2章-9話 天使の暗躍とVS擬天使
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「あれか…………思っていたよりは小さいか?」
ルク達は擬天使がいる村にたどり着くやいなや気配を消し、慎重に偵察を行っていた
…………ノクトの作戦様々である。
そして村の中央近くにそれはいた
身長2メートル程で狩人が使う様な弓と短剣を身につけておりじっと何かを待つ様に静かに座禅を組んで佇んでいる。
「当たりね?まぁ事前にサーチ使ったからとうぜんなんだけどね……あの冒険者達ちょっと弱そうだったもの二手に別れてよかったと思うわ」
「ウム、あの程度の魔導銃に頼る様ではな…………
さて、いっちょやるか!我とサキで先制攻撃を撃つ!リリはその後接敵、
レンカは様子を見てリリを援護しつつ攻撃できたら攻撃だ……ノクトは」
「俺は勿論待機だ!何かあった時の逃げ道の確保は任せろ」
「…………まぁいいか、よしやるぞ」
ルク達が作戦を決めいざ魔法を撃とうと準備を開始する
とその瞬間擬天使の目がグワっと開かれ即座に弓を構え強力な2連攻撃をルクとサキに放つ
「なに!?」
「させない!」【パリィ】
ガキン!
「チッ!作戦変更だ、バレたらなら仕方ない正面突破でいくぞ」
[狩人の擬天使(天魔物化)]
体力60魔力10力40守40速75技80
HP120MP20SP160
(敵感知、索敵術、短剣術、弓術、見切りの極意)
「オ゙オ゙オ゙オ゙オ゙オ゙オ゙!」
擬天使が高い叫び声を上げると身軽な身のこなしで弓を撃ちながら、常にルク達と一定の距離を保つ様に動いていく
「くそっ!魔法を撃とうとすると弓が飛んでくるし、出の早い魔法じゃあの動きを捉えられん、戦い慣れてるぞあの擬天使」
「任せて、私が動きを抑える!ルクっその後任せるね?」
【フィジカルブースト】【ハイスピード】
ダッッッ!
リリが速度を上げ、弓を剣で弾きながら素早く接敵すると片手で持った短剣で牽制しながら距離を取ろうと後ろにバックジャンプする擬天使
……だがその着地地点にリリが投擲を放つ
「逃がさない!」【アクティブスキル:ソニックショット】
高速で投げた剣が擬天使の足元に刺さりその衝撃でよろける擬天使
「オリャャャ!!」
その隙を見逃さずルクが擬天使に飛びつこうとする…………その時
「ルクっ!避けて」【スペルマジック:エアカーテン】
異変に気づいたサキがルクの後方に風の壁を出現させるも
ドシッ!ドシッ!ドシッ!と音を立てて巨大な擬天使が突っ込んできて
「ガガガガギアアア!!」
その壁を力で破壊しルクに迫るもう一体の擬天使
「なっ、くっ」【ハイジャンプ】
「任せるデス」【アクティブスキル:ショット!】
ルクが高く飛び上がり引こうとするも4メートルを超えるもう一体の擬天使が伸ばした手がルクに届く寸前、
レンカの槍が擬天使の腹部に当たりバランスを崩す。
「助かった!レンカ」
「ちょっと!二体いるなんて聞いてないんですけど?」
「そういえば夫婦とか言ってたような気がしマスね?」
[肥大化の擬天使(天魔物化)]
体力180魔力10力100守80速40技20
HP360MP20SP40
(肥大化、力自慢、木こりの心得、早食い)
「力特化に技特化か、面倒だな。リリとレンカで弓の方を頼む!……サキッ、我が前衛を張る援護任せたぞ」【シザークロウ】
「「「はい!」」」
「このデブが!我が相手だ——ヌェい!」【フィジカルブースト】
ルクが肥大化相手に身軽な身のこなしで右へ左へ揺さぶりながら、隙を見てその肉を切り裂く。
しかし斬られた事すら分からないかのようにルクに巨体に任せた攻撃をしてくる。
「くそっ!肉が分厚すぎてダメージにならんっ!サキ隙を作れ噛みつきを狙う!」
「任せてっ」【スペルマジック:ファイアーローズ】
炎で作られたイバラの棘が巻きつき肥大化した肉を焦がしながら動きを鈍らせていくも
「フンッッッ!!」
鈍らせたのは一瞬で力任せに破壊されてしまう
「えっ、痛っそ〜見てるこっちが痛いんですけど?」
「炎の棘を引きちぎるとか考えがやばいな…………」
くそっ、決め手にかけるな…………リリ達も、逃げに徹した狩人に対してダメージを与えられてないな………。
「よし……ちょっと危険だが特攻する!サキっ…………付き合え!やるぞ」
「フッフッフ、遂に鍛えた私のパワーを見せる時が来たわね!」【アイスハンマー装着!】
サキが自身が持つトレントの杖の先端に氷魔法で作ったハンマーを装着する
「一瞬でいい!気を引け、ダメージ覚悟で飛びかかるっ」【アクティブスキル:アタックコマンド】
「オッケー」【アクティブスキル:スピードコマンド、フィジカルブースト】
「ヌ゙ウウウウ!!」
直感で危険を察知した肥大化は身を屈め呻き声を上げながら警戒体制に入る
そこへ真っ向から突っ込むルクとサキ。
「いくぞぉぉぉ」【アクティブスキル武術:集中】
「えええい!」
ルクが集中力を高め前後左右に飛び跳ねつつヘイトをもらいつつ、
ルクが後ろに飛び跳ねそれに釣られサキから目線を外したその時、サキ渾身の打撃が大きなお腹に直撃する
「ア゙ア゙ウウウ」
ギロリとサキに視線を移し血走った目でサキに突撃するも首元に違和感を覚える肥大化…………そして
【ユニークスキル星喰い:エナジードレイン】
ルクによる切り札が肥大化の擬天使を襲う。
このまま決着がつくかに思われた…………
しかしその後方、家が立ち並ぶ物陰から違和感を感じ取ったものが1人。
ノクトは自分の目を疑った。
ルク達が特攻を開始した直後、
様子を見守りながらいつでも逃げれるよう待機していたノクトは家の影から俯きながらルク達の方に向かっていく小さな影を見つける。
「子供??なんでこんな所に……おいっ!そっちは危ねえぞ!…………くそっ泣いてて周りに気づいてねぇ」
ルク達が戦闘を行っている近くで、家の影から1人の10歳くらいの女の子が泣きながらママー、ママーと高い声を上げながらフラフラと歩いていた
このままだと巻き込まれる可能性もあるか……くそっ、こんな事する柄じゃねぇんだが見捨てたらルク達に怒られそうだしなッ!
【スピードアップ】
笑みをこぼしながらノクトは女の子の元に走り出す!
そして
「オイッ!ここは危ねぇんだこっちにこい」
女の子を抱き抱え走り出そうとした……その時だった。
「バアァァァァカァァーーー!!アヒャャャヒャヒャッ」
ザシュッッッ
突如女の子の奇抜な笑い声と共にノクトの腹部に大きな包丁が突き刺さる
「ガフッ………………え?」
「なっ!ノクト……グフッッ」
一瞬、それに気を取られたルクが後ろに倒れ込もうとしている肥大化の擬天使の動作に気づくのが遅れそのまま巨体もろとも地面に叩きつけられる
「ガッハッッ」
「ルクっ!ノクト!!何してんのよお前ー!!」
ルクを助け出そうと氷の槌を振るうも大きな手の薙ぎ払いで吹き飛ばされるサキ
「キャァァ」
「アヒャヒャ!やったよママ!パパ!アヒャャャ」
[子供の擬天使(天使化)]
体力35魔力58力45守40速80技60天10
HP70MP116SP120
(隠れんぼの極意、光魔法、土魔法)
その夫婦には子供がいた。
村に来た天使にはその子供は見つからなかった……
が擬天使となった夫婦の血肉を食べそして完全に結合し擬天使となってしまったのだ。
そして夫婦もこの村に留まっている理由があった。
それは擬天使となりながらも我が子を守るため一体が森へ狩に出かけ子供のレベルアップの為に魔物を取り、1体が用心棒として子供を守っていたのだ。
グサッ!
「グアァァァ!!!!!!??」
そして子供に近づいたノクトを後ろから更なる弓矢が襲う
「「「ノクトッ」」」
「ヌウウウウ」【ダークボディ】
体を闇化させ巨体と地面に挟まれていたルクがボロボロになりながら脱出、距離をとる
くそっ後一息の所で……完全に天使化してる子供だと?まずい、早くしないとノクトが危ない…………。
「グフっ、くっ、我がこの肥大化をやる…………」
「待って!ルク。私もうブチギレだわ!このデブ女は私がやる!ルクももうボロボロでしょ!少し休んでなさい」
「ならあの天使化した少女に」
ルクが言葉を言い終える前に真っ先に動いていた者がいた
【属性纒装:風】「ヨクモォォォォ!!」
レンカが体に風を纏わせ少女天使に突っ込む
あの天使……多分強いな
「我がレンカを援護する!リリ!サキ!そいつらは1人で倒せ!」
「「勿論!」」
「もう許しません…………少し不安もありますが出し惜しみはもう無しです」
【アクティブスキル:闘術練気[反]】
リリが闘気を練り体に纏わせると青白いオーラが身を包むそして、狩人の擬天使に素早く接敵し
「そこっ!」
剣による突きで初めてダメージを与える事に成功する。
狩人の擬天使は意味が理解できなかった。
ついさっきまで全ての攻撃を避け敵の技を解析し疲れを誘っていた、それは人間時代狩人として生きてきた経験に基づく必勝法だった。
だが急に動きがかわった、攻撃を躱せなくなったのだ……いや違う、こちらの動きが完全に読まれているかの如く動いた先に攻撃が来るのだ。
それもそのはず、サキの闘術練気[反]は体の反応速度を極限まで高め相手が動いた後に動いて、
相手よりも先に結果を出す事が出来る反則技だった……
勿論失敗すればタダでは済まない諸刃の剣だがもうリリに迷いは無かった。
ハァハァハァとリリの呼吸が乱れる。
まだ完全に使いこなせていないスキルによって急激に体力が奪われていっているのだ。
しかし、それでも彼女は止まらない!
相手の動作を見て、素早く動き確実に追い詰めていく
そして……
「これで!終わりっ!!」【アクティブスキル:ラッシュスラスト】
そして勝敗は決する、強化された身体能力で高速の連続付きを放たれ狩人の擬天使は絶命するのであった。
狩人の擬天使HP0
「グオオオ!!」
そしてここでは
「何度も何度も力任せに攻撃しちゃって!もう飽きたわよそれ!」
【アクティブスキル印術:術式遅延】【スペルマジック:ブラスト!】
「私もう完全に怒ったんだから!何が周りの建物が壊れるから爆発魔法はダメよ?そんなのもう知らないわ!」
【スペルマジック:ハイスピード】
サキは肥大化擬天使の攻撃を全力で走り回って避けながら術と魔法を組み合わせた技を連発していた。
もう一個!【術式遅延、ブラスト】
そして準備は完了する!
「ヌウウウン!…………ヌ?ゴアッッ!!??」
ドカーン!と肥大化の擬天使が突進してきた足元が爆発したのだ
「フッフッフもうアンタに逃げ場はないわ!」
そう、サキは擬天使の周りに地雷を設置しまくったのだ!
味方が周りにいると使えないし、そもそも空を飛べたり高く跳躍できる敵には効果がないが力任せに動き回る肥大化の擬天使とは相性が良かった……
そして
「グフッッガ、ガア」
何度も地雷を踏み抜き、動く事に恐怖を覚えた肥大化の擬天使の元に極大の魔法が降り注ぐ
【印術:爆発強化、爆発強化!爆発強化ァァ!】
何度も宙に手で文字を書きその文字を具現化させ
【スペルマジック:エクスプロード!!!!】
「!!????」超巨大な爆発魔法により塵も残さず肥大化の擬天使はその存在を消したのだった。
肥大化の擬天使HP0
レンカは懸命に喰らい付いついてた
身体能力はレンカが上、戦闘経験もレンカが上、だがこちらの攻撃は少女天使に当たらなかった
「マダァァァ!!!」
それはレンカがまだ属性纒装を使いこなせてない部分もあるが、少女天使は気配を消すのが上手かった。
光魔法による目眩しや土魔法による土壁で視線を切りつつ遊んでいるかのように逃げ回っていたのだ、
「おーにさーんこーちらぁぁー??キャハ?」
さらに高速で接敵しても上手く小さい体を屈めたり、跳びひいたりして少しレンカの視線から外れるだけで気配が掴めなくなるのだ
「はぁっはぁっはぁ」
そして時間をかければ掛けるほど不利になるのはレンカだった……
まだ属性纒装を全力展開しか出来ないレンカはMPが足りないのだ
「キャハハ?もう終わり?なら次は私が鬼ヒャハハハ!」
【ホーリードライブ】
そして、少女天使がスキルを唱えると表情が消え肌は青白くなり爆発的にステータスが上昇する
「グッ、ああっ!」
そして攻守は逆転し防戦一方に追い込まれるレンカ
「ボ、ボクはグゥゥゥ」
【諦めるなレンカ!最後まで出し尽くせ、我が見ておいてやる!ノクトの仇を取れ】
ルクがノクトに大量のポーションと効果がありそうな薬草をぶっ掛けながら魔言葉を放つ
「負けない、もうボクは逃げないんだアァー」
【属性纒装:風】
MPをルクと共有したレンカがもう一度属性纒装で体を強化する
「フッーフッー!」
だが、レンカ自身すでに限界の一歩手前だった、属性纒装は魔法を自身に纏わせる為、使うと自身にもダメージを追い続ける自爆技でもあったのだ。
バシュバシュと制御しきれていない風の刃がレンカ自身の体を切り裂く
しかし、レンカは決して敵から目を背けることはなく闘志をその目に宿し真っ直ぐに突き進む!
「負けないィィィアアアアア!」
「ギギギギ!」
ここで運がレンカに味方する。
少女天使が逃げに徹していたら例えMPがあっても勝てなかっただろう、
だが少女天使には圧倒的に戦闘経験が無かった、
勝負を決める為切り札であるホーリードライブを使い感情を力に変えた為、攻撃する以外の行動が取れなくなっていたのだ。
そして力と力がぶつかり合い
ガキンカキンと槍と包丁が火花を散らすと
「ギギ??」
少女天使の腕が衝撃で折れ使い物にならなくなる。
天使化してステータスが上がったとはいえ元はただの女の子、刃物の使い方なぞわかるわけもなく
「今ァァ!」【スラストォォ!!】
そのまま槍による一撃でその生命を終わらせるのであった。
少女天使HP0




