第23音「普通」
3日目の練習
昨日はなんか上手く音が拾えなかった。
みんなに迷惑をかけちゃったな。
頑張らないと!!
……
うん、いい感じ。
大丈夫、今日は上手くやれてる。
あっ、曲終わりそうだな。
うーん、どうしよ?
次、私行ってみようかな??
パァーーン
クラリネットだ!!
佳代ちゃんが入ってきた。
…
凄いな、佳代ちゃん。
この合宿に来て、まだ3日なのにどんどん変わってる。
うぅん、変わったんじゃなくて
あれが、佳代ちゃんなんだ。
カッコいいな…
自分を持ってるんだ。
……
私は普通だ。
……
フツウハワルイコト??
◇
斗真くん今日はピアノだ。
凄いよね、サッカーやめて指揮者だよ今!
しかも、今や色々弾けちゃう!!
練習したんだって、
皆んなにカッコ悪いところを、見せたくないからって。
だとしても、あそこまで出来ないよ!
ホント尊敬しちゃう!!
私にはあそこまで努力出来ないよ。
……
私は普通だ。
……
フツウッテナニ?
◇
うちのオケはみんなすごい。
技術だけじゃなくて、人がって言うのかな?
皆んな色々な悩みや苦労、挫折があって
それと向き合って前に進もうとしてる。
カッコいいよね?
私は、そんなのないよ。
みんなの中に私…居ていいのかな?
……
ワタシハミンナトチガウ。
◇
初日の遊び
私は散策を提案した。
空から見た島が綺麗だったから、
こんな所中々来れないから、
みんなと島を見たくて…
特に変わった事ではなかったけど、
私はそんな時間も大切だと思ったから。
……
島に向かう前日の夜、
飲み過ぎで、浜辺で酔いを覚ましてた。
斗真くんが来て
やたら褒めてくれた。
みんなもだって。
酔っ払いすぎだよ
私そんなにたいした事してないよ!!
……
フツウノコトダヨ。
◇
フェリーの中で木下ちゃんが
私みたいになりたいって
私?
私なんかになっても楽しくないよ。
私そんなに褒められる人間じゃないよ。
ミツミちゃんの方が凄いよ!!
人と話すの苦手なのに頑張ってる!!
年下なのに尊敬しちゃう!!
「ならない方がいいよ」だって
なんであんな事言っちゃったんだろ?
……
ワタシハスゴクナイ
◇
3日目の遊びの時間だ。
今日は誰だろう?
「よし、今日の一発目は僕だ!!」
西田くんだ。
最近学校で西田くんに『普通』を教えている。
教えるって言うか、最近の流行や美味しいものとかそんなくだらない事をお話ししてる。
「僕からの提案はサンドアートだ!!」
「コレだけの良質な砂浜だ、美しいサンドアートが出来るだろう」
「荻原、君には撮影もお願いしたい」
「はーい、了解デース。それとマリアデース!!」
……
素敵!!
流石西田くんだね、発想がセレブだよ。笑
「皆、思い思いの作品を作ってくれ!!」
う〜ん、何を作ろうかな?
あっ!
「みんなぁ、波打ち際に作ると崩れやすくなるから気をつけて!!」
「サンキュー、まどかー!!」
「そっか、水が多いのか。流石まどかね」
「ははっ、飲み水も忘れないでねー!!」
「はぁーい!!」
そんなに、たいした事言ったかな??
◇
「次は、あたしね!!」
由希子ちゃんの番。
由希子ちゃんは素敵だなぁ。
綺麗だし、自分を持ってるし、
私にない物全部持ってる。
それと最近何か変わった気がする。
なんて言うのかな、完成した感じ?
「あたしからの提案は少し方向を変えてみたわ」
「南国のこのフルーツを使ってオリジナルスイーツ対決よ!!」
……
「審査員は渚さん、お願いします!!」
パチパチパチ
渚さん、私たちの頼れるお姉さん♩
いつも、私達を優しく見守ってくれて。
困った事があると私達を導いてくれる。
渚さんみたいな女性になりたいな♬
……
私は茜ちゃんとペア。
茜ちゃんスイーツ好きだから面白いアイデアが
出てきそう。
…
すごい、そんなの考えつかないよ!!
プリンを揚げたいなんて!!
あっ、フルーツ忘れてる!!
「でも、茜ちゃんフルーツ使わないとダメだから
マンゴープリンにしてみる?」
「まどか、さっすがぁ♩
ウチ完全に忘れてた!!笑」
だって!笑
茜ちゃんらしいよね?
流石なんて言われるほどの事かな。笑
◇
「今日の最後はあたしよ〜♡」
ヒロミちゃんの番だ!!
ワクワクしちゃう♬
ヒロミちゃんはオカマさん。笑
自分で自分を認めてる!!
きっと苦労だっていっぱいしてるのに
いつも皆んなを元気つけてくれる。
こんな事言うと怒られるけど
うん、カッコイイ!!
……
「あたしの提案は…美よ!!」
「今や男も美を磨く時代、
今日は色々な美を体験してもらうわ〜♡」
やった♬
ヒロミちゃん、本当に詳しいから楽しみ!!
エステの時も色々教えてもらっちゃった。
私なんかが綺麗になっても誰もみてないと思うけど、
やっぱり女の子だからね、興味はあるよ♩
……
「先ずはリラックスする為に、
足のオイルマッサージとフルーツパックよ!!」
「ヒロミ〜、分かってんじゃん♩」
由希子ちゃんとヒロミちゃん、
二人とも本当に素敵!!
自分を生きてる!!
「ほら、まどかあんたもおいで!!」
「う、うん。楽しみ。笑」
……
ちょっと寝ちゃった…
気持ちよかったなぁ。
「まどか」
「ホラァ、見てみなさい!お肌プリップリよ♡」
「あんた、素材は可愛いんだからもっと磨かないと勿体ないわよ!!」
「あたしにはないんだから、
全く羨ましいったらないわ!笑」
……
ヒロミちゃんがワタシを羨まシイ?
ワタシがカワイイ…?
……
ワカラナイ、ナニヲイッテルノ?
「も〜何言ってんのヒロミちゃん、私なんか全然だよ〜。笑」
「バカな事言わないの!!あんたは魅力的よ♡」
「そうよ、まどかあんたが居なけりゃあたしとヒロミなんて今頃血だらけよ!!笑」
「そ、そうです、ま、まどか先輩は素敵です!!」
「ま、またまたぁ。
でも、褒め言葉として受け取っておくね!!笑」
……
ワタシハスゴイノ?
……
ワタシハスゴクナイ。
……
ワタシガスゴイハズナイ!!
……
ミンナナニヲイッテルノ?
……
ドウシタノミンナ?
……
ワタシハ…ナニ?
…
……
………
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次回 第24音
「大木の陰」




