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PS72パルサー星系防衛軍  作者: 星野 光一
98/132

【98】海上基地に攻撃を開始せよ

「[もがみ]所属舟艇から、[ドク・ワン]、修理資材を取りに来た。右舷9番ドアを開けてくれ」

「こちら[ドク・ワン]、何も聞いてないぞ?」


「別に、物を借りに来るくらい、いいだろ」

「あー、分かったよ。右舷9番だな。床面から2メートルをキープして入ってくれ」

「了解、ありがとよ」


舟艇が[ドク・ワン]の右舷側へ回ると、最後部の9番ハンガーの外壁がスライドして開き始めていた。

この9番は、海兵隊が使ってたハンガーだ。出て行ってしまったので、空いていることは分かっている。


ドアが開ききると、舟艇は中に入った。

ズズーーーーーッ

ガシューン!


シューーーーーッ!!

ドアが閉じられ、密閉され、空気が注入された。

黄色い回転警告灯が消え、グリーンのランプが点いた。


「よし、降りるぞ」

舟艇から、バラバラと人が降りた。


海兵隊用の重装備魚雷艇が6艇、局地攻撃機が10機ある。特務護衛艦が1艦残っているが、これを盗むのはやめておこう。


「魚雷艇を5艇、攻撃機を5機、いただくぞ」

俺は、みんなに指示した。


「あれ?艦長、船長の所に行かなくていいんですか?」

「船長は、買い物に行ってるらしい」

俺は、笑いをこらえて答えた。


キュィーーーーーーン!

キュィーーーーーーン!

ヒュォーーーーーーン!

ギュィィーーーーーン!!

お目当ての機体のエンジンが起動した。


プシューーーーーーッ!!

ハンガーの空気が抜かれた。


宇宙服を着た誰かが、ドアを開けるスイッチを押しに行った。


ウィーーー!ウィーーー!

黄色い回転警告灯が回り出し、警報が鳴った。


ドアがスライドして開き始めた。

「緊急回線で達する!緊急回線で達する!

9番ハンガーの作業員は、直ちに中止せよ!繰り返す。

9番ハンガーの作業員は、直ちに中止せよ!」


ハンガーのドアが開くと、

魚雷艇5艇と、攻撃機5機が、[ドク・ワン]から飛び出した。


操縦室の船長は叫んだ。

「泥棒だ!宇宙船ドロボーだ!!」


* * *


「[もがみ]からルパンへ」

「こちらルパン、[もがみ]どうぞ」


「ナラル中尉です。海に50キロ四方の島があるのですが、そこからかなり強力な電波が出ています」

「そこは夜明けまでどのくらいだ?」

「少し前に夜になったので、40時間は大丈夫でしょう」

「分かった。戦闘班を召集しておいてくれ」

「了解しました」


盗賊たちが艦隊に戻ると、魚雷艇2艦と攻撃機2機は、[もがみ]へ、その他は[しらかぜ]や[はまかぜ]など、艦内の格納庫に余裕のある艦に落ち着いた。


シュィーー

俺が[もがみ]のブリッジに戻ると、早速ナラル中尉と航海長のノラン中尉が、説明しようと待っていた。


「今現在、我々はここで、この島がそうです」

レーダー画面上で、航海長が現在位置からその島まで指を滑らせて示した。


「ここからの距離は?」

「750キロほどです」

ナラル中尉が答えた。


「特別な電波だとする根拠があるのか?」

「やり取りの雰囲気です」

なんと、サクラが答えた。


「雰囲気?」

「言語はまだ不明ですが、発信言語は強く、返信言語は弱い印象です。つまり、命令と従順の関係性が読み取れます」


「なるほど。調べる価値はあるか」

俺は、行くことにした。


[もがみ]の発着所で調査部隊は集合した。


魚雷艇は定員15名。艇長、パイロットらに人間5名をあてて、あとの10名は護衛用HDだ。


攻撃機は定員4名。正副パイロットに人間をあてて、レーダーと戦闘担当にHDを使う。


今回の島の調査には4名の人間と20体のHDでおこなうことにした。

夜明けまで39時間。これは、ちゃんと覚えておかないと命に関わる。


魚雷艇と攻撃機は、[もがみ]から発進した。


「方位000、距離118,000」

惑星は、もう目の前なので、近付いて行く感覚も無い。

真っ黒い壁に突っ込んでいくようなものだ。


今は大半が海のようなので、明かりはあまり無い。

「ゆっくり降下しろ。プラズマが出るぞ」

「伸縮アンテナは、なるべく格納せよ」

「攻撃機は、先に降りて索敵せよ」

今回は、みんな慎重だ。


「艦長も、わざわざ来なくても」

1号艇の艇長が言った。


「色々と経験したいんだよ」

俺は、そう言っておいた。

まあ、ウソではないし、楽しいし。


「高度50,000メートル。周囲、異常なし」

「こちら、アタック1、高度30,000メートル」

攻撃機が先に降下して行っている。


ピカッ!ピカッ!

シュィーン!シュィーン!

その時、下からレーザーが発射された。


「レーザー攻撃です!」

レーザーは、わずかに攻撃機を外れた。


「アタック・チーム、攻撃開始!」

2機の攻撃機は急降下を開始し、ミサイルと爆撃システムをオンにした。


シュィーン!

シュィーン!

攻撃機は急旋回でレーザーをかわした。


「発射地点確認!攻撃を開始する!」

パパパパパパシュー!

パパパパパパシュー!


攻撃機は確認した発射地点に、レーザー機銃を撃った。

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