2話 初めての激闘
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2026年7月7日
内容を分かりやすくしながら少し変更しました。
【スペルマジック:アーススワンプ!!】
ボゴォッ!!
角兎の足元が一瞬で泥沼へと変わると
「ぴょっ!?」
跳ねようとした角兎の足がズブリと沈み、動きが止まる。
「よし、止まった!」
計画通りだ!とルクが木の上でどや顔を決め
【アクティブスキル:パワーアップ!!】
「てぇぇぇい!!ルクーーキーーック!」
ドゴォッ!!
空中から放ったライダーキックを角兎の顔面へと決める!
「ぎゅっ!!」
吹き飛ばされた角兎は、そのまま太い木へ激突!
ゴキッっと嫌な音を立て、そのまま動かなくなった。
「角兎、これで三匹目〜♪」
高らかに勝利のポーズをきめとてもご満悦なルクであっる!もうツノ兎くらいなら楽勝なのだ。
「ハーーッハッハッハ!!我最強!!」
ドヤァッ。
そんなこんなをしているうちに森へ入ってから、一週間ほどが経っていた。
最初こそ警戒していたルクだったが、この森には角兎や隠雀、鬼カラスといった低級魔物しかいないことが分かると、すっかり調子に乗っていた。
「唯一怖いのは熊くらいか?」
魔物より普通の熊の方が強そうだな、と本気で思っている。
……因みにルクが普通の熊だと思っているものは、口から火を吹き、自己強化スキルを使って時速100キロで森の中を駆け回れるのだが。
ルクが普通の熊と言ったら普通の熊なのだ!
そして今日も角兎を回収すると、空中へ向かって指を鳴らした。
【ダンジョンマスター:ダンジョン窓】
すると空間が歪み、黒い穴が現れ
「便利便利♪」
ポイッっと狩った角兎を穴へ放り込む。
勿論、穴の向こうはダンジョンの部屋に繋がっている。
ダンジョン窓ならぬアイテムボックスであふ!
「今日の晩飯も肉だなうっしっし」
……もう岩を食う生活なんて絶対に嫌だ……。
遠い昔の事を思い出しブルッと震え、今日も元気に森の中で狩を続けるのであった!
「さて……森の出口も分からんし、もう少し狩るか!」
……そう。
実はルク。現在絶賛迷子中だった!
最初は木へ傷を付けたり、石を積んだりして目印を作っていはいたのだが。
これでも前世の記憶を持つ転生者である!ちゃんと知識はあるのだ!
しかし……
「おっ、キノコ!こっちは薬草だな」
と山菜を積んだり……
「ハッ!!熊の気配!」
野生の?熊から逃げ回ったり
「兎肉ぅぅぅ!!」
角兎を追いかけ回したりと、寄り道を繰り返した結果。
「…………ここはどこだ?」
完全にここが何処か、草原への帰り道すら分からなくなっていたのだ!
だが、真っ暗なダンジョンよりは快適なのは間違いなく、
「まぁ、そのうち森も終わるだろ。」
くらいの気持ちで元気に探索を続けていたのである。
そんな時だった。
「――――――!!」
遠くから、何か人の声らしきものが聞こえてくる。
「ん?何か今聞こえたか?」
もう一度確認するため、ルクは耳を澄ます。
「人の……声、か?」
「……ということはつまり?森の出口付近まで来たのか?」
パッと表情が明るくなる!ついに一人ぼっち生活を脱却できるかも知れないのだ!!
……魔族を探す?
天使と人間に復讐?
そんな過去の事など今はどうでもいいのである!
もう1人は寂しいのだ!
0歳児から一人ぼっちで生きてきたThe!ボッチの心は凄く荒れていた……。
「ハーーッハッハッハ!!流石我!!」
「戦闘だけでなく方向感覚までパーフェクトとはな!!」
もちろん偶然なのだが、この場にそれを突っ込める者などいないのだ!
【アクティブスキル:隠密】
念の為、最上級の気配遮断スキルを使い、声のした方向へ進んでいく。
木から木へ飛び移りながら移動する事数分。
ついに!森が開けた場所へ到達!
そして遂に第一村人発見か!
……と思われたのだが?
「…………。」
余りにも悲惨な光景を見てルクの笑顔が固まった。
そこには、巨大な魔物が人骨と思われる骨をしゃぶってる姿がルクの目に飛び込んできたのだ。
「ぐっ……ぐっ……。ヤハリ……人肉ハ……ウマイ……。」
ゴリッ、バリッ、
「…………えぇぇぇぇ?」
最悪の光景に思わず声が漏れる。
その魔物は、獣の身体をしているが顔は巨人の見たこともない魔物だった。
「あんな魔物……知らんぞ?」
魔王である我が知らない魔物って一体……。
額から汗が流れる。
「どうする?言葉は話せるっぽいが話しかけてみるか?」
一瞬だけ考えるが、その考えをすぐ却下した。
「いやいやいや!どう見ても人食ってるじゃん!!」
「今の我、人間の子供にしか見えんぞ!話しかけた瞬間、いただきますされる未来しか見えん!」
木の陰へ隠れ、深呼吸し1人魔族会議を始める!
ど、どうする?
だが、引き返すとまた永遠に森生活になりそうだし……。
人骨をしゃぶっていたという事はこの先に、何かしらの集落がある事は確実……。
「我は魔王、こんな所で立ち止まる訳にはいかん……やるか!」
恐れ知らずな元魔王は、明らかに自らよりも強そうで、体長も何倍もある魔物に大して喧嘩を売ることに決めたのだった……。
何故って?
前に進みたいからである!寂しさで荒れまくった心に撤退の文字はもうなくなっていたのだ。
「ルクステータス」
体力16魔力50力10守8速13技24運10
HP32MP100SP48
「下級マンティコアステータス」
体力50魔力10力30守25速20技10
HP100MP20SP20
【アクティブスキル:隠密、パワーアップ、スピードアップ】
【スペルマジック:無属性魔法・身体能力強化、闇属性魔法・シザークロウ、毒属性魔法・毒付与】
「ふぅー……。」
魔法を自身に付与し終わると、大きく息を吐き作戦を考える。
「真正面から殴り合えば間違いなく負ける!それは間違いない」
相手は自分より格上、真正面から戦うほどまだ愚かではない。
「なら、勝ち筋は一つ!気付かれる前に毒を入れ、あとは削り殺す。」
ニヤリと笑う、魔王特製の猛毒により、勇者や大天使の体力をじわじわ削り、散々嫌がらせをした必殺コンボなのだ!
「パーフェクト魔王のコンボ……見せてやるぞ、デカブツ」
食事に夢中のマンティコアへ、木から木へと飛び移りながら静かに距離を詰める。
そして!
【アクティブスキル:ハイジャンプ】
「そこだぁぁぁ!!」
木の上から一気に飛び出すと
【アクティブスキル:シザーエッジ!!】
両腕へ装着された魔法シザーから鋭い斬撃が放たれ、マンティコアの背中を大きく切り裂いた。
「ガァァァァ!!」
「よしっ!まだまだ!」
傷口へ目掛けて飛び掛かると
「よいしょっとぉぉーー!!」
毒を纏わせたシザークロウを深々と突き刺した!
「グアァァァァァ!!」
急激な痛みにクリティカルダメージが入り、マンティコアが絶叫しながら飛び退く。
「ナ、ナンダ!?ナニガオキタァ!!」
「よし、毒が入った。」
毒を確認したルクはすぐさま距離を取る。
「ここからは時間をかけていくだけだな!」
怒り狂ったマンティコアが周囲を見渡し、見つけたルクに向けて殺気を飛ばす。
「オ゙、オ゙マ゙エ゙カァァァ!!ガァァァァ!!」
「ハッハー、怒り狂った魔物なぞ恐るるにたらず!」
【スペルマジック:ファイアボール!!】
小さな火球を一直線に飛ばす。
「ソンナモノォォ!!」
それをマンティコアは前足で簡単に叩き落とす……
……が!
火花で視界が塞がった一瞬で、ルクがマンティコアの横へと身を低くして高速移動していた!
【アクティブスキル:ハイジャンプ】
「横がガラ空きだ!」
【スペルマジック:毒魔法・アシッドボム!!】
【スペルマジック:毒魔法・ヴェノムショット!!】
酸と猛毒が横腹へ直撃!更なるダメージを与える
「ガァァァァ!!」
「よっ!——ほっ——とぉ!」
怒り狂ったマンティコアの攻撃を紙一重でかわしながら距離を保ち時間を稼ぐルク。
徐々にマンティコアの動きが鈍くなっていき、ここだと追撃をかけようとした瞬間だった。
「ガァァァ!!」
【グギガグギギャウガァ!!】
轟音と共にマンティコアがその場で高速回転!
攻撃スキルによる周囲へ衝撃波が走る。
「ぬっ!?まずっ!」
【スペルマジック:シールド!!】
バキィィン!!
「ぐふっ!!」
咄嗟に貼った盾ごと吹き飛ばされ、森の大木へ叩き付けられてしまう。
確かに、魔物もスキルを使えるのだが、さっきまで怒りに身を任せていたマンティコアが、ここでスキルを使ってくるとは思っていなく回避が間に合わなかったのである。
「がっ……!」
口から血が溢れる。
「ぐ……ぬぬぬ……。」
完全に予想外の出来事に大ダメージをおい足元がふらつく。
しかし、マンティコアも毒が回り高速の追撃が出来ず足を引きずりながらの移動だった為命を救われた。
「グ……ガァァ……。」
ルクは笑った。
ピンチな時こそ笑うのだ!
「……ふっ、ふふふ。……がふっ!」
血を吐きならがそれでも笑う。
「ハーハッハッハ!!油断したか、まだ前世の考えが抜けておらんな」
「しかーし!敵を前に寝転ぶなど魔王の名折れ!!」
ゆっくり立ち上がりマンティコアを指差したからかに雄叫びを上げるのだった。
「全部使い切ってでも倒す!魔王が敵に背を向ける事などなぁぁぁい!!」
慢心ダメ絶対




