9話 それぞれの仲間
【アクティブスキル:隠密】【スラスト】長く伸びた銀髪をなびかせ独自のフォームで突きを放つ
「キュッ!!」不意を疲れた角兎はそれを正面から受け絶命する。
「やったっやりました!」
「ウムウム、凄いじゃ無いか!」
教えたスキルも戦い方も、面白いくらいに早く自分のものにするなこの娘………………。
それに比べて姉は……。
サキの方を見ると自身の頭上に大きな氷の塊を展開しながら、フラフラと制御しきれないでいる様子がルクの目に映る。
そして
「おっとっとっと」大きく振りかぶる様にルク達とは反対方向にサキの目線が向いたかと思いきや
「わわっ!!」いきなりグルンと一回し………………。
「避けて避けて避けてーーー!!ぁぁぁぁぁぁぁ」
制御しきれない巨大な氷の塊がルク達の方に飛んでくる
【スペルマジック:グラビティウォール!】「ふんぬっぅぅ!!負けるかァァァ!!!オリャァァ!」
ルクの力強い雄叫びと共に氷を防御魔法にて相殺する。
「おいっ!サキ!!魔法を打つときは事前に言えと!!急に来たら我ら死ぬぞ!!」
「何となくいけると思ったのよ!それに狙ったのはそっちじゃなくて反対方向にある大きな木よ!!………………そ、そんな目で見なくても……その、ご、ごめん、、なさい」
「サキは魔力を魔法に注ぎ込みすぎなのだ!最初は軽い礫系統から練習だと言っただろう!」
「だって、なんかそれ地味だし…………。」
「………………よしわかった!今日の夕飯は各自で狩りをした物のみにしよう!うんそうしよう!」
「ちょっ、ちょっと待ちなさいよ!不公平よ!!不公平!!!」
「リリは風と光属性の魔法適性があるしそこそこできる様にもなっている、剣なしで魔法だけでやってみろ。我も初級魔法のみで狩りをするぞ!ほら、不公平なんかないでは無いか」
「ぐっ…………。わ、私に迫力がない地味な魔法を使えと?」
「「……………………(ジト目)」」
「わ、わかったわよ!やるわよ!ってかリリまでそった側なのズルくない?」
「よーし!じゃあよーいスタート!!」
………………………………。
狩りを始めてから1時間後。成果
ルク[熊1頭、鬼カラス3羽、川魚3匹]
リリ[角兎2頭、鬼カラス1羽]
サキ[焼け焦げた鬼カラス??だった黒ずみ1つ、爆散した角兎??だったようなもの1つ]
………………………………。
えぇぇぇ?途中からリリやサキがやりやすい様に獲物を誘導してたのにも関わらず??いや、リリはいい、得意な剣を禁止にしたからな。
だが………………。
「サキよ…………狩りとは殺生するだけではないのだぞ??」
「わ、わかって…………る……わよ………………はい。」
「ふむっ。しょうがない、あまり気が進まなかったのだが!今日寝る前にでも魔力のコントロールの仕方をみっちり教えてやる!」
「え!?なによ!ちゃんとあるんじゃない!有るならもっと早く言いなさいよ!」
「因みにやり方だが!できる限り肌と肌を密着させ我と魔力回廊を繋ぎ、魔力の流れを我が作り出すからそれを体で覚えるという(パンっ!!)………………何故叩くっ!!だから言いたくなかったのだ!!」
「へ!変態!!そんなの変態よ!」
「別に裸になる訳ではない!それにこの方法だってユニークスキルのある我にしか出来ない特別な方法なんだぞ!!強くなりたいなら頑張れ」
「と、特別とかごにょごにょ、そ、そんな…………いったぁ!!痛い!リリ、足を踏むのは辞めなさい!痛い、痛いから!わかった!リリと一緒に!リリと一緒にやりますやらせてください。……そのリリと一緒にでも良いわよね?」
「ん?まぁ良いぞ?魔力コントロールはできれば出来るだけ良いからな!」
………………これが大人のお姉さんだったらなぁ。。。
ソルテジオ•アシュレイサイド
アシュレイは今、辺境都市リサナクの冒険者ギルド室長室ででギルド長のジネスタ(長髪の老婆(魔術師))に睨みつけられていた。
「つまりこう言いたいのかね?ゴブリン掃討作戦中、たまたまハズレの方に移動して味方を支援しようとしたら、たまたまそこにゴブリンジェネラルがいて運良く1人で倒せた…………と?(ギロリ)」
「そ、そうですね。そんな感じです」
「そんなあからさまな嘘を信じろとでも?駆け出し冒険者君?それともソルテジオ家の名前を使うかね?」
………………。バレてる、これはキツい……か?
「君のご両親からくれぐれも無茶はさせない様にと言われていてねぇ??まさか護衛としてつけたゴルドの言葉を無視して独断専行とな中々やるじゃないかい?ええ??」
強張った口調でジネスタは詰め寄る
「あ、あ〜。や、やっぱり不味かった……ですか……ね?何とかなりません?」
「………………ふぅ〜(キセルを吹かす)。」
「まぁ、君の情報のお陰でゴブリンを掃討出来た、そこは評価してるさ…………。
そうさね、条件付きで今回はお咎めなし、君のご両親にも上手くはぐらかしておこう」
「本当ですか!ありがとうございます!!」
「条件付きと言っただろう?早とちりは良くないねぇカッカッカ。ダンジョンって知ってるかね?んん??」
ダンジョン、それは世界の魔力の澱みが一定以上貯まると発生する迷宮。発生した段階ではレベル1の10階層。そこから数十年経つとレベル2になり20階層。レベル3で40階層といった具合に段々と階層と難易度が上がっていく。
「一般常識程度には知ってますが、それが何か?」
「ふむ、この都市リサナクではレベル2ダンジョンを管理しているという事は知ってるね?」
「はい。」
「ここのダンジョンからは鉱石がとれてねぇ、だがらダンジョンを潰す様な事はしない、だけどね。
ゴブリンの団体がいた場所があっただろう?あそこの近くにレベル1のダンジョンが出来てた見たいでねぇ……しかもゴブリンの。
出来たら誰かに潰して貰いたいんだよねぇ??カッカッカ!」
「本当ですか!是非!是非やります!!!」
「おっと?思っていた反応と違うねぇ?ゴブリンは金にならないで有名なモンスターだからねぇ??」
確かにゴブリンは金にならない!肉は食えないしドロップ品も大した事はない、
だが!ダンジョン攻略となれば話は変わってくる!ダンジョンは制覇すると特典でランダムでステータスがアップされる。
レベルアップでステータスをあげても良いけどレベルが上がれば上がるだけ次のレベルまでの経験値が多くなってくる。
そうなるとステータスを上げる手段はダンジョンを攻略するしか無くなる。
これは何が何でも攻略したいぞ!!
「大丈夫です!何も問題ありません!」
「カッカッカ!そこまで強く言われると疑っちまうねぇ…………。まぁいいか、なら任せたよ。あぁそうだ前々から頼まれていたパーティーメンバーの件1人探し人が見つかったよ?」
「!!!一体誰です?今どこに!!??」
「落ち着きな!そんな焦らんでももう此処に連れてきているさ。」
チリンチリンと手元のベルを鳴らすと部屋の扉がノックされ、軽装備にショートソードをもった10歳くらいの女性が部屋に入ってくる。
「失礼します!」
キタキタキター!!赤髪のイグリスか!
「知っとると思うが一応紹介しとくよ、元騎士爵家の次女イグリスだ、訳あって今は爵位は無くなって平民となって自警団として見回りをしてもらっているらしいぞ」
「うんうん、ありがとうジネスタさん!最高だよ
あっ、イグリスさん初めまして僕はソルテジオ•アシュレイ。
君が良ければ僕のパーティーに入ってもらいたい。
君の家の事については出来る限りのことはすると約束する、それに今君が欲しいものを僕は持っている」
「失礼ながら……」
「ああ、タメ口で構わないよ、お互いに信頼できるパーティーにしたいからね」
「そうですか、では、何故私を?私はまだまだ剣の腕も未熟。私の兄の足元にも及ばないのに、それに私が欲しいものとは?」
「イグリスさんは強くなるよ!そう僕は確信してる。それとこれを君に」
イグリスにゴブリンジェネラルが身に付けていた解呪の指輪を手渡す
「それは解呪の指輪って言ってね?それをはめると一度だけ呪いを払ってくれる」
「な!!!何故?いや、本当にくれるのか??何か対価は…………」
「上げるよ!対価はそうだな……一緒にゴブリンのダンジョンを攻略して欲しい、そこで見極めて欲しい、僕とパーティーを組んでも大丈夫かどうかを……それでどうかな?」
「……。わかった、騎士イグリス!!アシュレイに騎士の誓いを」
イグリスは騎士と言っていますが見習いです、感極まってつい、といった感じです。1章時点では予定がありませんがいつかイグリスの事も深掘りできたらいいなと思ってます。




