19話 獣人の戦士
もし良ければ高評価等よろしくお願いします
スノーウルフの群れと盗賊3人を成行で倒した3人は盗賊の持ち物を物色していた。
「いらんな、これもいらん」
一通り物色した後、スノーウルフにやられた馬に繋がれた大きな樽を開けてみる事にする3人。
「あんま良い物持ってなかったしこの中に期待だな!」
そうして樽の蓋を開けた瞬間
「そこだぁ!」【アクティブスキル:スラスト!】
ダガーによる突き攻撃を、樽の中にいた女性が樽を覗き込んだルク目掛けて放ってくる。
「ヌァニョォォ!!」奇妙な叫び声を上げながらブリッジしさらに見守っていたリリがルクの頭を後ろに引っ張った為ギリギリで回避する。
「敵!!?何よアンタ!」【ファイアアロー】
「そんなもの!」
キンという音と共に炎の矢を短剣で切り裂く。
「待て待て待てなんだ急に!なんで樽に人……獣人が入ってる!?」
[虎の女獣人:ヴィカ(24歳)]
体力120魔力10力90守65速110技80獣15
人の顔に虎の耳と尻尾をもちオレンジ色の長髪をした獣人が血走った目で襲いかかる。
「問答無用!盗賊不勢が子供に変化などと小癪な真似を、我が街の子供達を返してもらおう!」
【アクティブスキル:フィジカルブースト】
茶髪の長い髪に虎の耳が生え、貴族が着るようなドレスを着た獣人の女性がスキルを唱えると、赤いオーラが全身を包み込む。
「2人は下がって援護に徹しろ!コイツ、強い」
【アクティブスキル:パワーアップ、スピードアップ】
【スペルマジック:シザークロウ、毒付与、ダークボディ、影の支配】
ルクはリッチ戦で苦い思いをしてから密かに特訓し、前世の魔王のスキルを再現させていた。
「2人ともよく見ておけ!脳筋の獣人如き魔を極めた者にとって敵ではないことを見せてやる」
ハッハッハ、獣人は昔から物理特化の一直線な奴らだったからな、ダークボディを扱える我の敵ではない。
「生意気なァァァ!!!シュッッ」ヴィカは高速で動きルクに接近、そのままダガーでルクの喉を斬りつける…………
「なに!?」
だが、その攻撃は闇となったルクにダメージを与えることはなく逆にすれ違い様に毒が付与されたシザーによる一撃を受けるヴィカ。
くっ、毒か、攻撃自体は大したことないが毒は面倒だ。
その闇化にも何かカラクリがあるはず…………まさか伝説の御伽話よのうな自身を自然属性へ変換出来るわけも無い。
「ガァァ!!」【アクティブスキル:トリックラッシュ】
ルクの周りを駆け回りながら四方から連続攻撃を放つ。
「ハッハッハ!きかん〜〜」
くっはっはーやはり魔の心得を知らぬ獣人は扱いやすい……MP消費が大きすぎるのが問題だが…………我なら何とかなる!
ヴィカは焦るようにルクに攻撃を仕掛けるが一切効く気配がなく動きが鈍る、そこへ
「ガブ!」
ルクがヴィカの腕に隙を見て噛み付くと
【暴食スキル:エナジードレイン】
「ギ、グ、ガァァァァァァ!!!こ、のォォォ!!!」
エナジードレインでエネルギーを吸収されながらルクを投げ飛ばす。
「とぉっ!からの〜」【ファイアショックウェーブ】空中で回転し体制を整え範囲攻撃を放つ
「グァァァ、クゥ……」
なかなかタフだなこの獣人…………。
「フッ、成程そう言うことか……盗賊は人間だと先入観に囚われていた、成程な、だが!タネが割れて仕舞えばこちらのもの!これで終わりダァァァ」
ヴィカはポーチから高級そうなアイテムを取り出しルクへと高速で投げつける
しまった!魔道具が、くっこの速さでは避けられん慢心した、責めてシールドだけでも
【シールド展開】
速さ重視の心許ないシールドを張る。そしてルクの足元にアイテムが落ちると中から霧が溢れ出しルクを包み込む
くぅぅぅ…………………………ぅ………………ん??
………………………………………………………………んん??全く痛く無いな?
「な、何故聖水が効かない!!??」
は??わ、我をゴーストと間違えたのかこの獣…………このパーフェクト魔王たる我を…………絶対許さん
【ブラストォォォ!!!】
同様しているヴィカに爆発魔法が炸裂する
「ァァァァァァ!!!」
地面に足をつくがまだ強い瞳でルクを睨む。
「くっ、盗賊不勢がまさか本当に魔を極めたと言うのか、自然化だと?それは伝説の話で…………
キサマなぜそれ程の力が有りながら悪に身を染める!!
金ならいくらでも稼げるだろう!
何故子供を攫い売り飛ばす!!
何故だ!!」
…………………………そんな事言われても。
チラリとサキとリリを見る
「え、えーっと?獣人さん?その私たち旅してるだけで盗賊とかじゃ無いんです……」
「そうよ!勝手に攻撃してきて何なのよアンタ!早くやっちまいなさいよルク!」
「やっちまえとか言うがな、明らかに勘違いっぽいし…………まぁ我をゴーストと間違えたのは万死に値するが」闇化を解きながら言う。
「勘違いだと?………………」
そこで初めて辺りを見渡すヴィカ。
盗賊のアジトにいると思っていたヴィカは何故外にいるのかと疑問に思い。
痩せ干せ死体になっている、自分をわざと攫わせた盗賊とそっくりな人物がいかくにあり見覚えのある2人の盗賊が大きい板の下敷きになっている事を確認して…………………………。
………………ヴィカは土下座した。
「フムフムつまり?最近頻発している獣人の子供か容姿のいい人間の女性を攫っている盗賊を討伐するために、魔道具で人間の女に化けわざと捕まったと…………。」
「アア、まさか運び出されてる間に子供に運び屋が討伐されるとは思わなかったがな、お陰でアジトの場所に辿り着けなくなった」
ギロっと睨み、逆に睨み返されシュンとするヴィカ。
「そもそもアンタ1人で盗賊のアジトなんかに乗り込んで大丈夫なの?いっぱいいるんでしょ?盗賊って?」
「ワタシは貿易都市ヴァラレート獣人騎士団、騎士団長だぞ、た、確かに頭の硬いジジイの訓練が嫌になり獣人の里から人里へと降りてきたが……
だからと言ってバカにするな!人間の盗賊なんぞに遅れはとらん!」
「でもルクには負けましたよね?」
「グッ、あ、アイツがおかしいんだ!何なんだ!なんで伝説の御伽話に出てくる伝説の魔王とその部下である四天王の魔法職2体が使っていたとされてる伝説の魔法、自然化が使えるんだ!
人の身で使う事は出来ないと結論づけられたのではなかったのか!!??」
え?伝説の魔王だと?我を差し置いてそんなカッコ良く呼ばれていた魔王がいたのか!?なんて羨ましい!
「まぁ、ルクだからねっ(ドヤ顔)…………………………あっ!そうだ!ねえアナタ、よく見ておけって言ってたけどあの自分が闇になる奴!私もできるようになるかな??」
「ちょっ、何言って……」
「無論だとも!まぁ欠点も幾つかあるが物理に対して最強になれる技だからな!そうだな、サキは炎か氷のどちらかだな、複数は無理だから考えておけ!」
「私も出来る……かな?」
「ん〜、リリはまだ少し魔力に不安があるからな、まぁ前衛には前衛の技がある、任せておけ!ハッハッハ!」
「……………………オマエたちは精霊族か?一体何百年生きている?」
「「「??9(9)(11)歳だけど?」」」
ヴィカは絶句し少し時が止まる。
「よし分かった!オマエらが何も分かってない事がよーーく分かった!」
「良いか良く聞け?自然化ってのはな?難しいなんてもんじゃないんだ、属性と肉体を完全同調させるとか正気の沙汰じゃないんだ!!失敗すれば身体が崩壊する!!」
「特に危険なのは精神汚染だ。
闇なら感情に呑まれる。
炎なら激情、氷なら感情欠落……属性に人格を侵食されることもある…………
まぁ、アタシは魔法をろくに使えないから全部魔法オタクから聞いた話だが。
自然化は絶対にやるなと全世界共通のルールになってる程危険なんだぞ?」
その言葉に、サキとリリは少しだけ表情を引き締めた。
だがルクだけは。
「なるほど!つまり慣れだな、ウムウム我と同じ結論に至るとは。
つまりそう言うことだサキ!練習あるのみだ、ちゃんと教えてやるから任せておけハーハッハッハ」
「違う!!」
ヴィカは即座にツッコんだ。
「なぜそこで脳筋結論になる!?」
「違うのか?」
「当たり前だろう!??」
リリがくすりと笑う。
「なんかヴィカさん、お母さんみたい」
「だ、誰がお母さんだ!!」
「でも面倒見いいですよね」
「分かる〜」
「うぐっ……」
ヴィカは言葉に詰まり、そっぽを向く。
耳だけがほんのり赤い。
そんな中、ルクがふと思い出したように口を開いた。
「そういえば盗賊だったな」
「む、そうだった」
一瞬で騎士団長の顔へ戻るヴィカ。
「子供を攫う連中だ。放置はできん」
空気が少し変わり真面目な雰囲気になるヴィカ。
ルク達はいつだって真面目な為いつもどうりである。
「運び屋が討伐された以上、相手も警戒する可能性が高い。バレる前に急がねばならん」
「じゃあアジト探すの?」
ヴィカは三人を見る。
不安そうなリリ。興味津々なサキ。そして――。
既に「盗賊退治!」みたいな顔をしているルク。
「…………。」
嫌な予感しかしなかった。
「絶対暴れるなよ?」
「任せろ!」
「……………………本当に嫌な予感がするんだよな」
ヴィカはとても勘がいいのだ。
ヴィカはても優秀です、優秀なんです本当は




