2章-67話 王都学園ダンジョンへ ①
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「ええっと?ルクさんって冒険者ランクCになるって言ってましたよね??」
ルク達が強いのは知っている。
しかし、タウが今まで出会った事がある冒険者はルク達と村専属の冒険者のみ。
よって冒険者ランクC=ルク達の強さという
とても偏った認識になっているのだ!
「ハッハッハ!任せろ、ダンジョンなら今までに7つ攻略してきた!余裕だ!」
腰に手を当て、胸を張るルク。
……たとえ過去の攻略が毎回死闘の連続だったとしても、「過去の自分にできたのなら、成長した今の自分ならもっと簡単にできる」と疑わない。
それがルク達なのであった。
「話にならんな!……ダメに決まってるだろ」
呆れ果てたような声とともに、トウガイが立ちはだかった。
常識に疎い奴らだとは思っていたが、まさかここまで重症だったとは。ダンジョンを七つ攻略?
どうせその辺の洞窟か坑道と勘違いしているに違いない。
「?——そもそもダンジョンには許可をもらえたら行くつもりだったからな!行かせてもらえるのであれば何にも問題はないないぞ?」
「そうね!夏になったらリバーシ大会もあるみたいだしそれまでにダンジョン攻略終わらせておきたいもの!」
「3つもダンジョンがあるみたいですからね!サクッと攻略しましょう!」
トウガイは思った
コイツらは口で言って聞くタイプじゃないと!
「……わかった、ならば俺に一本取ってからにしろ」
(……ん? この流れ、以前どこかのSランク冒険者たちともやったような……?王都の人間は気が短いな)
デジャヴを感じつつも、ルクはニヤリと笑った。
「フッ、まぁその方がわかりやすくて良いな!」
そして
「…………本当にお前1人でいいんだな?」
「フッ、当たり前だ!せっかくジャンケンで勝ったのだ!余計な事は言わないで貰おう!!」
「くっ、まさかパーで負けるなんて……」
「そうよ!1番おっきい手がパーなのに……」
「決闘したかったデス……」
ジャンケンとは運の世界、実に無情なルールなのだ!
「まぁいい……何処からでもこい!」
【フィジカルアップ】
腰に下げていた剣を抜き、隙のない構えを見せるトウガイ。
「フム!魔法で勝ってもつまらんからな!ハッハッハ!」
【フィジカルブースト】
それに対してルクは魔短剣を構える。
「少しやってみたかった事があるのでな!少し付き合え!」
そんな上から目線の魔王みたいな事を言ってルクが走り出しトウガイに接敵、低い身長を活かして足元を狙う
「それは悪手だぞ!小僧!」
【アクティブスキル:パワースイング!】
低い位置への攻撃は、上から力任せに叩きつけられた場合、威力を殺しきれず潰される。
それを通すなら、意表を突くか隙を作ってからだ。
(やはり、まだまだ甘いな……。)
トウガイは容赦なく、ルクの魔短剣ごと叩き潰すべく豪快に大剣を振り下ろした。
……だが
「ハッハッハ」
【スペルマジック:シャドウダガー】
ルクが、自身の魔短剣に闇を付与したかと思うと……。
トウガイの攻撃が闇に包まれた魔短剣をすり抜けた!
「なっ!!??武器が自然化しただと!???」
「ハッハー!何となーく出来ると思っていたのだ!」
そして体制を崩したトウガイの首元に魔短剣を当て勝負が決まる……。
「……なん……だと?」
理解が追いつかない。武器の性質を変化させて物理干渉を無効化するなど、そんな芸当が可能なはずが……。
「ハッハッハ!その足ではな?まぁ怪我してるにしては良い動きだったのではないか?」
Cランクになりたてのルクが、元Aランク冒険者に対してあまりにも上から目線な評価を下す。
「くっ、……本当にCランク冒険者なのか?」
「うむ!その年で凄いとギルドのお姉さんにも褒められた、ハーハッハッハ!もっと我を褒めても良いぞ?」
(違う、聞きたいのはそこではない……!)
トウガイは深く溜め息をつくと、思考を切り替えることにした。時には理不尽を受け流すのも大人の嗜みというものだ……。
「まぁ良いだろう……どうやら本当に強いらしい。その代わり俺もついていく、見ての通り足は引きずっているが学生のお守りくらいはできる」
それに……とタウ達を見ながら続ける
「学園管理のダンジョンはこういう時じゃないと入れないしな、少し興味ある。」
「「『……え??』」」
なんかいつまで経っても許可降りないな〜とは思っていたのだ!
まさか学園ダンジョンにそんな決まりがあったとは!…………。
…………ササッ
「えっ!ちょっ——はや!!」
「えっ!えっ!えぇ??」
「確保したデス!」
「絶対逃さないわ?さぁ学園にいくわよ!」
「何が何でも連れて行って貰わなくては!」
「「なんか怖いんですけどー???」」
こうして何故か確保されたタウ達と共に新魔団の学園管理ダンジョン入りが確定したのであった!
——————————
それから1週間ほどが経過した
理由は実にくだらない。第二王女率いる「Aクラス」がダンジョンをクリアするまでは「Cクラス」の入場を認めないという、頭の固い貴族教師が不当な突っぱねをしたからだ。
結局。Sランクパーティー『白銀の守護』を護衛につけたAクラスが、レベル1ダンジョンをクリアするまでの五日間、ルクたちは足止めを喰らう羽目になった。
ちなみにBクラスは、リバーシ大会のためにたまたま滞在していた『炎弓のボウ』率いるAランクパーティーにちゃっかり便乗し、すでにクリアしている。
余りにも不公平である!
そして、待ちに待ったCクラスの順番がやってくる。
「やっと我らの番か!なぜ順番が最後なのだ!全く」
「そうデス!AクラスとBクラスは同時出発でボクたちだけ後回しにされるなんて不公平デス!」
「そうよ!それにあの教師むかつくわね!爆発させてやろうかしら」
「あの残り少ない髪の毛切り飛ばしてやりましょう!」
あきからにAクラスの対応と、Cクラスの対応が違うのである!
露骨な差別待遇に、ルクたちの怒りは爆発寸前であった。
彼らの危険な雰囲気を察し、心配してダンジョンまでついてきてくれた『白銀の守護』のキテツとルクトが苦笑いを浮かべる。
「ハハハッ、あまり貴族様に喧嘩を売るもんじゃないよ?」
「そうだぜ!お前ら!確かにムカつくかも知んねーがアレでも貴族の教師だ辞めておけ!」
「ま、まぁまぁルクさん達。それよりも早くダンジョン行きません?……ね?」
このままだと危ないと感じダンジョンへ意識を向けさせたジーヌ、ナイス判断力である!
「まぁいいか。とりあえずダンジョンだな!」
「「「おーーー!!」」
元気よく新魔団は歩き出した!確かに目の前にダンジョンがあるのだ、あの教師は後回しでいいのだ!
……その楽しげな後ろ姿を見送りながら、トウガイは一抹の不安を覚えていた。
「……何も起きないよな?」
ボソリと呟いたトウガイの横に、いつの間にかノクトが並び立つと、真剣な眼差しでトウガイを見つめてくる。
「……トウガイさんに、一つだけ言わせて欲しい」
「……なんだ?」
「必ず……必ず迷子にならないようによく見ておくんだ!!戦闘は全部あいつら任せでいい!ただし道順だけはトウガイさん、あんたが決めるんだ!!」
「……お、オウ?」
ノクトの真剣な目に、とても不安を覚えるトウガイであった。
「トウガイ ステータス」
体力60魔力15力51守45速48(ケガにより現在18)技72
「ルク 14歳ステータス」
体力95魔力120力64守97速66技85運20特別ポイント5
(ユニークスキル:星喰い、星渡り、魔王化)
[称号:魔を極めし物、魔王(元)、魔眷属を作りし物、爪使い、武術家、短剣術、武道の心得、負けず嫌い、聖騎士の知識、暗黒騎士の知識、魔の真理者を生み出し者、属性纒装の知識、魔族の因子]
「サキ 16歳ステータス」
体力67魔力106力51守56速55技63運10特別ポイント5
[称号 ルク[元魔王]の魔眷属、魔の真理者、術使い、鞭使い、杖使い、武道の心得、負けず嫌い、魔族の因子]
「リリ 14歳ステータス」
体力101魔力60力66守78速62技89運10霊3特別ポイント5
(ユニークスキル:漆黒の守心)
[称号 ルク[元魔王]の魔眷属、大精霊と契約し者、聖騎士、暗黒騎士、剣士、闘術・武術使い、薬学の知識、負けず嫌い、魔族の因子]
「レンカ 15歳ステータス」
体力82魔力66力64守62速68技66運10獣3特別ポイント2
[称号 ルク[元魔王]の魔眷属、属性纏装(風、土、闇)、槍使い、遠投の心得、不意打ちの心得、負けず嫌い、魔族の因子]




