2章-4話 天使の暗躍と旅立ち
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貿易都市ヴァラレート城門前にて
ルク達はヴィカ達と別れの挨拶をしていた。
「それじゃあな!オマエたち、また会おう」
「ウム!ヴィカ達には世話になったな!ハッハッハ」
「ヴィカ達も遠征なんでしょ?大変ね騎士団って」
「ほんとだニャン、緊急招集が騎士団にかかってココと、もう一つの都市の騎士団が防衛都市に集まるのニャン、あまりそっちには近づかない方がいいニャン?」
「本当にな……すげー厄介ごとの匂いがするぜ」
ヴィカは勘が良かった
…………しっかりと厄介ごとにこれから巻き込まれる のである。
そんな事ルク達[は]知ったことでは無いのだが。
「ウム、前々からいってみたかった場所とはココから別方向だからな!問題ないな!」
ルク達は軽い挨拶をした後、貿易都市ヴァラレートを後にした。
そしてリリがどうしても行きたいと目を輝かせ珍しくおねだりをした場所へと向かうのであった!
「ねぇねぇ!本当にいるのかしら?精霊って?」
「絶対います!ギルドのお姉さんが見せてくれた本に載ってたんですっいます!」
「ハッハッハ!リリは精霊が好きだな!精霊はいるぞ?ただ……これからいく森にいるかどうかは知らんが。
だが、これからいく場所は精霊の森と名前がついているのだ!期待しないわけにいかないだろう」
「精霊ってボクでも契約できマスか?」
「う〜ん、あんまりよく分かってないんだよな我も。
勝手によってくるイメージだったんだが精霊と契約したと本に書いてあったのだろう?」
「はい!精霊と契約して、力を合わせて邪悪な竜を倒すんです!そして綺麗な湖の辺りで…………キャー!」
リリはストーカーからのストレスで3日程部屋に篭り、物語の本を読み漁り物語にハマったのだ。
「…………まぁ、強くなれるのなら我も契約したいぞ?」
「そうね!魔法的な感じなのよね!楽しみね」
時折り寄り道をしながら1週間と少しで着いた村、そこで少し休み何やかんや1週間滞在することになり、笑顔で見送られて更に2週間。
ルク達は精霊の森と呼ばれている場所に辿り着くのだった。
精霊の森
その森では遠いとーい昔の更に昔、精霊が住んでいたと言われている森。
何故その様な名前がこの森についたか……
それは………………
「ヘイ!らっしゃい精霊の森名物の芋虫焼だよ!?トロッとしてて美味しいよ」
「そこの嬢ちゃん達!?どうだい?精霊の森名物の採れたての川水は?とっても美味しいよ」
それは村おこしの一貫で宣伝の為だった。
「「「「……思ってたのと違う(わ)(デス)」」」」
「ねぇ?精霊に会えると思ってきたの!私達、精霊はいないの?」
「勿論いるさっ!この特性精霊の森の葉っぱで作ったお面を被っていれば遠くから精霊様が見守ってくれるのさ!1つ1銀貨だよ」(日本円で千円)
「………………ん〜?全く精霊の気配しないけどな?本当にいるのか??」
「だめだめ!ナッシングだよ少年。
いると思っている人の前にだけ精霊はあらわれるのさっ!ほらこの精霊の森特性の泥団子ネックレスをつけていればきっと精霊様も少しだけ近づいてきてくれるさ!1つ2銀貨だよ」
「「「「………………」」」」
「ねえ、流石に怪しいと思うの」
「絶対おかしいです、帰りましょう」
「そうだな、今までの村と雰囲気が違いすぎて気持ち悪いな」
「ニク狩りをしましょう」
「おかしいね??何でかわないのさっ?」
「おかしいおかしい??何でだい?」
買うのが当たり前、精霊を信じる事が当たり前といった感じで村人達が集まりだし異物を見る目でルク達を囲み出す
「ちょっと、何か変よ!!」
『心の乱れは正義の乱れ、何を焦っているのです』
頭に直接響き渡る声と共に、白いフード付きのローブで全身を隠した女性がゆっくりと空から現れ目の前に降り立つ。
「だ!大精霊さま!」
「大精霊さまよ!」
「「「ははぁ〜」」」
ルク達を取り囲んでいた村人達は地面に頭を擦り付ける様に祈りを捧げ始める
「え?頭に直接声が………………これはなに?…………ルク?どうしたの?」
…………震えが止まらん、フッ、この気配…………そうか。
「よく聞け新魔団、アイツは天使だ…………そして天使は敵だ、何も聞かず我を信じてくれ」
一瞬の間……そして
「「「!!……わかった!(わ)(デス)」」」
仲間意識の強さ、それが新魔団の真の強みなのだ!
ルクが自分達にだけ聞こえる様に口ずさむと警戒心を強めていく。
『祈りなさい小さき子達よ。私たちと共に楽園を目指すのです』
「ふっ、精神干渉だな?残念だったな!我も我が魔眷属もそんなものは聞かん!」
「!!??な、何を言って……」
『ごほんっ、何をいっているのです。私は大精霊、さぁ祈りなさい』
「黙れ天使!そもそも天使が人里に降りて精神干渉で村ごと乗っ取るとは今度は何をするつもりだ!」
『どうやらゆっくりお話する事はできない様ですね』
『この者達を捕えなさい』
「ハッハッハ!残念でした〜バカめ!同じ手は何度も喰らわん」
【スペルマジック:闇魔法イクリプス・フィールド】
ルクが魔法を唱えると、ルクを中心に周囲100メートルを月の明かりのみで照らされている闇の結界が覆い込みんでいき昼間だったのが真夜中のようにあたりを包む。
そして唯一の明かりである月を徐々に闇が覆っていき、月が闇に完全に呑まれると共に結界内にいた者たちの精神干渉が解除されその場に倒れ込み意識を失う。
「なっ!闇の大結界ですって!??」
そして幻影魔法で姿を変えていた彼女も本来の白い2枚の羽と光の輪が特徴的な天使へと姿が変化する。
「ほ、本当に物語の天使と同じ……」
「凄く綺麗デス」
「敵に見惚れるなバカモノが!前を向け!ここでコイツは倒し切る」
「まっかせなさーーい!」【スペルマジック:エアハンマー!!】
あまり物語に興味がなく、天使?とか思っていたサキがルクの合図と共に先制攻撃を勢いよく放つ
ガキンッ
「ちょっ!いきなりすぎませんかね〜??」
だが、天使が持つ魔力障壁にぶつかり飛散する。
2羽の天使(名無し)
体力50魔力75力50守50速50技50聖25
HP100MP148SP100
(魔力障壁、闇以外の属性半減、呪い無効、精神攻撃無効、記憶継承、聖骸暴走)
状態異常:闇により魔力回復阻害
「魔力障壁をまずは破る!この結界内で天使に回復手段は無い!力押しで押して押して押しまくれ!」
【スペルマジック:ダークチェーン】
【ダーククロウ】
不意を突かれ動揺している天使を更なる追撃が襲う。
闇の鎖が天使がいる地面から這い上がる様に出現し魔力障壁の上から天使に巻き付くと
ギチギチギチギチと障壁が軋む。
「くっ、だから闇魔法って嫌いなのよね!なんで人間が闇魔法を使えるのよ」
【ホーリーレイ】
光の閃光によって鎖が引きちぎられるが鎖に目が入っていた天使は接近する攻撃に気付くことが出来ず。
「今!」【パワースラスト!】
「壊れローー」【パワースラスト!】
ビキビキッッ!!
「!!!??」
リリとレンカの突きが魔力障壁にヒビを入れると
「離れて!」
【エクスプロード】
バッキィィィンっと
サキの爆発魔法により完全に消え去る
「私の障壁が〜〜〜!もうっ!魔力送っても障壁展開出来ないし…………ほんっとうに闇結界って。」
サキの爆発魔法によって砕かれた魔力障壁が光の粒となって消えていく。
だが天使は焦らない、むしろ薄く笑っていた。
【スペルマジック:聖歌幻想】
『本当に愚かな子達ですね』
天使の頭上に浮かぶ光輪が強く輝く。
『何故抗うのです?何故苦しむのです?
私達に従えば全て救われるというのに』
その声が響いた瞬間、目の前の世界が歪む……
「え……?」
サキが目を開くと目の前にいた筈の仲間達が消えていた。
代わりに現れたのはマンティコアが現れる前の懐かしい故郷、病気にかかる前の暖かな家の中で優しいオババが笑いかける。
『サキやもう戦わなくていいんだよ』
「オババ?」
思わず一歩前へ出る。
その隣ではリリが立ち尽くしていた。
目の前には美しい精霊が笑っていて物語で読んだ理想そのままの存在が語りかけてくる。
『契約しましょう貴方が望む力を差し上げます』
「精霊……さま……」
レンカもまた動きを止めていた。
「オトゥ……」
失ったはずの父が優しい笑顔を浮かべている。
皆の動きが止まる……
しかし天使の術に掛からなかった者が1人。
「見るなァァァァァ!!」
ルクの怒り声が森に響き渡ると共に結界の出力をあげる!
【スペルマジック:月蝕】
闇が更に広がり幻覚を切り裂き幻が砕け散る。
「はっ!?」
「な、何これ!?」
「今のは……」
現実に引き戻された三人。
その時天使が初めて驚愕の表情を浮かべた。
「何故です!?何故抗えるのです!何故私の導きが届かないのです!楽園で楽しく暮らせばいいじゃないですか!」
ルクが闇爪を構える。
「我は同じ手に二度も引っ掛かるほど馬鹿ではない」
天使の顔から笑みが消えた。
「そうですか、本当は使いたくなかったんですが……
あーあ!もう少しまったりしたかったなぁ〜、せめて結界は壊して記憶だけでも引き継がないと」
【ホーリードライブ】
天使がスキルを発動すると魔力が体を駆け巡り天使の持つ聖力と合わさり体の中で暴走を開始する。
魔力と聖力2つの力が暴走した事で全ての身体能力が爆発的に上昇する
ホーリードライブ状態
体力50魔力75力100守100速100技50聖25
HP96MP142SP100
(魔力障壁、闇以外の属性半減、呪い無効、精神攻撃無効、記憶継承、聖骸暴走、)状態異常:魔力回復阻害、バーサク、
「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙」【聖スキル:セラフィック】
しかし!この技には大きな欠陥があった……それは
純白だった羽がボロボロと崩れ落ち、白い肌が青白く変色していくと関節が不自然に捻れ、瞳から感情が消えさる。
「楽園へ、楽園へ、楽園へ」
完全に理性を失い目の前の敵を倒す、ただそれだけの化け物に姿を変えた天使が槍を構える。
「な、何よあれ……」
「怖いデス……」
次の瞬間天使が消える!
「――っ!!」
リリの目の前に音もなく現れた天使の槍が突き出され!
ガキィィン!剣とぶつかり合う!
反射で何とか剣を前に出し槍攻撃を弾く事に成功するも
「ぐぁっ!?」
続く蹴りで吹き飛ばされ木へし折りながら転がる。
「リリ!!」
直後!レンカへ向けて急旋回。
「くっ!」
槍を受けるが防御ごと身体が吹き飛び地面をバウンドしながら転がっていく。
「速すぎるわよ!」
「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙」
暴走天使がルクへ向かう。
「ちょっと!何よあれ!怖いんですけど??」
「天使はやばいって事しか知らん!とにかく攻撃あるのみだ!」
【グラビティホール!】
これで動きを鈍らせて…………なに!?
重力が発生し天使の身体が引き寄せられる。
だが!
「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙」
強引に槍を振り下ろすと
ゴォォォォォ!!っもと重力場そのものが強引に引き裂かれる。
「これだから脳筋は!!」
そのまま一直線!結界維持中のルクを狙う。
【アクティブスキル:武術心目】
「そこだぁぁ!!」
だが、ルクは素早い攻撃にはもう慣れっこだった!1年以上毎日、格上相手に本気の勝負を挑み続けたルクなのである。
天使の動きが見える!
あのジジイよりも遅い!
槍がくる角度軌道それら全てを冷静に見極め
「そこだァ!!」
ガキンッ!!闇爪で槍を弾きその腕に噛み付つくと
ガブリ!
【ユニークスキル:星喰いエナジードレイン】
「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!」
天使の生命力が強引に吸い取られ阻止しようと暴れようとするも決して離さない。
「ヌデェズァギィィィ!!」(撃てサキーー!!)
「気持ち悪い奴はぶっとばーーす!」
サキが手で大きく何かを描く様に動かすと空中に赤い文字が浮かび上がる。
【アクティブスキル印術:炎力爆増】
【スペルマジック:ファイアーストーーム!】
火魔法を放つ瞬間、空中に浮かび上がった文字が魔法に吸い寄せられる様に消えると火属性攻撃の威力を上げ、魔法による炎の大渦をルク諸共天使を包み込む。
エナジードレインによって生命力を吸われながら炎の渦によるダメージが合わさり、何とか脱出しようと試る天使だったが…………
「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!」
「逃がさない」
【エアカッター】
リリが放った風刃が羽を切断すると
「デス!!」
レンカが投げた槍が足を貫き動きが完全に止まる。
『何故……です』
天使は何かを言いかけ光の粒となって消滅した。
2羽の天使HP0




