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イディアハルモニア  作者: 金柑


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43/53

第40音 「小星光底」


ミスコン後…


「ぶ、ぶふう、12票!!笑」


ゴス!


「いつまで笑ってんだ」

「あ痛!グフゥ。笑」


もういいや。


茜どこ行ったんだろ、夕夏紹介したいのに。


……


「ハーイ、トーマ!!」


ん、マリア?


アイツは個展じゃなかったか?


「ヘイ、パース!!」


「お、おわ。バシン!!」


「オオゥ、キャッチずるいでーす!!

あっ、キーパーでした!笑」


「マリア、個展は良いのか?

ってなんでサッカーやってんだよ?」


「あぁ、フットサル体験コーナーか」


「そうでーす。トーマやりませんか?

もちろん無理しないで良いでーす」



ウズッ!!



「よし、少しやろうか?だけどキーパーでな」

「流石にまだ、無理は出来ないし」


「OK、OK、のんびりやるでーす!!」



「ところで、それなんでーすか?」


「それ?あぁ、妹の夕夏だ。ホレ挨拶」

「夕夏?」


「はっ!ねぇなんなの!!」

「お兄の周りには美女しかいないの!?」


「マジでハーレムじゃん!!」


「面白い子ね、Piacere、荻原マリアでーす。

イタリアと日本のハーフでーす♬」


「岬、夕夏です、よ、よろしくお願いします!」


「はぁ、一生見てられるわぁ…」


「…」


「はっ、それよりお兄、フットサル大丈夫なの?」


「あぁ、この間なボール蹴れたんだよ」


「まだ、無茶は出来ないけど。

少しずつならやっても良いって♬」


…いや、ちょっと待て


「マリア、個展は!?」

「ん〜、見たい人が見ればいいでーす」


「興味ない人の為に、私時間使いたくないでーす」


「本当に必要な人には必ず伝わりまーす!!

そして、必ず繋がりまーす!!笑」


…スゲェな


「さぁ、やりましょう!夕夏も一緒でーす!」

「は、はい!!」



うわっ、

フットサルとはいえピッチに立ってる。


あっ、やばい泣きそう…泣きそうだ



ドゴッ!!


「グェ!!」


「ハイ、トーマ。何悲しい顔してまーすか?

サッカー、楽しい!でしょ?笑」


「あぁ、ああ♬」



やっぱり、

後ろから見るこの景色はたまんねー!!


それと、

やっぱり、キーパーは指揮に通じてる!!


ホラ、今そこにパスが欲しいんだろ?


バシッ


蹴れる!通る!!


次は、そこ!!


バシッ


ホラみろ!!笑


(お兄、嬉しそう)


……


「ハァ、ハァ」


「さ、流石でーす」

「パスが、欲しい所に来て気持ち悪いくらいでーした!!笑」


「へへ、ハァ、ハァ」


「デモ、今度はもっと一緒にやりましょうね!笑」

「私は、トーマと一緒にサッカーしたいでーす!!」


「…?あ、あぁ、もちろんだ!!」


……


「ふぅ、サンキューマリア、久しぶりに楽しかったよ!!」


「良かったでーすね!オウ、夕夏プレゼントね」

「お、俺にも見せてくれよ。どれどれ」


雨で濡れたアスファルト

暗い水溜りに

一瞬差し込む

電車のヘッドライト


「偶然撮れた写真ですが、私大好きでーす!」


「あ、ありがとうございます!大切にします!!」


「Brava!!大事にして下さい。笑」


オウ、流石にまずいでーすとか言って個展に戻って行った。


「なんか、不思議な写真だな…」


「うん…でも私好きだよ、コレ」



「ちょっと腹減ったな、なんか食うか?」


「奢り?奢りなら食べてあげる!」


「ヘイヘイ。奢らせていただきますよ」



「ねぇ、誰のおかげ?」


「ん?何言ってんだ?」


「お兄、サッカーやってた頃よりも楽しそう」



「バーカ」


「おっ、西田!!ん?ルー?」


「おお、岬!」


「ん、それが妹か?」


「ふむ、似ているな。感情最優先で物事を考えそうな顔がそっくりだな!!笑」 


「すいません〜、ビール下さい」


「むか!お兄コレ殴って良い?」

「む、何故怒る?褒めているのに??」


「僕は西田直継だ。宜しくな、夕夏さん」


カシュッ


「あれ、妹紹介したっけ?」


「ゴクゴク、プッハー。

…なんでルーが焼きそば焼いてんだ?」


「ん?やつは試食を食い過ぎた罰だ」


「僕はレモンサワーを」


俺達に気付いたルーが遠くから 


「YA-MAN」と言っている。


カシュッ


「本当なら茜にもやらせるべきだが、ミスコンがあるとか言ってな」


「こちらの都合で、

穴を開けるわけにもいかんだろう」


「グビッ、グビッ、クゥー。

妹の名前は君から何度か聞いているぞ!!」


「そうだ、

弘を見かけたらこっちに来るように言ってくれ」


「あ、ビールもう一本」


「ヤツのことだ、どうせ何処かで本を読んでいるんだろうが、こういう祭り事の時には共に楽しまないとな!!」


カシュッ


「分かった、伝えておくよ」

「それにしてもよく覚えていたな!?」


カラン


「ふふ、頭の作りが違うのだよ♬」


「ではな、僕は戻るぞ」


「ああ、夕夏さんたこ焼きで良ければ持っていきなさい。僕の奢りだ」


「せいぜい学祭を楽しんでくれたまえ」



「ねぇ、お兄…」


「うん、悪気は本当にないんだよ」


「悪い人じゃないのはすっごく伝わったよ…」



ふう〜、ヤバイヤバイまさか優勝するとは!笑


ウチ、清楚系もイケるんじゃん!!笑


とりあえず、ウィッグと衣装を

音楽堂に隠しとかないと。


…黒髪も、マジで考えてみようかな?


「葵です〜」とか言って


「斗真君、よろしくね」とか…


ぶはっ、無理無理!!


やっぱウチはウチだわ!!笑


何処に置いとこーかなぁ??


……


「わぁ、弘!!

びっくりした、てか、なんでこんな所?笑」


「…落ちつく」

「にゃ〜」


「ありゃ、アンタもいたのかにゃ?

可愛いにゃあ♡」


「…先輩…きもいっす」

「ちょ、ウケる!酷くない!!笑」


「あっ!そういや、ニッシーが探してたよ。

飯くらい食べないとって」


「…」

「パタン」


「一緒にいく?」

「…ウッス」


「じゃあ、またにゃ!

あとで美味しいご飯持ってくるにゃ♡」


「…先輩…」

「分かってるし!!笑」



「お〜い、茜〜、弘〜」


あっ、いっちん。


「ウェーイ!!あっ、坂下のばぁちゃん!?

久しぶり〜、元気ですか?」


「茜ちゃんはいつも元気ねぇ、私も元気よ!

ブイ!!」


「…お久しぶりです…」


「あら、弘君も!?

たまには遊びにいらっしゃいね」


「縁側で読書してるだけでも良いんだから♬」


「…ウッス」


「それで、どしたのいっちん?」


「おぅ、坂下のばぁちゃん案内してんだ」


「佳代が書道で動けねぇからよ、

それならオイラの出番ってもんだ!!笑」



「ん〜んっん〜♬ヒック」

「おっ、何してんだお前ら?」


「あっ、せんせー!!せんせーは?」

「俺はお前、ツマミにたこ焼きでもってな」


「ん?坂下さん!!」


「ご無沙汰してます。最近はお伺い出来ず」


「それにこいつらまで、世話になってるみたいで

ご挨拶もせずにすみませんでした」


「もう、良いのよ。笑」



「…やっちゃん、良い子達が集まったのね。

良かったわね」


「ちょ、敵わないなぁ。

流石にやっちゃんは勘弁してください。笑」


「あらっ?私にとってはずっとやっちゃんよ」



や、やっちゃん!?



ウチ等は顔を見合わせて

その衝撃に耐えていた。


「一心君、私は少しおしゃべりしていくから

ここで大丈夫よ」

「あなたも遊んでらっしゃいな」


「あぁ、行ってこい。

坂下さんは俺が責任持ってお相手をするから。

そうだ、渚も呼びましょう!!」


「あら3人きりなんて、何年ぶりかしら?」

「はっは、10年はたってますよ」



2人は音楽堂へ消えて行った…


って、やっちゃん!?



「あぁ、お前ら。…喋るなよ!!」



「どーする?ニッシーのとこいく?」

「それとも佳代?」


「先に佳代んとこ行って、一緒に飯いこーぜ」

「そだねぇ、かよかよも、お腹空いてるっしょ」


「弘はどうする?」

「…先に行ってる…」


「そだね、ニッシー、弘探してたし♬」

「…ウッス」


「ほいじゃ、いっちん行こっか!!」

「またあとでね、弘」


「…」



「確か、この棟の2階だったよな?」



「ん?ありゃ、兄弟じゃねえか!?」

「お〜い、兄弟!!」


ゲッ、トーマっち…気まずい…笑


……



「お〜い、兄弟!!」


ん?一心か?


…茜!!…いや…葵かな?笑


「よお、一心。佳代んとこか?」

「おうさ!!佳代も誘って飯でもってな」


「おっ、良いね。俺らも行くよ!!」 


「おお、そうだそうだ!」


「お嬢ちゃんが兄弟の妹さんか?」

「俺は澤村一心だ。一心で良いぜ!!」


「兄弟の妹って事は、俺の妹でもあるわけだ。笑」


「遠慮なんかいらねー、よろしくな」


「は、はい。夕夏です」

「夕夏。上見過ぎ!!」 


「あっ、すいません!!」


「良いって事よ」


「コイツは…このリーゼントは俺のポリシーだ」


「好奇の目で見られようが、

なんだろうが別に気にしちゃいねぇよ!!笑」 


「は、はい。ありがとうございます♬」


「触るか?笑」

「良いんですか!笑」


…何故か微笑ましい。笑



「え〜っと、そちらの方は…葵さんでよろしいでしょうか?」

「優勝おめでとうございます!笑」


「やめてよトーマっち!!

ウチだってまさかあんな事になるとは!!笑」


「大体、そっちだって優勝じゃん!!」


(おやっ?)


「12票で!!ブホッ、マジウケる!!笑」


「あっ、お前それは言わない約束だろ!!」 


「俺の方がまさかだよ…笑」

「由希子にやられたよ…」


「ウチも由希子…」


(おやおや?)


「だよな、由希子のウィッグだったもんな」


「なんかゆっきーが、急に欠員が出ちゃって、これじゃコンテストが無くなっちゃう!!」


「ってゆーから、急いで行ったら欠員1人じゃん?17人もいるし!!笑」


「俺はヒロミだ…あのヤロー」

「流石に泣いてるから復讐できなかったが、

近々覚えてろよ!!」


(おやおやおや?)


「兄弟、俺には返り討ちに合う姿しか見ぇねえよ」


「マジそれ!

トーマっちじゃヒロミに勝てないよ!!」


「むっ、いつか必ず一人で立ち向かってみせる」


「抱きつかれて、『ト・オ・マ、嬉しいわ。

あたしと新しい扉を開きましょ〜♡』

とか言って食べられる未来しか見えん!!笑」


(は、はぁ〜ん)



(いや、…待って!!葵さん?) 


「え、あの草薙『葵』さん?」 

「おわぁ、ごめんねちゃんと挨拶してなくて」


「草薙『茜』です…ヨロ♬」


「え、お兄。じゃあさっきの17番の人?」


「…そうだ、あれは多分ノリだ!笑」


「でも…なんかもう驚かないよ」


「お兄の周り美女多すぎてお腹いっぱいだよ…

はっは!笑」


「えぇ、酷くない!ウチは可愛くないって事?

ウチ、ミスだよミス!!」 


「あっ、いや、そういうつもりでは」


「『葵』さんも素敵でしたけど…」


「茜さんにお会いできて、なんて素直で、正直に生きてらっしゃる人なんだろって感激してます!!」


「それに…可愛すぎです♡」


「マジ良い子!!泣。

プリン好き?プリン食べ行く?」



「おぉい、茜。俺達ぁ佳代誘いに来たんだろ!?」

「やば、忘れてた!!ウケんね」


「そんなわけで佳代んとこ行こうぜ、兄弟」

「ゆかっちも一緒ねぇ〜♬」


「あっ、ウチの事は茜で良いから!ヨロっ♬」

「…茜さん…マジ天使!!」


「はっは、あっ!

そういや一心、弘見なかったか?

西田が探してて」


「あぁ、先に西田のとこ行くって、別れたぜ」

「それなら良いんだ。おっ、佳代〜!!」


「あら、皆んな来てくれたの!!」



「もう…またかよ!!」


「茜さんで最後だと思ったのに…

もう身構えてなかったよ!!」


「そんで、デッカ!デッカ!!

顔ちっさ!!そんで、良い匂〜い♡」


「ゆ、夕夏?」


「この楽しい子が夕夏さん?」

「初めまして西佳代よ。よろしくね」


「はい!!もう本当によろしくお願いします」

「茜さんも本当にお願いします」


夕夏、

そんなに胸がコンプレックスだったのか。


……


「ハァ、ハァ、ハァ」


「もう、なんかパンチドランカーってヤツだよ」


「ねぇお兄、もういないよね?ねっ!!」

「いや〜、あと一人」


「まだいるの!!」



「あっ、でも、多分気が合うと思うぞ!!」


「とにかく、ウチの連中は皆んな本当に濃いからな。疲れたろ?」


「飯食って元気出せ!!」


……


「おぉーい、西田ー!!」


「あれ、そういや木下さんは?」


「え、ミツミ?

ミスコン会場には居たわよ?」


「うん、助かったよ。笑」


「あの子、大丈夫だったかしら?」


「サッカーも、いまーした!!」


「…居たよ…」


「うむ、屋台の手伝いをしていたような?」


「YA-MAN!ミツミ?助かったぜ!!」


「おっ、木下かアイツは良いやつだな」


「みっちゃん、マジ感謝♡」


……


「え〜っと、夕夏…

…そんなヤツだ!!笑」


「いや、わかんないよ!!!!!」


……


ーーーー

次回 第41音

「残響」


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