【91】海兵隊、敵地突入!
「やはり監視所ですね」
B小隊の隊員たちは地面に伏せたり、壁に張り付いたりして、小隊長に言った。
「ヤバい、歩哨です」
バシュッ!バシュッ!
隊員が、歩いていたHDを撃った。
ヒュゥーーーーーン!
ヒュゥーーーーーン!
辺りに警報が鳴り響いた。
「くそっ、バレたか」
「全員、突入!」
小隊長が号令を描けると、隊員たちは監視所のドアを撃って、中になだれ込んだ。
隊員たちが銃を構えたまま見回すと、コンクリートでできた建物の中は明るく、色々な機械や表示が所狭しと並んでいた。
突然なだれ込んで入ってきた者に対して驚いたHDが3体ほど、両手を上げて動きを止めた。
「他にもいるのか?」
小隊長がHDに聞いた。
「20体態勢です」
HDの1体が答えた。
「他のはどこだ?」
「あなた方が森で10体を破壊しました。そして、外で1体、今ここに3体、残りの6体は外をパトロールしています」
「ずいぶんと正直なHDだな」
「ありがとうございます」
なんだか滑稽なやり取りだ。
「この星に人間はいるのか?」
小隊長が聞いた。
「第1級機密事項です」
HDが答えた。
「何故、人間がいるかどうかが機密なんだ?」
「答える許可が出ていません」
「そうかい、そうかい」
小隊長は諦めた。
「司令部から各小隊へ。あと15分で夜明けだ。全員退避せよ」
[ドク・ワン]の現地司令部から連絡が入った。
「全員、乗艦!夜の面に沿って移動する!」
バシュッ!バシュッ!バシュッ!
隊員の1人が、3体のHDを破壊した。
小隊長は何か言いかけたが、そのまま外へ出て行った。
建物を出ても夜明けのような薄明かるい空にはなっていなかった。おそらく、地平線から黒い太陽が昇ってくるのだろう。
ゴォーーーーーーーッ
ババババババババババ
上空待機していた魚雷艇が降下してきた。
「全員乗ったか?夕方の方へ往くぞ」
キィィィーーーーン!!
全員乗艦すると、魚雷艇は発進した。
後部の搬入口もドアも開けたまま、隊員たちは外を見ていた。
「あれはなんだ?」
1人の隊員が声を上げた。
遠くに半球状のドームがたくさん並んでいる。
連想されるのは、火星基地のハンガーだ。
「もしかすると」
小隊長はつぶやいた。
「あそこは、もう夜か?」
「はい。夜の域に入っています」
シュィーーーーーン!
レーザーが魚雷艇の右舷をかすめた。
「回避!!」
魚雷艇は取り舵を切って回避行動をした。
シュィーーーーーン!
シュィーーーーーン!
連続射撃してくる。
「各小隊、回避しろ!」
少佐が各小隊長に命令した。
シュン!シュン!シュン!シュン!
速射砲もあるようだ。
ガガーーーーーンッ!!
後方の魚雷艇が被弾したようだ。
「こちらチャーリー、被弾しました!不時着します!」
1艇、爆煙を引きながら、森の中へ降下して行った。
「前方のドームはハンガーだろう。まだ攻撃許可は出ていないので、兵員を降ろして、船は上空待機せよ!」
魚雷艇3艇は、たくさん並んだドームの近くで隊員を降ろし、再び上空へ昇って行った。
「チャーリー・チーム、大丈夫か?」
「こちら、チャーリー・リーダー。2名死亡、数名負傷しています」
「そうか、残念だ。東の基地へ来れそうか?」
「なんとか合流します」
「よろしく頼む」
「ベータ、デルタは大丈夫か?」
「ベータ、クリア」
「デルタ、クリア」
「よし、行くぞ」
海兵隊3小隊は、木や岩や色々な物陰に隠れながら、徐々にかつ迅速に制御棟らしき建物の入口目指して進んだ。
「デルタの半数は、外を警備」
入口にたどり着いたアルファ・リーダーが色々と見てみたが開け方が分からない。そして装備から小型爆弾を出してドアにくっ付け、物陰に隠れるよう手でチームに合図した。
ドォーン!
「ゴー!ゴー!ゴー!」
ドアがぶっ飛ぶと、アルファ・リーダーは突入を命令した。
バシュッ!バシュッ!
シュィーン!
バシュッ!
シュィーン!シュィーン!
レーザーと銃弾が交錯する。
シュイーーン!
「うぁーっ!」
バシュッ!バシュッ!
ドカーーーーン!!
バシュッ!
シュィーン!シュィーン!
「うおー!」
ドドン!
音と閃光が飛び交い、
振動や叫び声も交じり、
激しい戦闘が続いている。
ドドーーーーーーーーーン!!
手榴弾が炸裂した。
バシュッ!
…………
シュー
………
ガラガラ……
カラン…
………
ゴゴ…
「アルファ、ベータ、デルタ、チェックしろ」
「アルファ・リーダーです。まだ不明です」
「ベータも分かりません」
「デルタ、クリア、ハンガー前です」
デルタチームだけ先に進んだようだ。
「デルタチーム、ハンガー内を確認しろ」
「了解」
ドカーーーーーーーーン!!
奥の方で、手榴弾が炸裂した。
「デルタチーム、クリア。ハンガーに入りました」
「デルタ、どうなってる?」
「デカい船があります」




