しだけ魔法が使えるからって皆凄いって言ってくれるけど……。

自分なんかが行ったところできっと周りは皆、自分より凄い人ばかりに決まってる……。

 

村を離れたら、自分なんて…………。

「僕がいれば川の調査も進むし、皆も困らないし……」

そうまるで自分に言い聞かせるようにポツリと呟く。


「話は聞かせて貰ったデス!つまり…………怖いから行きたくナイ!と言う事デスネ!!」

ババンッ!と誰もが心の中で少し思ったとしても、口にはしなかった禁句をレンカが解き放つ!

完璧なクリティカルヒットであった。


「ちっ、違…………」

「ずっと怯えていてもいい事ないデスヨ?」

レンカは知っているのだ!勇気を出せば変わる事だってあると!

「お、怯えて…………なんか」

 

「学園へ行って自分より凄い人を見るのが怖いデスカ?

 魔法使いになれないかもしれないのが怖いデスカ?

 誰だって最初は怖いんデス…………でも怖さを理由にしたら絶対後悔するデスよ?」

 

レンカがとてもいい事を言っている中…………。

その後方ではルク達が川でせっせと魔法を使いながらヒソヒソと密談していた……。

 

「ルクって王様だったんでしょ?勉強できたんじゃ無いの?」ヒソヒソ

 

「ん?ハッハッハ!仕事のできる吸血鬼の部下から『魔王様の脳味噌は魔法と筋肉で出来てますよね。

もう私達が内政しますから子供達に魔法でも教えといてください』とか言われてたからな!勉強なぞ我がやる事では無い!」ヒソヒソ


「それにしてはルクって教え方下手よね〜」

それはサキが言っていい言葉では決して無いのだが。


「で、でも!村が困るのは本当の事でしょ!実際ここの川すぐに氾濫…………する…………し?……えぇ?」

タウが何かを言いかけふと、川の方を見ると…………。

 

「フム!中々いいのでは無いか?」

「そうですね!前の城壁ゴーレムより上手くできました!」

「あんなおっきな鮭がいるんですもの!これくらいはしないとよね!」

 

ルク達の手により川の側面に大きな土手が出来上がっていた。

しかも巨大なグリフォンの彫り入りの…………。

大迫力である!


「な、何してるんです??あれは……一体?」

「川が氾濫しないように壁作ってマス!ボクも頑張りまシタ!」

「………………さっきまで無かったよね……??」


「タウ、ウダウダ言ってないで行って来な」

「お母さん………………。」

 成り行きを見守りタウの好きにさせてやろうと口を出して来なかった母親がいつの間にか………………

 

と言うか村人全員が突如出来上がった堤防を見にやって来ていた……。

 

「で、でも川底の調査は!?」

「それなら俺達がやるさ!」

「魚の群れの変化くらいなら私達でも分かるよ!」


「お前にばっか任せてられねぇからな!」

村の人達がみんなでタウを囲み始める……。

「それにね。これ、やるよ……。」

 タウの母親が巾着をタウに手渡すと

 

「……こ、これ!お金じゃ無いか……しかもこんなに」

「村の人達で出し合ったのさ……都会は何かと金がいるからねぇ……。みんなあんたの事応援してんのさ」


「た・だ・し!ちゃんと魔法使いになって村に帰ってくるんだよ!!そして村をあんたの魔法で豊かにしてもらわなきゃ困るからね!いいね!!」


タウは巾着を握りしめるとずっしりと重みがタウにのしかかってきた。


中身の硬化の重さではなく、村のみんなの期待の重さがタウの心にのしかかって来たのだ。


でも、何故か嫌じゃ無かった……。

「……なんだよ、そんなの……断りにくいじゃないか……。」

「当たり前だろ!魔法使い様になれる可能性を逃してたまるか!」

「ちゃんと立派な魔法使いになってこい!」

村人達が笑うとそれにつられてタウもようやく顔を上げ。

 

そして、タウはようやく覚悟を決めた。


「ハーハッハッハ!決まったようだな!まぁ学園に呼ばれてる時点で自分に才能がどうのこうの言ってるのがおかしかったか…………フガフガ」

 

「ま、まぁ。これで護衛依頼受けた甲斐がありましたね!」

「そうね!サクッと王都に行きましょ?」

「ケーキ食べるデス!」

 

 ドヤ顔でカッコよく締めるつもりだったのに、何故我は口を塞がれているのだろう?……ルクは少し悲しくなった。


「その……まだ自信はないですが、みんなの為に凄い魔法使いになって帰って来れるよう頑張りたいと思います!

 どうか王都よろしくお願いします」


「おう!タウ、頑張ってこいよ!」

「学園か〜可愛い子いたら連れてこいよ!」

「ちょ!タウは頑張って魔法の勉強するんだから!…………ね??」

「お土産宜しくな!」


こうしてタウは王都に向かう事になる。

王立学園では一体どんな出会いが待っているのか!

頑張れタウ!!……………………

…………………………

………………

…………

……。


「ウチの子を頼むよ冒険者様、それで……なんだ……その、その船??らしきもので行くのかい?、まぁ陸路だともう間に合わないのは確かだけどさ??かなり高い滝とか幾つもあった気がするんだけど?」

 

「…………そう言えば畜産村から来たんですよね?ここまでにも大きな滝ありましたよね?どうしてたんです?」

 

「効くなタウ…………いいか?目を瞑ってるんだ!俺は途中からそうしてた!」


「フッ、スターマグナム2と呼んでくれ!」

「そうね!カッコいい名前があるもの!最強なのよ!」

「川を降っていけば王都って事でいいんですよね?」

「王都ってそういえばどこにあるんデス??」

ルク達は誰1人として王都への行き方、そもそもが場所すら知らなかった……。


「…………え??」

「待て待て待て!王都の場所知らないのに依頼受けたのか??」

 

「フッ、冒険とはそう言うものだ!さぁ行こう!大冒険の始まりだ!」

 ……冒険者と言うものを勘違いしてないだろうか?

 

「楽しみね!あっ、海に出たとしても大丈夫よ?私達海にすごく詳しいの!」

……本当だろうか?


「あの、途中までは多分川沿いでいいと思うんですけど……たぶんずっと川行ってるだけだとつかなかったような??」


「そうなんですね?まぁ行ってから考えましょうか。ご飯は魚を獲ればいいですしね!」

「デスネ!何とかなるデス」


「……………………やっぱりやめようかな?」

 出発前から決意が揺らいできたタウであった。

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