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PS72パルサー星系防衛軍  作者: 星野 光一
96/132

【96】1個大隊、全滅

そうだ!忘れていた!


「艦長より機関!エンジンスタート!」

「え?また艦長?今度は、なんです?」

「いいから、すぐに飛べるようにしてくれ!!」

俺は、機関長にお願いした。


ウィーーーーーーーーーン!

ウィーーーーーーーーーン!

俺は、警報を鳴らした。

《出航警報!出航警報!》


「ブリッジ要員は、ブリッジへ!」

「ブリッジ要員は、ブリッジへ!」


シュィーー

航海長や測距長がみんな来た。


「ヤバい!夜明けだ!電磁波にやられちまう!」

俺は、みんなに言った。


「あ!そうだった!」

みんな忘れてたようだ。


「艦長より副長。HDを回収せよ!」

「え?なんですか?」

「HDを回収しろ!で、すぐに艦に戻れ!」

「………、シャーーーー、…………、ザザッ………」


バシュッ!………… ガシャン!

バシュッ!バシュッ!…………ドターーン

ガチャガチャン

ドタン


小隊ごとに攻撃範囲を広げていたHDが、次々と倒れだした。


パシュ!パシュ!

バァーーーーン!!

パシュ!パシュ!パシュ!

ダァーーーーン!!


副長が編成したHDは、自分で倒れるか、惑星にいたHDに撃たれて倒れた。


さっきまでは、新型HDが旧型HDを徹底的に撃ち倒していたが、今は全く形勢逆転していた。

立っている新型HDはほとんど無く、歩き回っているのは旧型HDばかりだ。


ヒュィン、ヒュィーーーン、ヒュィーーーーーー!

[もがみ]のエンジンが起動した。


シュィーー

副長がブリッジに戻って来た。


「バタバタ倒れてる」

「夜明けになったら、パルサーの電磁波の影響を受けることを忘れていた」

俺は、素直に認めた。


バン!バン!バン!

ガン!ガン!ガン!

11番ハンガーに敵のHDが戻ってきて、[もがみ]を撃ち始めた。


バン!バン!バン!

ガン!キーーン!ガン!ガン!

バキーン!キーン!

次から次へとHDが増えてくる。


ババババババ!

バン!バン!

めちゃくちゃ撃ちまくってくる。


「エンジン出力50%」

ノラン航海長が言った。


「下部スラスターで、吹っ飛ばせ!」

俺は、命令した。


パシューーーーーーーーーーッ!

下部スラスターを噴射すると、HDはハンガーの隅っこへ吹っ飛ばされた。


「まだ陰か?」

俺は、レーダーのナラル中尉に聞いた。


「あと10分で陰から出ます」

「日向になるってことか」

俺は、言った。


「離陸は間に合うか?」

「離陸、オッケーです」

「よし!離陸だ!」

「アンカー解除!上昇します!」

航海長がコールした。


キュィーーーーーーン!

艦が浮き上がった。


「失敗した」

副長が言った。


「失敗したのは、俺だ」

俺は、副長に言った。


「2個大隊2,000体のHDをぶっ壊しちまった」

「まあ、気にするな。失敗から学ぶこともある」

[ジョージア]のケサン少将が言った。


「貸した2,000体が一度に失われるのは衝撃だが、くよくよしてもしかたがない。次に繋げればよい」

少将は言った。


「高度100メートル。方位を090にとり、東へ進みます」

「よろしい」


ピーン!

「レーダーに感あり!方位290、距離20,000、速力500、小型飛行体です。数、約100」


「あのHDが乗ってる戦闘機か?」

レーダーのナラル中尉が言った。


ウィーーーーーーーーーン!

ウィーーーーーーーーーン!

《警戒警報!警戒警報!》


「全艦、対空防御!」

「方位278、距離10,000、速力変わらず」

中尉が報告する。


「方位278?」

俺は、ふと疑問に思った。

敵のHDも戦闘機も、この電磁波の中で活動できるのか。


ウチのHDがバタバタ倒れる中で、平気で行動できたのは何故か?


「方位270、距離5,000」

「艦長よりCIC、対空砲用意」

「CIC、対空砲、アイ」


「航海長、[もがみ]が日向に出たら、影響を受けるよな?」

「受けると思いますよー」

「じゃー、東にしか行けないな」

「そういうことになります」

「方位200、距離1,000」


カン!、カン!、カン!、

カキン!カン!カン!

カン!ガガガガン!

キィーーーーーン!

キィーーーーーン!

「来ました!」


パシュシュシュシュシュッ!

パシュシュ、ドガーーーン!!

キィーーーーーン!

パシュシュシュシュ、ドッカーーーン!!

「対空砲、命中!」


キィーーーーーン!

カン!カン!カン!カン!カン!

キィーーーーーン!

パシュシュシュシュシュッ!


「対空クラスター発射」

シュバーーーーーンッ!

ドォーーーーン、ババババババ!

空中で四散した子爆弾が命中した。


「いちいち対空砲じゃ、キリがないな」

パシュシュシュシュシュッ!

キィーーーーーン!

カン!カン!カン!カン!

パシュシュシュシュシュッ

ドドーーーン!


シュィーー

サクラがブリッジに来た。

「あの旧型HDは、電磁波から身を守っています」

サクラが言った。


「頭上の円盤型アンテナです」

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