6話
こんな日が来るなんて思ったこともなかった。
だから、早く……
「むちゃさせっかも」
「いいよ…… 誰もいないし、僕たちだけだから」
体に優しいキスが降ってくる。
最初は、首筋にそれから下へと。
くすぐったくもあり、嬉しくもあり。
(もっとして欲しい……)
「加減しねぇから」
そう言った結城の瞳が怪しく光った気がした。
「……っあ」
少しひんやりしている手を胸に当てられ、
体が反応する。
指が敏感なところを少し掠めていく。
わざと焦らすように、思い出したかの如くに、
体を撫で回しながら、時折掠めていく。
その感覚が心地よかった。
「ん…… ゆ……き……」
目を開けられなかった。
自分から言い出したのに、恥ずかしくて、
相手の顔もちゃんと見ていられなくて。
相手の名前を呼ぶ。
「碧李、手退けてろ」
顔を見られないように手を翳していたら、
邪魔だと退かされる。
退かされた手は握られたまま、もう片方の手で
抵抗ができないように、胸の敏感なところを摘んだ。
「やだ…… あっ……そこ」
結城はそこから、もっとすごくした。
胸しか触らなかったのに、下半身の方に手を伸ばしてきた。
履いていたズボンを脱がされ、さらにはパンツまで脱がされた。
内腿を撫で上げられると体が跳ねた。
「綺麗な体だな……」
「……っ恥ずかしいからそんなに見るな」
そういうとクスっと笑い、胸に唇を押し当てられた。
「んっ……」
「こっからは、激しくなるぞ?」
怪しい笑みをし、手で、口で、翻弄していく。
まるでその感覚は、自分の体が自分のものではなくなっていく、
そんな感じであった。
我慢の利かないくらいの快楽に、
声を上げられずにはいられなかった。
与えられる快感にただ、体を委ねるだけだった。
「結城っ…… 結城……」
腕を伸ばし、相手を求める。
名前を呼ぶとすぐに気づいてくれた。
「碧李、可愛い……」
そう言って、愛おしそうにキスをした。
碧李の体を翻弄しながら……
「あ……んぅ……や……」
結城の首に腕を回し、強く引き寄せた。
気持ちも昂り、体も高揚し、頭では何も考えられなくなってくる。
「結城だけずるい…… 服脱いで……?」
「脱がせてみろ」
煽るように囁きかけられる。
言われたように服を脱がそうとするが、
手が上手く動かない。
ボタンがあるため、動かしにくい指先では
なかなか外せない。
僕がボタンと格闘している間も、結城からの愛撫は止まらない。
「ん……出来ない……っあ」
快感に堪えながらも頑張るが、やはり上手くいかない。
「ボタンは外してやるよ」
クスッと笑いながら、そう言われ、
素直に従った。
その後はスムーズに脱がすことができた。
しかし、パンツだけはどうしても引けが出てしまい、
躊躇する。
「碧李がするか? それとも自分でやろうか?」
「するもん……」
変なところで意地を張ってしまう。
ゆっくりと手を伸ばし、脱がしにかかろうとした。
それなのに…… 暫しの間止まっていた愛撫が、
また始まった。
「っあ…… ゆぅのバカ……っ」
無意識のうちに昔の呼び方で呼んでいた。




