2章-46話 陽輪村大会!本戦 ①
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予選が終わった次の日。
一晩のみの短い休息を経て、本戦に勝ち残った猛者達がギルドに集う!
予選での激闘によって本調子でない者もいる。
しかし、皆やる気は十分!誰しもが優勝を狙い熱い闘志を燃え上がらせていた!!
『さぁ、ついにこの時がやってまいりました!実況は引き続き私、セーロがお送りいたします!』
『シャァァァーー!!』
『オオオー!!』
選手達のやる気も、会場で行われてる賭博のやる気もボルテージはMAX!!
冬とは思えない程の凄まじい熱気が辺りを包み込む。
解説のセーロが息を強く吸い込み、注目の第一試合選手達に視線を向けた時だった!
スキル隠密を使い、一度断られたにも関わらずあの2人がセーロの両端へと忍び寄る!!
「そして解説は我!スターイーター・ルクと!」
「カタストロフ・サキがしてあげるわ!」
ババーーン!!
『ちょっ!さっきダメだって断りましたよね?困ります』
「いいではないか!目立ちたいのだ!」
「そうよ!ちょっとくらい、いいじゃない!お願いよ!」
タダでは転ばない!それが新魔団なのだ!
本戦開始の時間は迫っている!……もうセーロには諦める事しかできなかった……。
そんなアクシデントがありつつも本戦が開始される。
『邪魔だけはしないでくださいね!?いいですね??』
ごほんっと咳払いをし、セーロが大会モードに切り替えると!
『さぁ〜始まりました!最強王決定戦!!第1試合から注目選手同士の対決ダァァーー!!!!』
『ウオオーーー!!!』
拍手喝采が会場に飛び交う!事実上の決勝戦が!?と誰しもがこの一回戦を注目していた!
『白サイド!常に冷静沈着で小さい隙すら見逃さない聖騎士!サイレントルーラーリーリー!!』
『リリちゅわーーーン!!』
『対する黒サイド!Aランク冒険者にして完璧な情報分析能力を活かし、相手が気づいた時には罠の中!炎弓の使い手!ボーーウ!!』
『キャー!ボウサマーー!!』
『では!試合開始です!!!』
「先手は貰うぞ」
静かに、しかし確実に獲物を追い詰めるかのような弓を刺す。
「フム!」
「きたわね!!」
ルクとサキが得意げな顔で呟く!
解説として来たのだ!カッコよく決めなければ新魔団の名折れ!
『……解説のお二人、もしやボウ選手の狙いが既に??』
「「……さぁ?ただなんとなく言っただけだけど?」」
『解説ですよね?…………………………。』
「「かっこよかったでしょ?」」
『解説って一体?』
そんな解説を無視して戦いは進んでいく。
盤上を支配するかの様な的確なボウの攻勢にたいし、
リリは軽やかにダンスを舞うかの如く、掴みどころのない動きでボウの攻撃を交わしていく。
一進一退の攻防が繰り広げられ、戦いはいつの間にか中盤戦に突入していた。
「ほぅ?少しはやるようだ……ならこれならどうかな?」
「…………!これは」
『おおっとー??ボウ選手ミスかー??自らを窮地に立たせてしまう様な攻撃ですがこれは…………イチヨウ解説のお二人はどう思いますか?』
セーロはとっても優しかった!
「フッ、功を焦ったのだろう!ただのミスだな!」
「そうね!そこに置いちゃったら自陣に深く攻め込まれちゃうわ?ダメダメね!」
『おおっとーー??しかしリリ選手!大量返しが期待できる場所を避けたぞー??』
「「な!?ちょっと!何をやってるのだ(よ)リリ!」」
直感を大事に!型の解決の2人を完全に無視しリリ達は一進一退の攻防は続く。
「流石に強いな……私の罠に気づくとは」
「危ない所でした、ですが私に罠は効きません!」
「「……………………?」」
理解できない……。
あそこに置いてれば、いっぱいコマを返せたのに…………それが罠?
罠とか言われても理解できず、首を傾げるルクとサキなのであった……。
『解説さーん??フリーズはやめて貰えますか〜??』
そこからは完全にリリのペースだった!
罠を張るためにあえてリズムを崩したのが裏目に出たボウは少しずつ、しかし確実にリリの冷静な攻めにジリジリと後退を始めていき…………。
「…………ふぅ、ダメだな、もう勝ち目がない」
「諦めるのが早いんですね?まだおける場所は残ってますよ?」
「いや、これは残っているだけだ……」
ボウは完全に両手を上げ降参のポーズをとった
「君は既に全ての私の勝利の道を塞いでいる……ここから先は何をしても無様を晒すだけだな」
「………………」
「私の負けだ、強いな君は。今度はリバーシ以外でも手合わせ願おう、そっちも楽しめそうだ」
「ありがとうございました」
ボウとリリは盤上で握手を交わす
『………………?お、おおっとー?まだ互角のように見えてましたがどうやら決着はついた様です!我々には見えない何かが2人には見えているようだー!!』
「フッ、リリの気迫勝ちだな、臆したものが負けるのだ!ハーハッハッハ!」
)……ミスのことを罠とかカッコつけるから負けるのだ!……でも罠か、少しカッコよかったな?)
「——!!??なるほど!つまりリリが怖かったって事ね!よくやったわよリリ!ハーハッハッハ!」
(……罠とかいって実は攻めるのが怖かっただけねあれは!よくやったわリリ!)
解説の2人はまだ罠の事をひきづっていた!
『解説が少しうるさいですが……ウィナーリリ選手ー!!』
『オオオー!!!』
後でルクとサキはリリにほっぺたをつねられた。
とっても痛かった!!
そして試合は順調に続いていきベスト4が出揃う!
『さぁーついに準決勝が幕を開けます!ベスト4に勝ち残った4人はコイツらだぁぁぁー!!』
セーロが選手を手で指すと会場が大きく盛り上がる!
『オオオー!!!』
『まず1人目!常に冷静沈着、相手の誘いには決して乗らず自らの軽やかなリズムで敵を突く!
サイレントルーラー:リリー!!!』
『リリちゅわーーん!!』
『2人目はー??コイツだ!
その瞳には肉しか見えていないのか?
狩りをするかのように相手を追い詰める完璧な先読み!
そして決め台詞は——お前もニクにしてやるデス!
アイラブミート!!レンカァァァ』
『ウオオオーー!!』
『そして3人目!我らがギルドマスター!まだまだ若いもんには負けん!みよこの筋肉を!?バーースゥゥゥ』
『ギルマスー!!勝ったら酒奢ってくれぇー!!』
『そして4人目わぁぁ?なんと今大会ダークホース!あなたの名前は誰ですか?謎の金髪美少女!!シンテーー!!』
『カワィィィー!!!』
……そこで出番はまだか!?とワクワクした瞳でセーロの事を見つめている解説に、優しいセーロがバトンを渡す!
『……ではここで解説のお二人に、リバーシについて何か一言折角なので貰っておきましょう?』
「「ふっ、リバーシは!…………強いものが勝つ!」」
…………………………………………。
「え?それだけですか?」
ノリと勢いで語る初戦敗退の解説陣と共に
波乱の本戦大会はまだまだ続くのであった!




