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魔王転生〜転生した世界は魔族が滅ぼされた後の世界でした〜  作者: るる
プロローグ

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96/103

2章-54話 護衛依頼と飛べ!スターマグナム2!

お盆期間の16日までは毎日投稿頑張っていこうと思います!


高評価等とても励みになります。

もし良ければ高評価等よろしくお願いします



タウが覚悟を決めた日から二日後。

「せめて船だけでももう少しまともにしてくれ!」

という村人達とタウの強い要望により、スターマグナム2に改造が施された!

 

そして

「ふぅ……こんなものか。まだ不安だが、俺達の技術じゃこれが限界だな」

スターマグナム2は、ただのイカダから小舟っぽいイカダへと進化を遂げた!

 

「「「「おおーー!!!」」」」

しかもルク達の要望に応え、立派な舵輪まで完備している!

なお…………ただの飾りなのだが、カッコよければいいのである!

 

「フッ、これなら海の向こうにだって行けるな!」

「私達なんだか偉くなったみたいね!」

「いつか別の大陸にも行ってみたいですね」

「あの舵輪の場所にはボクが立つデス!!」

 

そんな中、タウがおずおずと一枚の紙を差し出した。

「あの……ルクさん達にこれ渡しておきますね? 学園の招待状に入っていた王都周辺の地図です」

 

「「「「地図なんて渡されても読めないからいらない!」」」」

 

「…………え?」

タウは本気だこの人たちが何を言っているのかわからず、もう一度疑問を口にした。

「えっ?冒険者なんですよね?」

 

「まぁ迷ったら最強アイテムの、棒倒し君があるしな!」

※棒倒しがやりやすい太めの枝

 

そしてタウは念の為!聞き間違いだよねと願いを込めてもう一度聞く…………。

「…………嘘ですよね?」

 

「フッ。さぁ出航だ!! 行くぞ野郎ども!」

「「「おおーー!!」」」

 

「えっ!? ちょっ、待っ——えええええええーーー!!??」

戸惑いを隠せず村へ逃げようとしたタウだったが――。

 

ガシッ!

「確保デス!」

「捕まえたわ!」

「乗ってください」

完璧な連携でタウを船へ放り込りこみ勢いで出発する!

 

迷ったら進め!

迷っている者がいたら進ませろ!

それが新魔団なのだ!!

 

そしてルクが船を固定していた留め具を外すと

————ザバァァァン!!

スターマグナム2は勢いよく川へ滑り出した。

 

タウが助けを求めようと村の方を見るが、少し離れた岸辺からは村人達が総出でタウを見送りにきていて大きな声をあげている!

 

先程の会話は距離があったため、村人達には聞こえていなかったのだ…………。

もし聞こえていたら、全力で止めていただろうがそれはもしの話なのである!

 

「行ってらっしゃーーい!!」

「立派な魔法使いになれよーー!!」

「お土産忘れるなよーー!!」

村人達が笑顔で大きく手を振り

 

「助けてーー!!」

「また会おーーー!!」

ルクの元気いっぱいな声でタウの声はかき消され、生まれ育った村を泣く泣く旅立つのだった。


タウがいた山村から王都へは、大河が大きく曲がりくねっている為、馬車による陸路で2ヶ月程かかる。

しかし!!ルク達によってその道のりは大幅に短縮されていた!!


出発してから一時間ほど。

川の流れは巨大な滝へと続いていた。

普通なら船を降りて陸路へ回る場所である。

しかし!!

これならショートカット出来るな!とルクが呟くと

阿吽の呼吸で魔法を合体!凄まじい勢いで船を大加速させるとスターマグナム2が煌めく流星となり空を飛んだ!

 

まるで流れ星の様なスピードで宙をかけ曲がりくねった川のはるか上空を一直線に飛んでゆき一気に山を抜け平野へと辿り着いた!

因みに此処から王都へは馬車があれば三週間ほどの距離である!

しかもまだ出発してから3時間ほどの出来事である!


「フム!とりあえず平地になったな??」

「そうね!かなり進んだ気がするわね!」

「空を飛ぶのは気持ちいいですね!!」

「もう一回やりたいデス!」

「「「「それで?王都はどっち??」」」」


「……………………うっぷ…………もう…………無理」

 タウはそのまま気絶した……。

 

ルク達は街道から少しそれた場所にある海へと繋がる川に無事???着水したのであった!



※王都は大陸中央部に位置する王国最大の都市で東西南北へ伸びる街道の中心に築かれ、人と物資が集う王国の要である。

因みにだが北には天陽連峰、北西には港町ラグノートがある。


タウが気絶してしまった為、上陸し魚汁を作りながら休憩していると馬車がゆっくりとコチラに近づいてきているのが確認できた。


「馬車がくるデス」

「ハッハッハ!ラッキーだな、王都への行き方聞いておこう」

「思ったより魚取れちゃいましたし、魚汁お裾分けしますか?」

「そうね!ルクが錬金術で作った変な形の器出しとく?」

『それじゃ私は戻るわね〜』


そんな事をルク達が話していると馬車がどんどん近づいてきてルク達を視界にとらえると…………。

人1人がすっぽり入ることが出来るほどの巨大な鍋の中に、魚の魔物を大量に入れニヤニヤと笑みを浮かべる少年少女。

そして傍には気絶した獣人…………。

馬車は急激に方向転換しこの場をさっていった……。


「「「「あれ…………??」」」」

 

「…………よく分からんが逃すな!!」

「任せるデス!」「追います!」

「「【エアステップ!】」」

「足止めは任せて!」

 【ブラスト!】


サキが馬車の上部に爆発魔法を放ちそれに驚いた馬が足を止めレンカとリリが馬車の前方を塞ぐ!

慌てて後方を振り向くも既にそこには拳に火を纏わせたルクとサキが待機していた…………。

 

「ヒィィィー、人喰い族だァァァーー!!!!」

「もう駄目だ…………」

「せっかく学園に通えると思ったのにチクショウ!!」

 

「クソ!何でこんな所にこんな化け物がいやがる!!」

「クッ、囲まれたか」

 

「「「「美味しいご飯食べ無いの??」」」」

超スピードで空を駆け、幻と言われる爆発魔法を放たれ完全に弱った心にとどめの一言。

 護衛の冒険者3名以外の御者と乗客は恐怖のあまりその場で気絶した……。


「此処らへんの人はすぐ気絶するな?そんな遊びでも流行ってるのか??」


「オイ!ブブ、俺とリンドウで何とか道を切り開く!お前は馬車で何とか逃げろ……」

「…………それしか無いか。悪いなゴルド、リンドウ」

「乗客のこと頼んだぜ!」

 【アクティブスキル:パワーアップ】

「押し通る!」

 【アクティブスキル:剛力】


「何であいつらは我らに剣を向けてるんだ?」

 【スペルマジック:ダークチェイン】

「さぁ?もしかして魚嫌いなのかしら?」

 【スペルマジック:グラビティ】


「ぐっおおおお!??」

「なんだ??この、魔法は?ぐゔぅぅ」

 ルクが放った闇の鎖が2人を拘束するとサキの重力場で地面に倒れ込む


「なに!?ゴルド!リンドウ!くっ、何としてでも通らせてもらう!」

 【アクティブスキル:スピードアップ】

 【スピードラッシュ!】

 ブブが後方は駄目だと前を向きリリ達に向かって短剣による素早い連続切りを放つ…………が

「どうして攻撃してくるんです??」

 【パリィ】

 リリによって全ての攻撃をパーフェクトパリィされてしまう。

「ぱ、パーフェクトパリィだと?俺の攻撃を…………しまった!」

 そしてレンカによる蹴りを脇腹にくらい

 グハッと地に膝をつくブブ。


「さて、向こうも終わったな!で??お前らはなんだ?いきなり攻撃してきて!盗賊か?」

「そうよ!せっかくご飯誘ってあげたのにひどいじゃ無い!!」

「何言ってやがる…………いや本当に何言ってんだ??」


すると後ろから声が聞こえてくる。

「うぅ…………」

「タウが起きたデス!」

「おっ、やっと起きたか!よしっご飯の時間だな」

タウはゆっくりと身体を起こし何やら騒がしい周囲を見回すと………………。


そこには拘束された冒険者らしき人達と止められた馬車、そして気絶した乗客達。

さらに………………。

ニコニコしているルク達がタウを見ていた!ドヤ顔だった!


「…………何やったんですか?」

……何かあったんですか、ではなくやったんですかである!タウの中で既に嫌な予感が膨らんでいた。

 

「タウよ聞いてくれ!我らを見て馬車が逃げたから捕まえたんだ!盗賊に違いないぞコイツら」


「…………そうですか」

タウは空を見上げ現実逃避を始めた…………。

「…………一様詳しく説明してくれますか??」


「王都の場所聞くついでに魚汁お裾分けしようと手を振ったら逃げ出したのよ!」

「だから追いかけたデス!」

「そしたら攻撃仕掛けられたので」

「とりあえず捕まえておいた!!これから尋問だ!」

 

「「「ヒッ」」」

…………タウは無言で頷くと冒険者達の方へ歩き出した。

「冒険者様ですよね??」


「は、はい」

「まず謝ります、ですがこの人達に悪気は無いんです」

「………………」

どう答えるのが正解なのか分からず沈黙する冒険者達。


「この人達、地図読めないんです……」

「はぃ?」

「王都の行き方聞こうとしただけみたいで…………」

「はぁ?」

「因みに三時間前まで山奥にいました、あのおっきな山です」


「は?今此処にいるよな?」

「さっき船で空飛んできたんです…………」

タウは涙目だった。

 

「…………は?、いや待て待て待て」


「僕も待ってほしいです」


「何を言ってるのか理解できないんだが……?幻覚見たとかでは…………ないんだな?」

 

近くでルク達がまたやりたいとか、遠くの方におっきい建物あったとか、船に羽をつければもっといけるとかヒソヒソ話が聞こえてきてゴルド達は状況を把握する

 

……いや、把握というよりタウの悲壮感を漂わせた目を見て理解した!

 

「お前も被害者…………なのか」

「はい」

即答だった…………。


「「「頑張れ……」」」

「ありがとうございます……」


ついに我慢できずタウの目から涙がこぼれた、小舟が空を飛んだ時本当に死ぬかと思ったのだ!誰かにわかって欲しかったのだ!


「「「「そんな事より魚汁出来たぞ??」」」」

 

結局、馬車に乗っていた王立学園に向かう魔法使いの卵8人と御者2名が起きると事情を冒険者の3人から説明し

魚汁を皆んなで囲むのだった……。

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