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11 もう一人の神

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 ひどい裏切りですよね。皆さん、そう思いませんか?


 私はベールゼブブ閣下が何故か執着している小娘を閣下のものにして差し上げた功労者ですよ。この世界では閣下の兄弟でもあるというのに、一度私のプロポーズを受けた女を諦めろと?


 もちろん、私は閣下のように人間の女に入れあげるなんて馬鹿なことはしませんが、プライドの問題はありますね。


 しかも、あれだけ迷惑がっていたジオル兄上とくっつくですか。全く、人間は訳がわかりませんね。人外が嫌だと言いますが、そこで何故ジオルを人間だと思うんですかね?私と閣下の兄弟ですよ?ま、簡単に操られるあたり、人間なんでしょうけど。


 それにしても興味がそそられてきました。私個人は確かに閣下にとって格下かもしれません。ですが、私は堂々と個人戦を行う気などはありませんのでね。全面戦争にしてみせましょうか?


 とはいえ、人間の女一人を諦めろと言われたからと言ってせっかく作った友好関係を壊す事もありませんね。


 そう、女には女。すこーし、閣下の恋に波風を立たせて差し上げましょう。いやなに、未来の姉上と弟が仲良くなるなんて素敵な話ではないですか。閣下には知られぬようしめやかに参りましょう。


 閣下と愛する妃のお子と言われる者の一人か二人に私の血が入るのも一興。くっくっく。ああ、面白い。面白い。


 閣下はお忙しいので、此処にかかりきりでいられません。なんと言ってもNo.2の魔王様ですからね。トップではない。No.2には仕事が沢山有るもの。トップに頭も下げなきゃいけないでしょう?想像すると愉快ですね。あの馬鹿がサタンに頭を下げている所見てみたいですよ。くっくっく。


 ですので、この世界の基本的な管理は私がしてきたんですよ。思い出しますね。振られて荒れていた閣下にご提案したんです。このゲーム、桜様が大好きだったゲームの世界を作って転生させましょう。ご協力致しますと。


 閣下は地球の神や悪魔が手を出しにくい外宇宙の星を見つけて権利を手に入れ、恒星との距離を調整して進化の道を作り、ある程度進化してから手を入れて人間になるよう調整しました。


 あの小娘は分かってないでしょうが、地球の神はここのことは範疇外なんですよ。よっぽど邪魔されたくなかったんでしょう。大したもんだと思いましたね。私だったらこんな面倒はごめんですから、地球の一部に結界でも作って再現しますけどね。


 しかも、あの小娘の魂をあまり待たすのは可哀想だとか言って過去に飛んで作るという念の入れよう。まあ、私も待たずに済んで良かったですが。


 そして、あのゲームに矛盾しない歴史、同じ顔になるように遺伝子調整やら術での調整やら、もう完全にマニアの領域でしたね。


 ということなんですが、来られる時以外は真面目に二番手の魔王をやっておられるので、お留守の時は私こそこの世界の神。小娘の一人や二人どうにでもなります。さて、あのゲームの時間軸ですと、そろそろ、あの小娘が行きそうなイベントがありますね。そこで出会ってみましょうか。なんと言っても私は彼女のお気に入りのアルス王子ですからね。

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