2章-60話 護衛依頼の終着点!
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ルク達が天使と遭遇してから3週間ほど。
一行は予定通り王都の近くへと辿り着いた!
入学生達からは
「すごい!」
「魔法を教えてください!」
「今まで見てきた魔法の中で一番カッコ良かったです!」
などと絶賛され、完全に気を良くしたルク達はとても上機嫌になっていた!
チヤホヤされながら魔法を教え、時にはリバーシで盛り上がり、気分よく旅を続けた結果――!
なんと寄り道が発生しなかったのである!
たま〜に狩にら出かけたが、チヤホヤされたいが為にちゃんと帰ってこれたのである!
これは奇跡である!
因みに1番人気はレンカで常に誰かに囲まれていた!
影狼鴉族?そんな者は子供達は知らないのである。
ルクやサキ、リリは教え方が独特過ぎて理解不能だった為途中からカッコいい魔法の使い方講座で盛り上げていたと言う……。
そして
『おおお〜〜〜!!』
初めて見る王都の巨大な城壁に巨大な門。
さらには巨大な城に皆心を奪われた!
直後
『…………ぇぇぇ〜??』
城門の前にできている巨大な行列を前に、皆で仲良く絶望するのであった……。
「本当にここに並ばなくてはいかんのか??」
「空飛んで入っちゃダメなの?あっ!閃いたわ!ちょっと危険がないか偵察に行ってくるわね?」
「そうですね、また敵が潜んでるかもしれません!」
「ジャンケンできめマスカ??」
ソワソワし始めたルク達を見てゴルド達がそれを嗜めるように呟く。
「いや、そんな事したら処刑レベルだと思うが……」
「王立学園行きの馬車が多いな……これは時間がかかるぞ」
「初めて王都に訪れた者は必ず身分証を作るからな……まぁ気長に待とうや」
「…………気長にとは10分くらいか?」
遠い目をしたルクにゴルドが答える。
「いや……早くても数時間は見てもらっていいか??」
ふとそんな時だった……。
一台の豪華な馬車が長蛇の列を無視し、別の専用入り口に向かっていくのを目撃してしまった!
「ちょっと!?あそこの入り口から入れるみたいよ??行きましょうよ?」
「カッコいい馬車だったデス!」
「あぁ、あそこは貴族様かAランク以上の冒険者専用の出入り口でな…………」
「さっきの白い盾の紋章はSランクパーティー白銀の守護だな……わざわざSランクが護衛依頼を受けたのか?」
『…………………………』
ルク達は自分のプレートを見る……。
銅で出来たDランク冒険者の証を……。
「Aランクはミスリルのプレートだったな?ゴルドよ」
「ん?あぁそうだが……つーかお前らDランクだったのかよ??」
ゴルド達は目を疑った!明らかに自分たちより強い者達が駆け出しに毛が生えた程度のDランクなのだ……。
「護衛依頼は受けたので、完了書を見せればCランクにアップだとかセーロさん言ってましたね?そういえば」
「フッ今そんな事はどうでもよい!我はピコーーン!!と閃いた!見よ!!」
ルクの手を見ると、以前ダンジョンで手に入れたミスリルとギルドプレートがあり…………。
「これを錬金術で合体させれば我らもAランクだ!………………アイタァァォァー!」
そんなやばい事を言い出すルクにバコーーーン!!とブブのゲンコツが入る!
「そんな事したら永久にギルドから登録抹消だ……やめておけ……。」
「…………フム」チラッ
「コクッ…………そうですねギルドプレートをいじるのは流石にやめておきます」チラッ
「じゃあ私達馬車の後ろの方で待ってるわね?」チラッ
「そうデスネ!そうします」ウンウン
「あぁ、そうしてくれ。俺たちも酒でも呑んでるか!」
………………。
ゴルド達はまだ新魔団がどう言う生き物なのかを理解していなかった…………。
ここまでの道中特に何も起こらなかったのだ!
そう勘違いしてもしょうがないのである!!
そして新魔団は動き出す!
いざゆかん!我等を止めれる者なら止めてみよ!と完璧な連携をみせ静かに馬車を離れるのであった。
「「「「【アクティブスキル:隠密】」」」」
————————————
王都城門前専用入り口にて
「Sランクパーティー白銀の守護様ですね?一応プレートの確認をよろしいでしょうか?」
城門を守る警備員が聖騎士のキテツにいつも通りの事務作業を行う。
「あぁ、はいこれ。あと今日は臨時でパーティーを組んでいてね?身元は私達が保証するから身分証だけ手早く発行してもらえるかい?——ノクト」
キテツがノクトを警備員に案内しノクトのギルドプレートを渡す
「分かりました。確認させて頂きます。」
「ウム!よろしく頼む!」サッ
「あら?ノクトじゃない。奇遇ね?」サッ
「いつの間にSランクになったんです?凄いですね」サッ
「身分証とか緊張シマスネ」サッ
ノクトは戦慄した!突然ルク達が現れたのだ!
しかも上位冒険者か貴族しか入れない専用入り口に
「…………はっ!!??え?」
「身長伸びましたネ??ずるいデス!」
「少しは強くなりましたか??」
「お、おう?お前らもどうしてここに……?」
警備員は和やかに談笑する五人を見て頷いた。
急に現れた時はびっくりしたがどうやら知り合いらしい……。
それならば!……と。(自称)真面目で通っている警備員はそのまま身分証発行の手続きへ向かって建物の中に消えていった……。
そして――
ノクトよりも戦慄し思考が止まっていた者が1人。
「………………何?」
とキテツが呟く。なぜこんなに接近されるまで誰も反応出来なかった?
いや、そもそもコイツらはだれだ??
「いや待て、待て待て待て」
いやそもそもだ?常に発動している周囲警戒スキルには何の反応も無かったはずだ!
なのに何故ここにいる?どうやってきた??意味がわからない!段々と膨らむ疑問と不安感に声が荒くなっていき……。
「待てぇぇぇぇぇぇ!!」
遂に我慢の限界を迎えたキテツは馬車から降り剣を構えると、ようやく事態の重大さに気づいたパーティーメンバーもルク達を取り囲む。
「ん?なんだ??」
「何かありました?」
「何かあったのかではない!!」
キテツはつい叫んだ!常に冷静にいるよう心がけているキテツだが叫ばずにはいられなかった。
「誰だお前達は!?」
「ルクだ!」
「サキよ」
「リリです」
「レンカデス」
「「「「4人揃って新魔団だ!(です)」」」」
ババーーン!!
「………………お前ら、相変わらずなんだな?」
ノクトはつい目を背けてしまった……。
あぁ、これはキテツさんに絶対怒られるやつだと現実逃避を始めたのである!
「名前を聞いているんじゃない!!私はSランク冒険者だぞ!?」
「そうらしいな!ハーハッハッハ」
「…………私の警戒スキルをどうやって潜り抜け来た!」
「普通に走って来たわよ??ねぇ?」
「そうですね!サッと来ました!」
キテツには理解できなかった……
ゴースト系魔物でも歴戦の盗賊でもなくただの子供達である。
にもかかわらず、自分のスキルが一切反応しなかった……
どうやらノクトの知り合いっぽいがそんな事はもうどうでも良かった!
これまで数々の修羅場を潜り抜けてきて人を見る目を磨いてきた!気配削減系スキルへの対策も当然積んでいる。
にもかかわらず全く気付けなかったのだ……
気配も殺気も視線も感じることなく気付いた時には真横で談笑していたのである。
もし敵だったら?もし暗殺者だったら?
「…………」
完全にプライドを刺激されたキテツはルク達を睨みつける……。
そんなキテツに対しルク達も見つめ返す…………!
何故見られてるのか分からないが、見つめられたのならばドヤ顔で返す!それが強者たる者の行儀!!
「…………」フンす!
「…………」ドヤァ
「もういい…………わかった」
「おお!話がわかる奴だな!やはりSランクともなると……」
「違う!!…………話しが通じないと言うことがよーーくわかった!」
白銀の守護パーティーも静かに戦闘の構えをとり……剣先をルク達へ向け殺意を込める!
「私の警戒を掻い潜った以上、見過ごすわけにはいかない……お前達が何者なのか見極めさせて貰う!」
身分証を発行して帰って来た警備員は意味が理解できなかった…………。
いつも穏やかで常に周囲の人々に優しい笑顔を振りまいているSランク冒険者が子供相手に剣を向けているのだ……
しかも本気の目で!
「……え!?ちょっ、何してるんですか!あなた達!!」
そんな中……。
「そういやあいつらどこ言ったんだ?」
「ルクさん達ですからね?狩にでもいったのでは?」
「アイツら狩り好きだよなぁ?……くぅぅ〜昼間から飲む酒は美味い!」
城門前での出来事など知る由もないゴルド達は入学生達と共に楽しく昼食を頬張るのであった!
王都編ものすごく長いです。
折角の王都という事で、今まで飛ばしてきた街などでの出来事も全部やっていこうかなと思っています。
多分戦闘よりもギャグメインになりそうな?
温かい目でルク達の王都編を見守ってくれたらと思います。




