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魔王転生〜転生した世界は魔族が滅ぼされた後の世界でした〜  作者: るる
プロローグ

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70/105

2章-30話 海と初めてのパレード

高評価等とても励みになります。

もし良ければ高評価等よろしくお願いします

パレード当日。

ルク達は御めかししていた!

 

ルクには黒をメインとし金色の刺繍が施されたどこかのマフィアっぽい正装に目立つ大きな金色のマント!

 

そして大事な女性人はと言うと。

サキにはオレンジ色のドレスを

リリには銀髪に合うように作られた銀と白のドレス

影狼鴉族のレンカはダークブルーのドレスを着て周囲の目を引いていた!

 

中々のナイスバディである!本当だ!

 

そしてもちろんタダである。

ルク達は社交界ようの正装を手に入れた!


「フムフム!中々似合ってるではないか我ほどでは無いがな!ハーハッハッハ!」

 

 ちゃっかり胸元を凝視して堪能しているルクである。

 13歳半ばルクもいいお年頃なのだ。

 

「そう?でもちょっと動きずらいわね??」

「そうですね……少し視線も気になりますし」

「四足歩行したら破いちゃいそうデス……」

 ルクの視線に気付きつつしっかり胸を張る、いい仲間達であった。


「準備できた?そろそろ出発だってさ?」

 白を基調とした正装を着こなし堂々とした態度でアシュレイが呼びに来る…………

 

 完璧だった…………何もかもが。

 

「似合ってますよ?リリ達、それと四足歩行は禁止です」

真っ赤なドレスに身を包んだイグニスがリリ達を気遣うと

 

「パレードは緊張しますが特別製の馬車の上で手を振っているだけで良いらしいですし、走り回る事は無いから大丈夫ですよ」

 

水色のドレスを完璧に着こなし、その大きな双丘が強調され化粧により妖艶さがさらに増したサフィアが優しく微笑む

 

「な……なんだと」

 ルクは膝をついた…………負けた気がしたのだ。

「い、いたひです、ほっぺをつねらないでください」

 そしてしっかりと3人からほっぺをつねられたルクであった。


 港街ラグノートの大通り

 ついにパレードが始まった!


ラグノートに伝わる伝統的な太鼓が響き渡り海軍と騎士団が合唱しながら規則正しく列を作り進軍していく!

 

馬車を2台繋げた大きな特別な馬車の上でふんぞりかえるルク達に領民達が感謝の言葉を投げかけてくる。

 

「ありがとよー!」

「可愛ー!!!」

「こっちみてー!!」

「今度ウチの店来いよー!!タダにするからなぁー」

 

「ウチの店にもー!パン美味しいよー!!」

「オイオイっ!ウチだって!おーーい新鮮な魚食わせてやるからなぁー」

 

ルク達が食べ物の事になると反応が大きくなる事を理解してからは食べ物の声援が多くなり

 

ルク達もそれに大きく反応していく

 …………これはいったいなんのパレードなのだろう?

 

「ハーハッハッハ!見よ!我らの人気を!!あっ!そこの後で必ず行くからな!ちゃんと取っておくのだぞ」

 

「私達も偉くなったわね! あっ!そのおっきいホタテ食べたいわ?」

「なんだか恥ずかしいですね…………カニですか絶対行きます」

「エヘヘ、てれマスね!ニクもあるデスカ!??」

 

対してアシュレイ達は

 

「きゃーー!かっこいいー」

「こっち見てくださーーい!」

 

「街をありがとー!」

「サフィアさーーーん」

 

「イグニスさんもっと睨んでください!!」

 こっちも一体なんのパレードなのかわからない位の熱量がこもっていた………………。

 

「はーい!」

「やっぱりこの衣装ダメだったでしょうか??」

「何故私には変人が集まるのだ……」

 

そして限界が訪れる………………。

「なぁ?アシュレイよ」

「ん?なんだい?」

 

にこやかに手を振りながらルクの問いかけに答えるアシュレイ。

 

「飽きたぞ?」

「……………………まだ15分位しかたってないけど?これ確か2時間の予定だったよね?」

 

「お腹すいたわ?みんなご飯の話するんだもの!食べに行く?」

「いいですね!タダって言ってましたよ!」

「ニクも食べましょう!」

 

「ちょっ、ちょっとまって??パレード中って事分かってる??」

 

そして魔の悪い事に、丁度馬車はこの日のために作られた催し用の屋台通りに通りかかる!

 

 一面に広がる屋台!!!!

 ニクに魚にフルーツまで!!

 

 絶景がそこには広がっていた。

 もう完全にルク達の思考は一つに纏まってしまった。

 

「「「「もう終わりって事にしよう」」」」

 

「………………いやい…………まってぇぇぇーー」

 アシュレイの悲痛な叫び声と共に馬車から飛び降りる新魔団!

 

「「「「【アクティブスキル:隠密】」」」」

【スピードコマンド】


「なにぃぃ!!??」

「英雄がにげたぞぉぉー!」

「脱走だぁぁー!!!」


「ちょっと追ってくるわよ?」

「フッ、どうやら我らを捕まえられると思っているらしい!散会!!!!」


 追ってくる騎士達を散らばって撹乱!

 さらに人ごみを掻き分け騎士達を突き放し、屋根をつたい、裏通りを掻き分けながら走る!

 

……街の人たちも面白がってわざと騎士達の道を塞ぎ、走るルク達を応援し盛り上がる!

 

完璧な連携だった!アシュレイの指揮スキル以上の何かがそこにはあった。

 

そして散らばった4人は自然と集合する――そう、馬車の上から微かに見えたあの大きな肉の絵がある屋台に!

なんの相談もなく新魔団は集合できるのだ!

 

「おい英雄様だ!」

「好きなの持ってけ!」

「こっちも食え!」

そして屋台通りの人達もノリノリである!


「おお!民が我に貢物を!」

「もっとくれてもいいのよ!」

「いっぱい食べれるデス」

「モグモグモグモグ」


それに応えるように、新魔団もドヤ顔で遠慮なくどんどん受け取っていく!


 気付けば全員両手いっぱいに屋台料理をもち満面の笑みで食べていた。


 

 その頃、馬車の上では人数の減った馬車の上で忙しく動き回ってる者がいた……


「アシュレイ様ー!!」

「ありがとうー!!」

「こっち向いてー!!」


「はいー!!」

アシュレイ達は頑張っていた!もの凄く頑張っていた!!


馬車の上を右へ左へ声をかけられたら答え、どんなに疲れていても笑顔を絶やさず手を振り

 

「…………」


 アシュレイ達はみんな遠い目をしていた。

 絶対にツギアッタラシメル……そう心の中で何度も呟いたと言う。


………………しばらくして


「見つけたぞぉぉぉ!!」


 涙目の騎士隊長がルク達を見つける!

 この隊長は完全にこれから怒られる事が確定しているのだ泣いたってしょうがないのである。


「英雄様ぁぁぁ!!」


「む?」

 ルクが巨大肉串を食べながら振り返る。

「デザートか?」


「パレードに戻ってください!!!」

「何だと!?」


「何だとじゃない!」

 

 そして終点の中央広場には大量の住民が集まっていた。


「英雄様ー!!」

「ありがとうー!!」

「今度絶対ウチの店来いよーー!!」


大歓声が馬車を包み込む!パレードも大詰め、ルク達も戻り大盛り上がりを見せていた!


 …………ただし、全員黙々とカニを食べていることを除いて。


 もぐもぐもぐもぐ。


「やめて!」


 アシュレイが小声で言う。


「最後くらいちゃんとして!」


「む?しょうがない、一口なら分けてやろう!」


「別に欲しいんじゃないから!パレード中だから!!ほら周りを見て!」



 ルクが周りを見渡すと住民達が期待の目で見ている。

 何か一言英雄らしい言葉をそんな空気で!


「ルクくーん!!」

「何か言ってー!!」


「おお!」

 ルクが立ち上がりカニの足を上に掲げる!すると

「民よ!!食とは素晴らしい!!」


……え!??っと民衆がざわつく。

サハギンから街を救った英雄の言葉の一言目が食である!


「美味い飯!」

「美味い菓子!」

「美味い肉!」


「それらを腹いっぱい食える世界こそが幸福というものだ!」


 おおおおおお!!?????


 ……だが!何故か歓声が上がった!

 なんか知らんがそれっぽい事を言えば、いい事を言ってる風に聞こえる!それがパレードなのである!


これは一体なんのパレードだったのか?とか考えてはいけない段階にまできてしまったのである!


「故に!我は命じよう!民達よ美味いものを見つけたら我にも食わせろと!!ハーハッハッハ!」

 完全に魔王の顔だった!超ノリノリである!


 一瞬静寂…………そして。


「アハハハハハハハ!!」

「それ英雄の台詞じゃねぇ!」

「キャー!かわいーー!!」

「どこの食いしん坊の王様だよ!」

「最高だーもっとやれー!!」


 広場が爆笑に包まれ、サキもリリもレンカも笑い

 騎士達も冒険者も何故か笑ってた……


「ははは……」

そんな中アシュレイは空を見上げ涙を堪えていた、手に持つカンペ用紙を握り決めて…………

パレードの挨拶で何かいい事言わないとなと昨晩頑張って考えてきていたのだ……

 

なのに最後はよく分からん王っぽい演説で締められた

この後に何を言ったって引き立て役にしかならない……

今日一日中精一杯馬車の上で頑張って頑張って

その報いがこれである…………。


「僕も主役だったんよね?」


「ん?…………勿論!お前は立派に主役だったぞ!」

「そうよ!」

「頑張ったデス!」

「良かったですよ!」


「そ、そう?まぁそうだよね……」


「「「「褒めたからプリンちょうだい?」」」」


「それ言っちゃったら意味ないよね!?」


 こうして。

 ラグノート史上最も自由で最も騎士達を困らせ。

 そして最も住民達に愛された英雄パレードは幕を閉じたのであった――。


その日の夜。


 港街ラグノート領主の来賓室にて


「ふぅ〜……」

 ルクがベッドへ倒れ込み日課になった錬金術スキルの練習でカニの足をいじりながらゴロゴロし始める。


「疲れた」


「お前が言うな」


アシュレイが即座にツッコんだ!もう遠慮はいらない!

コイツらには!!


「何故だ?」


「何故だじゃないから!」


 アシュレイの本気の目を見て流石のルクも今日一日の出来事を思い出す。


 パレードが始まり皆にカッコいいマントをお披露目し

 華麗なる脱走劇で場を盛り上げ!


 邪魔をしてくる悪者ども(騎士団総出の捜索)を見事な連携で振り切り


 屋台巡りを堪能し皆にいっぱいチヤホヤされ

 最後には完璧な演説を決めた!!



とても楽し…………いや、中々我も頑張ったではないか!……ハーハッハッハ!


「……騎士団長からくれぐれもルクによろしくって、泣きながら言われたんだけどそれについてはどう思うのかな??」


「……まだまだ騎士団も甘いな??」


「違う!そうじゃない!!泣いてたぞ普通に!」


「感動したのだろう!」


「絶対違うから!」

 即答だった。


 ベッドの上ではサキ達もごろごろ転がっている。

「楽しかったわねー」

「楽しかったデス」

「魚美味しかったですね」


「肉も美味かった」

「果物も!」

「焼き鳥もデス!」

 完全に食べ物の話しかしていない…………

 街を守った英雄のパレードだったはずである。


 するとコンコンと部屋の扉が叩かれイグニスが大きな箱を抱えて入ってくる


「失礼します」


「それは何ですか?」


「領主様からだ、アシュレイ殿から買わせてもらったレシピで作ってみたらしい」


 箱を開くと中には大量のプリンが!


「「「「プリン!!!」」」」


「…………相変わらずですね」

 

「まだ食べるんだ?明日にしない??」

アシュレイの健闘空く数秒後には全員食べていた………………。

 

カニの足が何かよく分からない力(ルクの錬金術)で変形したスプーンで。

完璧にプリン用に特化したスプーンになっていた!ルクが誇らしそうである!


そしてとても幸せそうである。


 そんなスプーン売ってたっけ?と思いながらも、このままでは全て食べ尽くさせると思いアシュレイもプリンを食べる…………少しカニの風味がした。


「はぁ……もうなんでもいいや」

今日を思い出すと朝から晩まで騒がしかった、多分転生してから今日が1番うるさかった…………。


…………でも、ちょっとだけ楽しかったかな?

 

 

ある程度文章を区切らずまとめた方が読みやすいかなと思いやってみました。


色々試しながらやっていこうと思います。

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