68 真珠はお好きですか?
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「この洞窟なんだけど、入り口がここ。で、ここが行き止まり。君はこの行き止まりから来たみたいだね。」
あ、なるほど。そうよね。普通進めるのが一箇所の所は行き止まりよね。
「ダンジョンは色々あるんだけど、ここは下に下に進んでいくタイプだね。伝説が何もない所で、あまり探検者が入っていないんだ。ギルドに聞いてみたら地下10階までは確認してるらしいよ。生息しているのは主に蜘蛛とトカゲと蛇と川が流れ込んでいるから魚とかだね。奥まで行くなら泊まる必要もあるかもしれない。あと、君は歩けないから魔法の絨毯を使おう。」
「ギルド……魔法の絨毯……」
RPGだわ。乙女ゲームに入っていたショボイミニゲームが壮大なことになってる。
「ああ、聞き慣れないよね。冒険者達が登録して仕事をもらったりする所なんだ。」
「ロードも登録しているの?」
「うん。一応ね。本当はもう少し人数を集めた方が良いけど、君の姿をあまり見せたくないし、まずは二人で行ってみよう。」
「ええ……あ。」
私、上半身裸。いや、下半身も魚なだけで服着てないけど。蛇の頃からそうだったから違和感がなかったわ。髪が長いから丸見えではないけど。
「あ、あの、装備品はありますか?流石にこれじゃ不安で。」
「そうだね。うん。用意するよ。水着で良いかな?鎧だと泳げないよね?」
「ありがとう。あの、人間に戻ったら働いて返すから。」
「はは、それなら会社を作るつもりだからそこで働いて。」
「了解!」
服をもらえる上に仕事も見つけたわ!これは自立に向けた第一歩!ちょっと残念そうなのは見逃してあげるわ。
「じゃあ、できること、できないことを確認してみよう。しばらくこの家で過ごして、外に出てみて、ダンジョンはそれからだね。」
「ええ。分かったわ。」
初心者は経験者に従おう。確かに私、この体のこと全然分かってない。歩けるのかどうかレベルで分からないんだから体の研究は必須だわ。トイレとかどうなんだろう。どこから出るのか、魚の部分は滑らかで見た限り穴らしいものは無い。もしかしてしないの?妄想のアイドルみたいに?
「あの、お父様から人魚のこと聞いているのよね?例えば、その眠るのとかトイレとかどうしてたか知ってる?」
「父から聞いたのは母はトイレの必要がなかったそうだよ。食べたものを全部有効活用してるから汗だけで済むんだって。あ、でも、時々真珠を産むみたいだよ。」
真珠産む!?
「ど、どこから?」
「脇の下らしいよ。」
脇を触ってみる指が沈むところがあった。穴がある!!リザイアさんとお父様の愛し合い方が気になるわ。さすがに聞けないけど。
「人魚の真珠は高値で取引できそうだな……」
ロード君、心の声が漏れているよ。私、真珠製造機にされる??
いや、お世話になるし、ある程度お渡しするのは、やぶさかではないんだけど、真珠を産むニワトリ的な扱いはですね……




